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#cinema『ずっと独身でいるつもり?』

たまには映画でも観ようと思い立ち、少し前に友人から勧められた映画を観ることにした。

田中みな実さん主演『ずっと独身でいるつもり?』

あらすじはこちらから。


なんだかんだ言いつつ、タイトルからして“結婚”の話だろうと思って観始めたけれど、考えさせられたのは“幸せ”についてだった。


女がただ生きていくだけなのに、なんて不自由な世界なんだと思った。

結婚していても、彼氏がいても、一人でいても。何をしていても何かを言われる。
それぞれの立場で、それぞれの価値観で、好き勝手もものを言う。
それは自分も同じことだ。表面上見えているものがすべてではない。それはわかっていることだけれど。ひとの心は想像することはできても、実際に他者の視点でものを見ることはできない。
自分のことは自分では見えない。だからこそ客観的に見た自分はととても滑稽で不格好で、とてももどかしいものに映るのだろう。

人は他人から扱われたように振舞うものだ。
知らず知らずのうちに与えられた役割を演じることになる。
他人にかけられる言葉や他人から向けられるささいな感情や態度に傷ついて、それでも変わらない現実を生きる自分にまた恥ずかしい思いや憤りに近い感情を抱いて。
人から言われる幸せを、世間一般の幸せを、自分の心にふたをして自分の幸せだと定義する。

それは自分で自分にかけている小さな呪いなのかもしれない。

本当にこれでいいの?本当に?
そんな疑問を抱き続けて、毎日擦り傷のような小さな傷が心に付けられていく。
それでも、いつも通りの自分を生きていくために自分の素直な感情を押しとどめる。

結局自分の人生は自分でしか生きられない。
今の自分は過去の自分の選択の上に立っている。

他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる。
そんなありきたりでも忘れがちな言葉がエンディングを観ながらぼんやりと浮かんできた。

置かれた環境や現実と折り合いをつけていかないといけないというのはいつでもどこでも付きまとってくる問題ではある。
それでも、自分がこれからどのように生きていくかは自分で選択できるし、自分で選択していいものなのだ。
ただし、自分の心に正直であることを忘れないように。

ひとりでいようが誰かといようが、自分が幸せだと思える毎日を過ごすこと。

当たり前のことかもしれないけれど、ずっと大事にしていきたいことだ。



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