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直木賞とか、会社の評価とか、もう必要とされていないのよ

4/7に本屋大賞が発表されました。
今年は凪良ゆうさんの「流浪の月」だそうですが、本屋大賞ってノミネートされた作品、ほぼ全部、映像化されたり売れたり。いい本選ぶなあ。
気づけば私の書棚はいつの間にか、本屋大賞受賞、ノミネート作品があふれています。

それに比べて、直木賞って、なんか興味をそそられなくなりませんでした?私だけ? いや、すごい賞なんでしょうけど、受賞した作家先生がその後活躍してるかと言うと、うーん。。

直木賞と本屋大賞。その明暗と関係性を探って、セールスの姿勢として学べるものがないかを検証します。

直木賞と本屋大賞。二つの違いは選出方法

直木賞と本屋大賞。二つの大きな違いは選出の方法です。

直木賞の選考方法は、まず文藝春秋の選考担当が外部の編集者などにも意見を聞きながら、候補を5~6作に絞ります。その後、選考委員と呼ばれる小説家の先生たちが、築地の高級料亭に集まり、全員の合議のもと受賞作を決めるようになっています。

最終的に偉い先生たちが、「今回はこれやで~」と決めたものが直木賞な訳ですね。

対して本屋大賞は、アルバイトも含む一般書店員の投票によって決められる賞です。自由投票の第一次選考で候補作10作に絞って、もう一度投票により対象を決める方法になっています。

読書2

最終候補10作全部読まないと投票できないなんて、好きじゃないとできませんね。

直木賞VS本屋大賞=封建制度VS民主主義

偉い先生方のご意向により決まる直木賞の決め方は、近代化以前の封建制度の構造と同じではないでしょうか? 民は国王の所有物であった、タテの構造の社会です。

権威ある先生方の決定を、ありがたく頂戴している。世の中にリリースされる時には、そんな構造が出来上がっています。

この選出方法が、権威や過去の実績へのリスペクトが希薄になった現在、特に若い世代に受け入れられなくなったのではないでしょうか。

ですが本屋大賞は、一般書店員の投票です。民意を反映させる民主主義のプロセスを踏まえた構造です。あなたとあなたの隣人とがつながる、ヨコの構造社会です。

本屋大賞が支持される理由は、選ばれる本が面白いのもありますが、この選出構造が共感を得やすいのではないかと思うのです。

この構造の違いをセールスと会社に当てはめてみると・・・・・

日本企業は封建制度引きずりがち

昔からある日本型企業は、「会社の言うこと、上司の言うことは絶対」という封建型で進んできた管理職者や経営者が、沢山いらっしゃいます。そうでない方を見つける方が、難しいかもしれません。

ですから、前回書いたような、会社やお店の利益を上げたセールスを評価する仕組みでも、「会社がそれを求めているから、セールスもそれに従うに決まっている」と考えているように思います。

ですが、今世の中はタテ構造の思考ではなくなりつつあります。直木賞(タテ構造)がパッとせず、本屋大賞(ヨコ構造)の方が受けているのです。

であれば、セールスが本当に考えなければいけないのは、会社や上司の評価、タテの思考ではなく、お店に足を運んでくれるお客のことを考える、ヨコの思考が必要なのではないでしょうか。

今の直木賞や会社の評価が、世の中に必要とされなくなる日が来るのかもしれない。もう、そうなりつつあります。

その変化をセールスは気づかなければいけないと思います。

圧力


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