前頭前野の機能と養生

 「夢日記や未来ノートをつけたほうが、夢がかないやすい」という話をきたことがあると思いますが、これは前頭前野の機能と関係しているようです。

前頭前野の役割
 前頭前野は「脳の司令塔」と呼ばれ、意思や計画性、判断、創造、記憶、抑制、集中など、人間の行動のキーになる働きを司っています。その発達のためには適切な刺激を与える必要があります。そのために、未来を想像したり、計画を立てるということが、前頭前野には大切であるため、夢日記や未来ノートが大切な役割をしているのです。

前頭前野を刺激する
 普段の生活では前頭残やを高めるには「料理をする」がそれにあたるといわれています。料理といっても、「いつもの料理をいつものようにやっている」日常業務では、活性化の度合いは小さくなりますが「今日は短時間でやってみる」とか「アレンジを加えてみる」のように、ふだんとは違う刺激を与えることが前頭前野を活性化させるうえでは重要なのです。
 これは、処理能力(反応速度)を高めるトレーニングでも同様で、計算練習を惰性で行うようになると、効果は高まりません。足し算と引き算を交互に行う、4ケタの数字で下2ケタだけ選んで足していくなど、ちょっと工夫をこらすことが大切です。

前頭前野と脳の関係
 前頭前野は医学的に、運動や記憶、感情をつかさどる部位と密接な関係があります。さらに、自律神経や痛みの抑制に関係する視床や視床下部とも関係が深いとされています。そのため、前頭前野の活性が低下するとそれらの部位にも影響を及ぼし、運動機能や記憶能力、さらには感情のコントロールが上手くできなくなります。そして、最終的には自律神経のコントロールができなくなり、自律神経失調症のような不定愁訴と呼ばれる様々な身体のトラブルに見舞われるのです。そう考えると、将来を想像したり、計画を立てるだけでも、脳の機能が正常化し、体調管理が行えるということになります。脳はすさまじい能力を持っていますね!

まとめ
 年はじめに、1年の計画を立てることは前頭前野を活性化し、身体のよう循環を作るようです。養生的には、年の早い時期に1年の計画を立ててみましょう。

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