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保健師の友人とTwitterスペースでぶつかり稽古をした話

昨日の夜に急に川岡さんからDMが来まして、

えっ…急に来た…怖い…

こんなDMが来ました。
何でしょう。
ぼくを戦闘民族か何かと思っているんでしょうか。
そんなね、ぼくはかよわいサメですよ。
急にそんな話言われましても困ります。


というわけで

急遽開催されましたのがこちらのスペースです。
サメは捕獲されました。
ついでにななさんも捕獲されました。
パーティです。
川岡さんのぶつかり稽古が始まりました。


キラキラの保健師と泥だらけの保健師

開口一番、川岡さんから
「行政保健師はクソなんだよ!」
という叫びが出ました。
いや、大変なケースを回しているのはわかるよ?
でも「クソ」っていうほどじゃないんじゃない?

先日、某大学の公衆衛生学の先生が「産業保健師はキラキラだからね」ということを仰られていました。
産業保健師がキラキラならぼくが働いている地域包括支援センターは…?
「こんにちわ!『泥だらけ代表』地域包括支援センターです!」
って言えるじゃん。
毎日のようにわけわからん相談が来て、困っている人を見つけたら行って、ゴミ屋敷の掃除をして…
キラキラ保健師も大変な部分があるんだろうが、地域包括支援センターはすごいぞ。

でもさ、別に地域包括支援センターの仕事は嫌いじゃないんです。
地域包括支援センターの仕事はさ、かっこよくないんですよ。
いろんな人が来るよ。
それでも、小地域活動ってのもあって派手じゃないよ。
でもさ、自分が地域の中で「困っている人」を救っている自覚はあるんですよね。
ミクロ側の仕事をしているなって思うんです。
それで実際に救われる人がいるからやってこれるんです。

行政保健師も大変だと思う。
みんな、やりがいを大事にしてやっていると思う。
保健師みんな大変だよ。
すごい仕事をしているよ。
みんな、ありがとうね。

保健師がAIに喰われたら

ななさんが
「保健師に大事なことは誰もが救われるシステム作りをすることだ」
みたいな話をしていました。
確かに保健師のスタートは結核対策から。
今は当たり前になったシステムも昔は一大事だったわけで、それを救ってくれた人がいるんです。

で、そこに川岡さんが反論
「AIの進化は著しい。そのうち、政策や制度はAIにとって代わる。健康システム全般もデータサイエンスの発達からAIで対処可能になってくる。そうなってくると保健師に真に必要なのはミクロ側の仕事になる」
なるほど。

確かにAIの進化はすごい。
あれね、chatGPT。
この間、chatGPTに「糖尿病と脊柱管狭窄症を持つ高齢男性へのケアプランを考えて」って質問したらめちゃくちゃ要点を抑えたケアプランができてきました。
すごいよ。
今まで知識に頼っていた部分が必要なくなってくる。
同じように、大規模な公衆衛生データを喰わせたらAIが健康関連政策や疾病予防システムを構築することはできるようになると思います。
AIに従っていけば健康になれる未来が来るんです。

それでさ、
そんなAIに役割を奪われた保健師は何をすべきかってさ。
「無関心層」へのアプローチになると思うんですよね。
地域には未だにゴミ屋敷がある。
医療につながらない人がいる。
誰とも繋がっていない死にそうな人がいる。
そうしたらさ、そういう人を救うのは誰なんだろう。
地域住民での対応は限界がある。
社会福祉協議会での医療部分の対応も限界がある。
ってなったら、
保健師に出番はあるんじゃないかと思います。

地域包括ケアシステムの構築は大事なんですよ。
でも、そこから外れる人がいる。
そういう人を救うためのシステム構築もできるかもしれません。
それは個人ベースのニーズだったり地域ベースのニーズのすり合わせ作業かもしれません。
それは、足で稼がないと見つけられないニーズだよね。
そしたら、そこに保健師の仕事はあるんじゃないかなと思うんです。

そこに愛はあるのか

川岡さんが最初にくれたDMが
「たたかう保健師の集いを作ろう」
だったのですが、よくよく内容を聞くと、
「人を大事にしない保健師がいるんだよ。それがどうしても許せない」
ってことらしい。

川岡さんってのはすごい人で、
ONEDOORもそうだし、いつもの投稿もそう。デザインチームでの働きやエンタメ保健学舎での活躍。他分野の学びの共有も含めて、めちゃくちゃ戦ってるように見えるんです。
そんな人が、保健師に嘆いているんです。

川岡さんは関係性を大事にする人。
良好な関係性と、ピアから生まれる新規性を大事にする人。
なのに、そんな素晴らしい人が嘆いているんだぞ。
ぼくは悔しいよ。

保健師がAIに仕事を取られるかもしれない。
でも、最後に残るのは「人との関わり」です。
そこにさ!
愛はあるのか!
事業に、制度に、
そこに個人を想った愛はあるのか!

ぼく自身は、死ななきゃ何をしてもいいと思う人間ですが、人が死にそうなとき、人が苦しんでいるときは、書類も会議も研修もケアプランも止めて、その人を救いに行かなきゃと思うんです。
他の雑多な仕事で住民が救われないのであれば、そんなクソな仕事は無くなっちまえばいいと思います。
だからこそ、保健師の仕事はそういう人たちを救うためのセーフティネットであり、心理的安全性であるべきなんだと思うんです。

行政保健師はクソなのか?

で、最初の川岡さんの発言
「行政保健師はクソなんだよ!」
って部分ですが、
つまり
「行政保健師に愛が無いやつがいる!」
って話だったようです。
それは産業保健師にも地域包括支援センターにもあることで、一定数の「愛がない」やつが許せなかったようです。

わかる。
めっちゃわかる。
エモいぞ川岡。

泥まみれの仕事もあるよ。
しんどいことばっかりだよ。
クレームもたくさん受けるよ。
でも、それで救える命があるのならば、
「愛」を以って救おうよ。

最高じゃないか。
保健師って最高だよ。
そういう仕事をしていこうぜ。

あと、クソな仕事は山ほどあるんです。
でも、すぐにそのクソな仕事が無くなるわけじゃない。
それなら、どうやってそのクソな仕事と折り合いをつけるか、その仕事のニーズを的確に把握して自分が変わるか、組織としてどう立ち回るか。
マネジメントをする側の人間として、それが大事です。
いくら愚痴を言っても変わらないんだよ。
動け。
いいから手を動かすんだ。

川岡さんのタスク

ほら、保健師って最高だな。
いい仕事だよ。

川岡さんが終了時にツイートしてたのが

最高じゃない?
川岡さんは酔ってたけど本心だと思うんです。
いいから夢を語って実現してやろうぜ。

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