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母業14年、思いがけないスキルアップ。


母という役割が与えられて、この夏で14年がたった。

子どもは可愛い。
でも、可愛いだけではない。
一体なんの修行なんだろう、と思ってしまうこともたくさんある。

最近の話では、

長女がコロナ療養期間があけてやっと登校できた朝、
次女が嘔吐した。
在宅ワークの日々で
子どもを見ながら仕事ができてしまう。
丸一日休むに休めない。

仕事をしながら、
オンライン会議をしながら、
かたわらで子どもを気にかけている。
頭の中はもういっぱいいっぱい。

朝に嘔吐して調子が悪かった次女は、
午後にはケロッとしていて、
運動会で踊った「よっちょれ」を鳴子をカラカラ鳴らしながら全力で踊っている。

元気になったのは良いことだが、
なんだかなあ……
オンライン会議中だから静かにして!と叫ぶわたし。

家事と育児、自分がご機嫌でいられないような瞬間は多い。

そんな修行のような日々を積み重ねていく中、
母業ってなんだろう、どんなスキルが身についたのだろう、
母歴14年のわたしの視点で少し考えてみました。



母は家庭のプロジェクトマネージャー


母は、家庭内でのいわばプロジェクトマネージャーとして機能していると思う。日常生活の中で、食事の準備、掃除、子どもの学校や習い事、家計の管理など、さまざまなプロジェクトを同時に管理しなければならない。子供が増えればそれだけプロジェクトも増える。

家庭の状況はさまざまで、父がその役割を担っている場合もあると思うが、多くの家庭は母ではないだろうか。

子どもの学校行事、習い事、宿題の確認、お友だちと遊ぶための保護者との交渉、病院の予約など、複数のスケジュールを調整する必要がある。

母は、子どもたちが抱える課題を解決するためにリーダーシップスキルや効率性を発揮する必要がある。

まさに、○○家のプロジェクトリーダーだと思う。


さまざまなKPTを回す


振り返りの方法として「KPT」という思考の整理方法がある。

K = Keep(継続すること)
P = Problem(解決すべき課題)
T = Try(次に取り組むこと)

母の仕事を、この思考に当てはめて考えてみた。

⚫︎ Keep(継続)

家族の健康を保つために、バランスの取れた食事を提供する。家族が清潔に安全に暮らせるように掃除洗濯をする。

子どもの健康や教育に関する情報を、ネットやママ友から継続的に学び問題を解決するための専門知識をアップデートし続けている。


⚫︎ Problem(問題)

子どもが体の不調を訴えたら、症状を把握し何が原因かネットや書籍で調べる必要がある。病院への受診や食事の工夫が必要な場合もある。

子どもが勉強で問題を抱えた場合には、その原因を考えて学習教材を選んだり、先生に相談したり解決方法を考える。

お友だちとの関係で問題が出た場合には、その背後にある問題を理解し、子どもに対して適切な対処策を見つける必要がある。ママ友に相談することもある。


⚫︎ Try(挑戦)

家庭内に日々おこる問題を解決するために、さまざまな方法を試みる

家族全員で家事を分担する方法を試したり、何がうまくいくのかを試行しながら、家庭内の生活をより円滑に進める方法を見つけ出している。

子どもに喜んでもらえるように新しいレシピを試してみる。
登校が遅くなりがちな子どもには、朝の声かけを工夫してみる。
家事がスムーズになるように整理収納を変えてみる。


日々の小さなことから、将来に向けたことまで、大小さまざまあれど、
問題が起これば対策を考え実践する

子どもたちの成長と幸せをサポートするために、いつもこのKPTを回しているのが母だ。


思いがけないスキルアップ


そんな日々の中で、思いもよらないスキルアップをしたと感じている。

⚫︎ 時間管理能力

たとえば、時間管理能力が鍛えられる。子どものスケジュールや家庭のニーズに合わせて効果的に時間を使うことは、仕事以上に高度なスキルを要する。

家事や育児は、段取りが全てだと思う。

乳児だったころは、授乳やねんねのタイミングに合わせて他の家事をすませたり、きょうだいの習い事の送迎や宿題をみたり、ピアノの練習をみたり、一緒に遊んだり、さまざまな役割をパズルのように組み合わせていかなければならない。

物事の優先順位を決め、限られた時間を有効的に活用するタイムマネジメント力が身についたと思う。


⚫︎ 問題解決能力

問題解決能力も養われている。予期せぬトラブルは日常茶飯事。子どもの課題に対処するには、柔軟性と創造性を発揮することが求められる

また、この問題を他者に伝える場面も多いため、分かりやすく状況を伝える力、言語化する力も鍛えられる。

我が子が病院にかかるときには、いつからどんな症状がでていたか、学校の先生と面談をするときには、今子どもが抱える問題は何か、それはそれは細かく頭の中で整理し、先生に伝える。

職場で同僚や上司、顧客へ進捗や課題を説明するときよりも、わたしは熱心かもしれない。


⚫︎ 忍耐力

子どもは自然そのものだと思う。
自然な存在であるからこそ、自分の思い通りには決してならないものだ。

だから、予測不可能なことがたびたび起こる。

そうした自然の中で立ち向かう力が養われているのだと思う。
ストレス管理や忍耐力などの精神的な強さも、相当鍛えられていると思う。


これからの人生をポジティブに


こんなふうに、家事や育児を通して身についたスキルは、もちろん仕事においても役立つ。

しかし、
何よりも自分の生活をゆとりのあるものにするために、それらを活かしていると思いたい

結婚しているか、していないか
子どもがいるか、いないか
子どもが一人いるのか、二人か、三人か
人生はさまざまである。

SNSから隣の芝生が青く見えて
落ち込むこともあるが、
そうした邪念は脇に置いて、

わたしは今、子どもが2人いるという環境が与えられていること
子どもたちから教えられたこと
この日々から得られたこと

これらを大切にしたい。

中二の長女は思春期真っ盛りで、次女はまだ小二で手がかかる。

今後も色々な試練が待ち受けていているかもしれないが、乗り越えられる自信を持って歩んでいきたいと思う。



本日もお読みいただきありがとうございました。
書いているうちに、随分かたい文章になってしまい……
nouchiさんの可愛いイラストを使用させていただきました。


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