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202404_読自録

異業種に学ぶビジネスモデル

本を読んで、その時勉強になったなと思ってもすぐ忘れてしまっていることが多いので、個人的な感想やメモを残して置けるといいかなとこのような形で取り組んでみようと思います。
今回挙げさせていただいている本書は、僕は結構、さまざまな分野を横断したり、アナロジー思考的なものが好きで、ビジネス面でもそういうことができるといいなと思い読んでみました。
文書量的にも分厚くなく、隙間時間でも読みやすい本かと思います。

個人的に印象的に残ったざっくり要約

本書では、まず、文具・事務用品業界の事例から、ビジネスモデルの転換について考察しております。
技術のイノベーションではすぐに同質化競争に陥ることから、ビジネスモデルのイノベーションを推奨しております。
ビジネスモデルの構築には、2種類あり、1つは、0からビジネスモデルを構築すること、もう1つは他社のビジネスモデルの模倣であるイミテーション。
イミテーションにはさらに2種類あり、同業の模倣、異業種の模倣があります。
異業種のビジネスモデルを見る視点として、以下の7点を挙げ、事例を元にポイントを解説しています。
・顧客の再定義(Who:顧客)
→真の顧客とは、BなのかCなのか
・顧客価値の再定義(What:顧客への価値)
→サービスドミナントロジックから考えるモノとサービスの関連、真の顧客価値から逆算するマイナスの差別化
・顧客の経済性(What:顧客への価値)
→トータルコストの削減・固定費から変動費の転換によるコスト対価値の上昇
・バリューチェーンのバンドリングとアンバンドリング(How:運営方法)
→アンバンドリングによるバリューチェーン上の一部特化型、バンドリングによるバリューチェーンをまたがる領域の寡占化を目指す
*事業の川上から川下までの一連の連鎖をバリューチェーン(価値連鎖)と言うが、複数の企業が行っていたバリューチェーンを束ねる事を「バンドリング」、逆に同一企業で行っていたバリューチェーンが、切り離されていくことを「アンバンドリング」と呼ぶ。
・経営資源の持ち方(How:運営方法)
→ヒトでは、代わりが効かないと思われている領域こそ属人性をなくすことで新たな可能性が見えてくる。モノでは、見えるものは差別化、見えないところは効率化がとても大事。
・定番の収益モデル(How:運営方法)
→裁定取引、ジープラン、ポートフォリオ、レベニュー・マネジメント、ジレットモデル、ネットワーク効果、フリーミアムのモデルを代表例として挙げ解説されています。
異業種の模倣には、課題も多くあるが、基本的には、気づいたことを抽象化し、どう移植していくか、その思考のサイクルを回していく。

本書からの学び

本書を読んでみて、他でもさまざま気付かされるのですが、顧客をみている様で見れていない様に思います。
今、作成しているプロダクトを利用する人は、何のためにこのプロダクトを使用してくれているのか、その利用者の先にはさらに顧客がいる場合もあり、エンドユーザーまで辿って行った時に、真の顧客はどこに位置しているのか、その解像度が高まることで、提供すべき価値が決まり、その価値を創出するためのhowは何にするかという議論になってくるのかと思います。
以前、顧客がtoBなのかtoCなのかの境界は曖昧になっているのかもしれないという記事を読みましたが、事業が流動し、市場が広がっていく中で、真の顧客も常に同一とは限らず、流動していく中で真の顧客と顧客価値を定義し続け、その時に、幅広いビジネスモデルの型を知っておけると打ち手も広がっていくのではないかと思います。

そのような段階的に構造化して思考する癖が劇的に僕はできていないので、まずは意識だけでもしながらしていけるとなと思います。

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