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【言葉の宝箱】

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本は言葉の宝箱、生きるヒント
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記事一覧

言葉の宝箱 0608【怒っても何の得にもならない】

日本新報の新聞記者の南康祐は会社にとって不利益な情報を握る危険人物であるとみなされ、編集局から社長室へと異動させられる。その頃、新聞社に未来はないと判断し、外資系IT企業のAMCへの「身売り」工作を始めていた社長の小寺が急死する。九州に左遷されていた新里が急遽社長に就任することになり、売却交渉を引き継ぐが、労働組合から会社OBまで、多方面から徹底的な反発を受ける。 危機に瀕した大手新聞社が行き着いた結末とは? 外資系企業との買収劇や社内抗争を通して、メディアの存在意義を問う。

言葉の宝箱 1244【人というものは、この世の中に生きている以上、それ相応の責任を負わなくてはならぬ。最小限の責任だけは果さぬと、周囲の人びとへ迷惑をおよぼし、不幸をあたえることになってしまう。人の世は、そのようにできている】

・男は、おのれの過去を忘れず、これにこだわり、 女は、あくまでも現実に生き、 いつの間にか、その過去を忘れてしまう P72 ・自信と慢心の差は、紙一重なのだ P75 ・人というものは、この世の中に生きている以上、 それ相応の責任を負わなくてはならぬ(略) 最小限の責任だけは果さぬと、周囲の人びとへ迷惑をおよぼし、 不幸をあたえることになってしまう。 人の世は、そのようにできている P242 ・人柄と人柄が、ぴたりと合えば、おもいもかけぬ結果が生ずる。 人柄が合わぬときは

言葉の宝箱1243【死んでゆく者にとって、死になんの意味があろう。どんな死にざまをしようと、死はそれ自身では虚であり空夢にすぎぬ。その死を哀惜する生者にとってのみ、死は意味をもつ。その時はじめて死者はいわば生き返るのではないか】

・人の心にするりと入りこんで、しかも不快な思いをさせぬ術 P76 ・守るべきものの多い側が弱いのは当然 P83 ・死んでゆく者にとって、死になんの意味があろう。 どんな死にざまをしようと、死はそれ自身では虚であり空夢にすぎぬ。 その死を哀惜する生者にとってのみ、死は意味をもつ。 その時はじめて死者はいわば生き返るのではないか P197

言葉の宝箱 1242【運命の岐路は、ひょんなことからおこるものである。当事者はそのとき自分が岐路にたっているかどうかもわからぬ場合がおおい】

・運命の岐路は、ひょんなことからおこるものである。 当事者はそのとき自分が岐路にたっているかどうかも わからぬ場合がおおい P10

言葉の宝箱 0607【どうして間違えたかを知るのは、大事なことだと思います。こういうのを放置しておくと、私はまた同じようなミスを犯すかもしれない】

日本新報記者の南康祐に大手IT企業が不正献金をしているという政治家リストがメールで届く。真実なら政界を揺るがす大事件だが、送信者に心当たりがない。甲府支局時代に誤報を飛ばし、会社を窮地に陥れた過去がある身として、慎重にならざるを得ないのだが、本社に戻った今、特ダネを物にしたい思いは募る。 一通のメールから政治の闇を炙り出して行く記者が掴んだ真相とは! メディア三部作『警察回りの夏』の続編『社長室の冬』に続く。 ・金があれば、惨めな思いはしない P21 ・嫌な思いをさせられ

言葉の宝箱 0606【愛の反対は憎しみじゃなくて無関心だぞ】

マラソン日本記録保持者「陸上界の至宝」といわれる山城は怪我と所属チームの解散危機で引退の瀬戸際にいた。かつて箱根駅伝を学連選抜チームとして共に走った仲間たちがサポートを申し出るが、果たして山城は再起できるのか? 『チーム』7年後の物語。『チーム』の続編だが『ヒート』『キング』の登場人物が多く集い、そのかれらが揃って待つレーススタート地点に主人公が現れ、 「どうした」「俺たちはチームだから」という言葉で終わるマラソン小説。 ・こういう些細な痛みは、本格派のランナーにはつきもの

