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バギクロス
2024年5月15日 04:45
凍て刺すような風が体を吹き抜ける。もう一度だけ。せめて夢の中でもいいから。何度願ったって叶わないこと。今年の冬は痛いくらいに寒い。そういえば去年まではこんなこと感じなかったな。俺に伝染った口癖も。愛おしくなるような仕草も。その一つひとつが、寒さを消してくれていたんだ。忘れてしまいたいくらいの恋なのに。どうしてだろうか、君には忘れて欲しくないんだ。あぁ、そ
2024年1月20日 21:03
長い静寂の刹那、弓矢を射る。真っ直ぐに飛び出した弓矢は的のど真ん中に突き刺さる。『おぉー!』他の部員から大きな歓声が挙がる。幼い頃より「神童」と呼ばれてきた俺は、弓道部のある高校に進学した。その後は様々な大会で優勝し、今も部のエースとして期待をかけられている。…正直、悪い気はしない。が、その期待を裏切らない為にも、精進を止める気はさらさらない。『じゃあ○○!お疲れ様ー!
2024年2月11日 14:03
次の日、学校に登校した俺は下駄箱で上履きに履き替えていた。すると、筒井さんが現れた。「あ、筒井さんおはよう。」すると筒井さんがこちらを向き「おはよう。」と、返してくれた。せっかく昨日の今日で会ったんだ。何か会話しておこう。「そういえばさ、昨日俺もエッセイ買ってみたんだ。今頑張って読んでるとこ。」俺は昨日のことを早速報告した。「へー、そうなんだ。なんて人?」筒井さ
2024年2月8日 14:20
あなたは今 笑えていますか何を思って生きていますか大切な人は見つかりましたかあなたとの時は止まったままだけど今年もあなたのことを思い出します肌寒い夜の道をひとり自転車で追い越していく行きの僕が登りきった急な坂道を下っていく緑色の公園が何も言わずに微笑みかけるサヨナラの意味もわからぬまま孤独に強くもなれなかったけれどどんな姿も好きなはずだったのに
2024年1月31日 14:34
お前はウチの人間じゃない!お前は出来損ないだ!!!お前なんか生きてる価値がない!!!!!ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーキーンコーンカーンコーン昼休み終了のチャイムが鳴る。教室の喧騒は散り散りになっていく。今日は何もやる気が出ない。…サボってしまおう。俺は立ち上がると屋上へ向かって歩き出した。キキィ…錆びた音と共に重たい扉が開く。「ふぅ…
2024年1月22日 21:49
今日は12月31日。所謂大晦日である。テレビでは年越しのカウントダウンをすべく、芸能人たちが集まって盛り上がっている。そんな中、俺は自分の部屋の中でずっと頭を悩ませていた。○○:「…あけおめLINE、送っていいのかな〜」ずっと片思いしている同じクラスの遠藤さんに新年の挨拶をするかずっと悩んでいる。もう文章は考えてあり、年越しの瞬間に送信ボタンを押すだけだ。でも、本当に大丈
2024年1月21日 21:07
(気まず…)さっきから物音ひとつしない。くじで当たって半ば無理矢理図書委員を押し付けられた俺は相方の筒井さんとカウンターで並んで座っている。(放課後の図書室なんて誰も来ねーよ)しかも仲良くもなんともない女子と2人。気まずいったらありゃしない。(あと1時間もあんのかよ…あ〜早く帰ってゲームの続きやりてぇ…)筒井さんはというもの、ずっと本を読んでいる。まるで俺の存在を無視するみ
2024年1月18日 21:47
○○「遠藤さん、コーヒー淹れてくれる?」さくら「はい!……うわぁ!」○○「あっちぃ!!!」さくら「あわわわ、ごめんなさい!」○○「遠藤さん、これ5部だけコピーお願いできる?」さくら「はい!」○○「……コピーしすぎじゃね?」さくら「え?え?これどうやって止めるんですか!?」○○「遠藤さん、取引先にこの荷物届けにいってくれない?」さくら「はい!行ってきます!」フ