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【調べ物】歴史から学ぶDX -第二次産業革命②(電力)-

■ 今日もせっせと産業革命

 昨日の記事では主に第一次との比較になってしまいましたが、今日は第二次産業革命の中身を見ていきましょう。バックナンバーはこちらのマガジンにまとめていきます。

■ 第二次産業革命のポイント

 第二次産業革命のポイントのおさらいをしておきましょう。1800年代後半にドイツ・フランス・アメリカを中心に起こった第二次産業革命は、電力や化学の要素技術が実用化されて工業製品の量産が可能になった重工業の時代だと言えそうです。

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■ 要素技術

 産業革命はざっくり言えば、これまでになかった技術的発見が契機となり、それが社会に普及することで生産性が爆上がりして社会構造ごと変わってしまうことだという事ができると思います。第一次産業革命の主役となった要素技術はワットの蒸気機関の改良でしたが、第二次産業革命の主役となった要素技術を見ていきましょう。

【第二次産業革命の要素技術】
 ・モールス(1791~1872) :電信機
 ・ベル   (1847~1922)  :電話機
 ・エジソン(1847~1931) :電灯・蓄音機
 ・マルコーニ(1874~1937):無線電信
 ・ディーゼル(1858~1913):ディーゼル機関
 ・ノーベル(1833~1896) :ダイナマイト
 ・マルクス(1831~1898) :内燃機関

 他にもあると思いますが、大体こんな感じのようです。ざっと見ても「」の文字がいっぱいありますね。発明王エジソンさんの電灯・蓄音機の開発を契機とし、電気を使った通信ができるようになったのが大きな特徴のようです。ということでピックアップして、エジソンさんの白熱電球を詳しく見てみます。

白熱電球(はくねつでんきゅう、英語: incandescent lamp、filament lamp)とは、ガラス球内のフィラメント(抵抗体)のジュール熱による輻射を利用した電球である。フィラメント電球、もしくは白熱球、白熱バルブともいう。ジョゼフ・スワンが発明・実用化したが、本格的な商用化はトーマス・エジソンによるものが最初。LED照明が普及する以前は単に電球といえばこの白熱電球のことを指すほど一般的であった。

 いきなり驚きですね。ワットの時もそうでしたが、エジソンは白熱電球を発明したわけではなく商用化した人なんですね。「0から1を」みたいなシーンでエジソンは出てきますが、実は白熱電球においては「1を10にした人」のようです。では何が斬新だったのでしょうか。

 1879年10月19日、エジソンは木綿糸を炭化してフィラメントにした実用炭素電球を開発した。フィラメントの材料に白金を試していたが加熱するとガスが出て寿命が短くなる問題があった。そこで炭素処理を施した厚紙を使ったが最終的には竹を使用することになった。エジソンは中国と日本に部下を派遣し、最終的に粘着性と柔軟性に富む京都・八幡の真竹がフィラメントに採用された。エジソンの開発した電球のフィラメントは径が0.4mmと細く、自由に付けたり消したりするのに優れた特長をもった。

 エジソンは高抵抗のランプを使用することで電圧100Vに電球を並列に接続しそれぞれ独立して点滅できるようにするとともに、ソケットをねじ式にして自由に交換できるようにした。そして各需要家に発電所から電気を供給するためのシステムを構築した。

・・・至れり尽くせりやないかエジソンさん。。。(´;ω;`) しかもエジソンの電球には日本の竹が使われたんですね。知らなかった。。

・電球の寿命を延ばした
・自由につけたり消したりできるようにした
・1個1個独立で点滅できるようにした
・ソケット式にして交換できるようにした
・電気を家庭に届けるシステムを構築した

・・・頭が上がりませんね。「よっしゃ光ったでーーーー!!見てみろやーーーー!!」という研究者の自己満足ではなく、ちゃんと一般に普及するように利用シーンを想定して使いやすくする工夫を凝らしてますね。そしてなんと家庭に電気を引く仕組みまで構築しています。もはや政治家かと。

 これを見てiPhoneのスティーブ・ジョブズを思い出しました。iPhoneの洗練されたデザインも凄いのですが、アプリという概念と、App Storeのビジネスモデルを同時に構築したことで爆発的な普及に繋がったと言われています。いわゆるデザイン思考というやつですね。エジソンさんは研究室に籠っているのかと思っていたのですが実学系の方だとはつゆ知らず、おみそれしました。

■ 重工業の発展

 そうした要素技術を応用し、石油と電力を動力源に使う新しい工業や技術が開発され、重化学工業・電気工業などを中心に工業生産は飛躍的に拡大していったようです。新技術により、鉄鋼のほかアルミニウム・ニッケルなどの非鉄金属が大量に生産され、染料・肥料・ゴム・繊維などの化学合成物質も生産されるようになった。また、内燃機関・電動機・電灯・電話・ラジオ・自動車なども実用化されて経済活動と日常生活は大きく変貌していったようです。アメリカのフォードの自動車もこの時期に大量生産されたようです。

■ 資本主義

 重工業の発展により、巨大企業が出現してきたようです。そうすると自ずと資本が集中するようになります。その結果、独占資本を形成するような動きとしてカルテル・トラスト・コンツェルンなどの企業連合が出てきたようです。

 また、ゴムや亜鉛やニッケルなど、アメリカやヨーロッパに無い原料をアフリカなどから輸入する動きも活発になったようです。徐々に資本の傾きと言うか、国の経済力の強弱というか、そうした国力の差などが出てきていますね。産業の発展が資本の偏りを生み、貧富の差を生んでしまうんですね。

■ 帝国主義⇒第一次世界大戦へ

 技術を手にした国家が資本を手にし、原料を仕入れるために植民地を増やし、世界を独占しようと国力を競う・・・という不穏な流れになってきましたね。。その流れから各国がアジアやアフリカの地域を植民地にしようと勢力を拡大し、当然の流れとして植民地の獲り合いのような状態が生じたようです。そして結果的にそれが第一次世界大戦の火種となってしまったようです。。


・・・技術の進歩が結果的に戦争を招いてしまうんですね。。まさか産業革命が世界大戦とつながるとは思っていなかったので意外でした。。

めげずに次回は第三次産業革命について調べたいと思います。

それでは(^-^)

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