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その瞬間、恋に変わった。

少し前だけれど、マティアス&マキシムを観た。

いま世界で最も注目される若手映画監督のひとり、"美しき天才"グザヴィエ・ドランが『君の名前で僕を呼んで』に感銘を受け描いたという最新作。


30歳で幼馴染のマティアスとマキシム。
友人の撮る短編映画で男性同士のキスシーンを演じることになった二人が、その偶然のキスをきっかけに秘めていた互いへの気持ちに気付き始める。


観終わって、ため息が出た。ドランが帰ってきた。私が猛烈に恋焦がれたドランの作品。これだ、これがドランだ。



自分の気持ちの変化に戸惑い揺れる心情が画面越しに伝わってきて、胸が張り裂けそうだった。繊細で痛くて苦くてもどかしくて。


これは、きっと誰もが経験したことのある恋の話。


どの場面を切り取っても美しく感傷的で、知らない間に泣いていた。


ドランの作品では、セリフはあまり多くない。目線が、表情が、仕草が、あふれる想いを表現している。



ドランのフィルター越しに見れば、世界はこんなに美しい。


【マティアス&マキシム 予告編】


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