見出し画像

お金にならない、とっても大事な仕事

Uターンした台風

土曜日は大雨でしたが、日曜日は晴れましたね。今日は箱根の稜線がくっきり見えています。早起きして朝から洗濯機を4回も回してしまいました。

台風14号は当初上陸の恐れもありましたが、まさかのUターン。ジェット気流に乗れず、また高気圧に行く手を阻まれたことが原因だったようです。ほっと胸をなでおろしました。

キャリア資本からみた「地域」とは?

先月、プロティアンキャリアを考える上で重要な概念として「キャリア資本」という考え方を紹介しました。

今日はキャリア資本からみた「地域」について考えてみたいと思います。

以下の3つのキャリア資本のうち、「地域」がどこに位置するかときかれたら、(2)社会関係資本であることは明白でしょう。

(1)ビジネス資本:スキル、語学、プログラミング、資格、学歴、職歴などの資本
(2)社会関係資本:職場、友人、地域などでの持続的なネットワークによる資本
(3)経済資本:金銭、資産、財産、株式、不動産などの経済的な資本

昨今、コロナ禍のニューノーマルで地方移住への関心が高まっています。実際、計7年間の海外生活から帰国した友人(東京生まれ東京育ち)も「地方移住」に関心があるようで、先週我が家に遊びに来てくれました。彼女が心配していたのは、地域コミュニティへ参画できるか問題。「地域コミュニティに入れてもらえずゴミが出せない話をネットで読んだ」とのこと、そういう地域もあるのねーと私はびっくりしながら話を聞かせていただきました。

フリーライダーの存在

そこで問題になっているのは「フリーライダー」の存在なのでしょう。ありていに言えば「地域の大変な部分は担わずに、美味しいところ・楽しいところだけ持っていくなよ」という声なのだと思います。

当たり前ですが、(2)社会関係資本の構築および維持には、時間とエネルギーがかかります。それらを稼働時間に換算したらかなりの(3)経済資本の機会損失になるのかもしれません。また、直接的に金銭的負担をする場合もあります。

しかし、そうやって培った(2)社会関係資本は、やはり当人の資本としてきちんと残ります。また、地域の改善につながれば地域の資産としても積み上がり、かつ、人間関係にも良い影響を及ぼすという意味では、(3)経済資本へのエネルギー投下よりもレバレッジが大きいのではないか、と個人的に捉えています。(破綻した場合、レバレッジが大きいだけに傷も大きくなるというリスクもありそうですが…)

「寛容さ」と「長期的視点」の重要性

今、我が家の猫の額ほどの畑では、オクラやモロヘイヤが終わりを迎え、最盛期が嘘のように力なく倒れています。野菜の入れ替えの時期ゆえに、ピーマンやゴーヤ等の夏野菜は、数日前に最後の収穫をして片付けました。今は、冬野菜がすくすくと成長しています。

そう。タイミングの重要性を自然から教えてもらう毎日を過ごしています。

同じように、地域の仕事を担う人についても、私は「できる人ができることをすればいい」と思っていて、「フリーライダー」状態の人に対しても寛容であることが何よりも大事だと考えています。

その理由は、自分だって「フリーライダー」であった時期があり、かつ、今後もそうならざるを得ない時期がくると思っているからです。端的にいえば「フリーライダー」を許容しているのではなく、タイミング(季節・時期)だと考えています。子育てや介護、仕事の忙しさの濃淡等、様々な状態があるのが私たちの生活です。長い目で見て、「できる人ができることをする」のが大事だと思います。

「ありがとう」の一言を!

とはいえ、「今は余裕がないからフリーライダーで自分はいいのだ。私のことでいっぱいいっぱいだよ」と叫んでもいいかといえば、それは周囲の人をもやもやさせるのではないかとも思います。

そんな時に大切なのは「ありがとう」の一言♥ それをきちんと言える人間関係があることが「地域」の基盤だと思います。

なんか道徳の教科書みたいな回になっちゃいましたね。

でも、「お金にならない、とっても大事な仕事」を誰かがしてくれているから、私たちの毎日があるそれが幸せの基盤を作っていることは事実だと思います。ありがとうございます。そういう方々に私は感謝の気持ちをお伝えしたいです。

ありがとうの一言は「フリーライダー」として糾弾されることにおびえる気持ちを軽減するだけでなく、いつかは自分も地域へ貢献できるよう、嫌な仕事も引き受けられるように誘う自分への魔法でもあると思います。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?