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こちら砂短ラボラトリー (3)(NHKマイルC後編)

「・・・アドマイヤマーズを推奨除外」
指数1位として算出されていた馬だ。

なぜ。

入力していた指が、キーボードの上ではたと止まった。

分かっている。
ここで私がこの理由を問うことは出来ない。

実際この「英断」のおかげで、万馬券を輩出したレースを私はいくつも見てきている。

うちの予想を覗いて走ってるんじゃないかという勘違いをしそうなくらい、指数と真逆な印を打った馬が穴をあけるところを。

何より
いくら指数が示した値が1位であっても、最終決定権は主催主の「砂短」にあるのだ。

いつにも増して熱のこもった顔で話をしていた2007年の「ピンクカメオ」にしてやられた記憶が、一旦原稿を止めてまで変えたかった理由の一つかどうかは分からないが。

こういう時、いつも思うのは
「私はこれ以上競馬を知らない方がいいのではないか」という矛盾した自問自答だ。

私情を挟まず、淡々としていればここで私が指を止めることはない。

それが変に知識を積んでしまったが故に、頭をもたげてしまう「淀」としての見解と自論。
中央地方問わず、365日以上休むことなくデータを算出し毎日見てきたから、データのパターンを身体が読み取ってしまう。

ただ
この根拠は、あくまでも私にしか解らない根拠であり、このサイトで出すべきものではないし、言葉で示すことも正直難しい。

先日書いたエッセイの中でもいった「数字を色でみる」ことに紐づいてしまうのだが。

そんなジレンマのようなものを全て飲み込んで

推敲を終えた予想は、Wordpressを通し、サイトに掲載された。


2019年5月6日

奇しくも

東京競馬場は2007年と同じ、芝は「稍重」のコンディションから始まった。

レースが進むにつれ
自然と手で口を塞ぐしぐさが多くなる。

私は
「疑問」で頭がいっぱいになると、この仕草を繰り返すと「砂短」が言っていた。

競馬がお好きな方はご存知と思うが、春先の競馬はイレギュラーが多く発生する。
若手騎手や明けの3歳、4歳馬の成長、天候・・・去年は「ローテーション」に泣いた。過去のデータが通用せず、再構築を繰り返していた。

砂短とも話していたが、今年は特に「エージェント」がこのイレギュラーに関わることが多く苦戦している。そこについていけるようにデータを構築しても、結局は同じ壁に当たる。

来年はなにがあるのか。
今のところまだ楽しめているが。


時は来た。

いつもよりスローテンポなファンファーレは高らかに鳴り
ゲートは開かれた。

江戸ちゃんは仕事のため帰宅。
砂短と息をのんで見守る。

ラップ 12.0 -10.4
そう。そう。
今日のメンバーは先行馬が多い。みんなハナを切りたがり我先に1コーナーに突っ込む。考察通り。

ラップ  11.5- 11.9 
今日の馬場でもペースから前残りは厳しい。アドマイヤマーズは中団で楽に構えている、必ずスタミナ勝負になる。カテドラルは後方。脚を溜めて追いこんでくるはずだ。

ここでグランアレグリアは4番手。出遅れたけど巻き返した。

ラップ  12.0- 11.3
まだ大丈夫。大丈夫。  
ここから4コーナー
位置が不安だけど。

残り400m  11.3
・・・グランアレグリアが来ない
淀:「!斜行?」
砂短:「あれじゃグラン出てこれないな・・・ケイデンスコー・・・ル?」

 残り200m  12.0
LABOは水を打ったように静かになった。

カテドラルは考察から推奨馬として挙げられていたが、後方3番手から突っ込んだケイデンスコールはアドマイヤマーズには届かないながらも2着。カテドラルとわずかハナ差だった。

朝一番のニュースで、史上初「ケンタッキーダービーでの降着」が伝えられていたのを聴いていた時、「今日は朝から波乱だねえ」なんて呑気に構えていたが、日本も負けず劣らず波乱だった。

デムーロ騎手の復活を祝う歓声が温かいせいで、「審議」と書かれた青い文字が異様に冷たく感じた。

以前、砂短から見せられた1991年「天皇賞(秋)」でのメジロマックイーン降着が頭をよぎる。

初めてリアルで立ち会った「降着」
後味は悪いが、生き物を扱う難しさのなか、1番人気を背負って1流ジョッキーも必死だ。

蓋を開けてみれば

ケイデンスコール以外、指数の整合性は良好だった。

「最初から1、2番人気を推奨してたら、その辺の予想と一緒でしょ?」
と笑っていたが、悔しさは隠せない。


わたしは砂短が見ていないところで


小さく、小さく


ガッツポーズをした。


こちらは砂短ラボラトリー
仲間内でも火花を散らして、勝ち馬お届けいたします!!

ちょっと今日はダメでしたがw
よかったら指数も見てもらえるとww

では、馬を愛して止まない皆様に幸運を🏇♡




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