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鼻毛がでていると何がいけないんだろう(77.9)

きっかけは8才になる娘との会話だった。

「パパ、鼻毛でてるよ」
「ああ、そうか、すまんなあ」

半笑いの忠告に対してなんとなく謝ってみたものの、わたしには何か胸にひっかかるものがあった。

鼻毛が出ていると、何がいけないんだろう。

もちろん、身だしなみの問題なことは間違いないだろう。毛と身だしなみの関係は深い。

たとえば頭髪や眉毛、あご髭などの「いつも出ている毛」。あれは伸びっぱなしではいけないが、きちんと整えられていれば問題ない。ときには清潔感さえ生むだろう。すね毛やわき毛、胸毛だって見ようによってはセクシーと捉えることができる。

でも、鼻毛だけはだめだ。どんなに整えられて洗練されていたとしても、鼻毛は出ているだけでアウトの判定を受ける。

なぜ、このような理不尽でアンフェアな状態がまかり通っているのだろうか。その謎を解き明かすためには、鼻毛が現場に及ぼす影響を考える必要があった。

たとえば、どんなにまじめな顔で、どんなにまじめな話をしていたとしても、そこに鼻毛が現れてしまったらどうなるか。その場にいる人の意識は否応なしに鼻毛へと強くひっぱられ、その先はもう鼻毛のことしか考えられなくなってしまうだろう。

もし鼻毛が誰も見向きもしない「おもしろくない毛」だったなら、こんなことにはならなかったはずだ。しかし、何の因果だろうか。鼻毛はおもしろい。それも場の空気を支配するほどの圧倒的な出力をもつ「宿命的おもしろさ」だ。

「鼻毛の絶大な力は、人の手に余る」
これが、鼻毛が出ていてはいけない理由だ。



今朝の体重は77.9kg。今日こそジョギングだ。

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