言葉の宝箱 1241【世の中すべて見方によって吉にもなれば、凶にもなる】

・世の中すべて見方によって吉にもなれば、凶にもなる P10

言葉の宝箱 1240【あるいていれば気持がおちつく。逡巡やためらいがあるときは、一刻でも二刻でもあるいて、決断をかためるのである】

・あるいていれば気持がおちつく。 逡巡やためらいがあるときは、 一刻でも二刻でもあるいて、決断をかためるのである P120

言葉の宝箱 0605【言葉にすることで夢は目標に変わる】

箱根駅伝出場を逃した大学の中から予選で好タイムを出した選手(各校1名、出場経験なし)が選ばれる混成チーム「学連選抜」。究極のチームスポーツといわれる駅伝でいわば“敗者の寄せ集め”の選抜メンバーは何のために襷をつなぐのか。東京~箱根間往復217.9kmの勝負の行方は? 選手たちの葛藤と激走を描いた大学駅伝小説。 ・自己暗示。催眠。何でもいい。 言葉にすることで夢は目標に変わる。 夢なんて見なくていい。 目標に向かって走ることが大事なのだ P80

言葉の宝箱 1239【一度使った才覚は一度だけ古くなるものだ。何度も使えばすりきれて使いものにならなくなる】

・智恵よりも大事なのは覚悟や、と。 覚悟さえすわれば、 智恵は小智恵でもええ、浅智恵でもええ、あとはなんとかなるやろ P12 ・一度使った才覚は一度だけ古くなるものだ。 何度も使えばすりきれて使いものにならなくなる P44 ・喧嘩も戦争もおなじことだ。 恐怖と恐怖のくらべあいのようなもので、 恐怖の量がより大きくなった側が崩れ立ってしまう。 要するに勝つも負けるも心理のなせるわざといっていい P127 ・深夜にものを考えると来し方行くすえのことがあたまのなかに去来し、

言葉の宝箱 1238【知らなかったのではない。知っていて言わなかったのだ】

・知らなかったのではない。知っていて言わなかったのだ P134

言葉の宝箱 1237【心が通わない夫婦のやりとりは、ときに他人同士がかわす言葉よりむなしいのだ】

・心が通わない夫婦のやりとりは、 ときに他人同士がかわす言葉よりむなしいのだ P318

言葉の宝箱 0783【戦争への心構えが色んなメディアで説かれているけど、ばかばかしい。戦争を始めなければいいだけの話だ】

退屈な日常に絶望する高校生のカヤの前に現れた眩い光。爪と目しか見えない異世界の少女との出会い。真夜中の邂逅を重ねるうち、互いの世界に不思議なシンクロがあることに気づき二人は実験を始める。不思議な恋愛小説。 ・退屈は刺激すると一層色濃く姿を現す P6 ・流されることが最も人の時間を簡単に進ませる P7 ・普通の生活をしていては見られないものを この目で見れば、自分の中で何かが変わる瞬間もあるかもしれない P14 ・戦争への心構えが色んなメディアで説かれているけど、ばかば

言葉の宝箱 0718【人を盲目にするのは恋だけではない、思考も人を盲目にする】

偶然僕が病院で拾った1冊の文庫本。タイトルは「共病文庫」。 それはクラスメイトである山内桜良が綴っていた秘密の日記帳だった。 そこには彼女の余命が膵臓の病気で、もう幾ばくもないと書かれていた。 病を患う彼女にさえ、平等に突きつけられた残酷な現実。 【名前のない僕】と【日常のない彼女】が紡ぐ、終わりから始まる物語。 ・一日の価値は全部一緒なんだから、 何をしたかの差なんかで私の今日の価値は変わらない P13 ・大切なのは、人からの評価じゃなくて中身 P37 ・意味は分から