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補足事項

ここでは、質問いただいた内容について補足しておきます。


エクセレントカンパニーの儲かる手法をどうやって深掘りするか?

儲かる手法の調査は、企業のIRなどで行いますが、決算書に記載されていない会社独自の強みなどはどう調べればよいのでしょうか?方法としては、

決算説明会のレポートを読む

各企業が行なっている決算説明会では、決算説明資料には入っていない行間を説明している場合があります。こちらを確認するものよいでしょう。
例えば、ログミーファイナンスのような決算書き起こしサービスを見てみるのが良いと思います。

インタビュー動画をチェックする

特に株主向けのインタビュー動画などで、自社の強みを語っている場合があります。当該企業の事業領域、ビジネスモデルも分かりますのでおすすめです。Youtubeで言えば、IRTVや、Stock Voiceなどが良いと思います。

IRTVでは一部の会社ではありますが、経営者自身が詳しく決算の説明をしている動画もあります。

有識者にヒアリングをする

業界の有識者に直接ヒアリングするのは効果的です。もちろん知り合いの人に無料で聞く、も良いですが、限界もあります。その場合は、ビザスクなどのスポットコンサルを活用するのも良いと思います。


儲かっている会社を調べるときに利益率と額はどちらが重要か? 

結論としては、どちらも重要です。

  • 業界平均の利益率を上回っており

  • 利益の額は自分の求める水準(例えば自分の想定ビジネスの10倍)を満たす

上記の会社を調べると良いでしょう。

業界平均の利益率をどうやって調べるか?

利益率については、業種・業界・類似サービスの平均値をしっかり調べて比較する必要があります。

業種・業界、そして提供しているサービスの種類によって大きくことなります。なので、営業利益率10%という会社があったときに、ある業種では素晴らしい会社と言えるし、ある業界では平均よりかなり低い、ということになります。

ではどうやって、各業界の利益率を調べるか?

33業種のトップ企業の利益率を把握する

東証33業種(総務省が定める「日本標準産業分類」に準じた体系を持つ業種分類)での利益率を把握する。以下は各業種でのトップ企業の利益率の一覧である

258業界から探す

バフェットコードの258業界から調べてみるのも良い。

https://www.buffett-code.com/industries

例えば、SaaS業界の一覧を見ると利益率がわかる

https://www.buffett-code.com/industries/240

類似サービスを提供する競合と比較する

もしすでに特定の企業に目をつけている場合は、その企業と類似のサービスを提供している企業をチェックし、利益率の水準を見ておくのも良い。

すでに類似サービス提供する企業を把握している場合はそれを調べる。もしわからなければ、例えば株探などで比較される銘柄を見てみるのも良い。

以下のサイトに上場している企業名を入れれれば出てくる。

以下より引用:https://kabutan.jp/stock/?code=7073

TKCの要約版を確認する

比較的中小企業よりではあるが、細かい業種における利益率などが一覧で確認できる。

引用元:https://www.tkc.jp/tkcnf/bast/sample/ 

業界のプレーヤーを探す

例えば、マスメディア業界におけるプレーヤーをサクッと探したい時は以下の方法がよいです。日経会社情報のページの一番下に、業界一覧があります。


引用元:https://www.nikkei.com/nkd/?MsgId=1

それぞれの業界のページで、銘柄一覧があります。その事業が主力の企業に絞ることもできるので、ここから絞るのもよいと思います。


引用元:https://www.nikkei.com/nkd/industry/stocklist/?n_m_code=141

株探のテーマで調べる

株探でキーワード(例えば介護など)を入れて企業リストを取得するのも良い

perplexity で業界情報を調べてみる

perplexityに例えば、「介護業界での上場企業の一覧を教えてください」と問い掛ければ一覧の情報を取得できる

https://www.perplexity.ai/


模倣による事業開発の例

世の中には模倣をしてビジネス開発を行うことがほとんどである。例を挙げてみる

スポットバイトのTimeeと創業秘話

様々な場所で使われているTimeeは、小川さんによって創業された。その秘話はさまざまなところで展開されている。

新しい市場に対する挑戦であり、長い時間をかけて、非常に大きなご苦労もされて一つのビジネスができあがっている。もちろん先行者利益もあるし、参入障壁もあるから、簡単には真似できない(と思う)。

大手企業が模倣サービスを出してくる例

メルカリもスポットワークの市場に「メルカリ ハロ」として参入してきた。

Timeeの提供しているもののメルカリ版(いくぶん、メルカリの事業シナジーに主眼を置いたようにも見える)が出てきた。これはまさに模倣の範囲と捉えられる。

いわゆるエクセレントカンパニーの手法をマイナーチェンジのコピー品として出している。バーニングニーズとしては、Timeeのものと同じものを使っている。

顧客セグメントを絞ってバーニングニーズを再考したもの

このパターンがスモールビジネスの教科書に書かれている手法に近い。事例を紹介する。dayworkは、特に農業分野に特化したスポットワークのサービスである。

引用元:https://day.work/

農業では、収穫期などに一時的に業務負荷が増大し、人手が必要になる。よくあるのは親戚に協力してもらう、などで解決しているようだ。dayworkではその課題を農業に特化したスポットワークで解決をしている。山形県でも実証実験を行うようだ。

引用元:https://www.jreast.co.jp/press/2023/sendai/20230609_s01.pdf

つまり、timeeなどのスポットワークの概念を、しっかり農業のバーニングニーズに特化させている。

他にも介護向けのスポットワークの「カイテク」「スケッター」もある




このようにビジネス開発では、似たようなサービスが出てくることがよくある。それは社会のニーズに合わせて、同じタイミングでサービス開発しているものもあるだろうし、幾分か参考にしているものもあるだろう。模倣をしながらサービスを作り上げるということはよく行われる、ということを理解していただきたい。

どうやって人気のない魅力的な市場を見つけるか?

検討中

1. 顧客セグメント自体が成長している
2. 投資意欲が旺盛
3. 利益率が定常的に高い
4. 新規参入の人気がない