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あと何回会えるんだろう?


 ふと、思ったことがある。

 今、日本に帰れなくて日本の家族、申請、友人たちと会えていない。日本にいた時でも両親と会っていたのは年に1回、多くて2回。だから、絶対に年に1回は実家に帰って両親と過ごす時間をつくろうと決めていた。

 両親の齢70と少し。長寿の家系ではあるけれども、100歳まで生きたとしても年に1回ならば、あと30回も無い。毎年2回だとしても50回と少し。そして、元気なうちに、ぼけてない間に、両親とも健在な間に、と考えると、さぁ、いったい残り何回なのだろうか。もう、いい年齢だ。私と同世代の親御さんの葬儀に参加することも便りを聞くことも少しずつ増えてきた。いつかは来るのだろう、と他人事のように思っているけれども、そのいつかはもう目の前なのかもしれない。


 そう考えた時に。今の私に何が出来るのだろうと考える。


 きっと私はもうしばらく日本で暮らすことは無いと思う。


 気軽に日本に帰れる距離ということもあって、「日本語で仕事が出来るなら面白そうだ」と本当に直感だけで見ず知らずの台湾に移住した。しんどい時もあったけれども、今もろくに中国語を話せない私を助けてくれる友人・同僚に囲まれて幸せに過ごしていると思う。本当に友人・同僚には感謝しかない。日本なら自分一人で出来ていたことが、自分一人では出来ない環境で生活できるのは、その友人・同僚たちのおかげでしかないから。


 そう。私は私の人生を生きている。


 その一方で、後悔の無いように自分で決めた決まりごとに沿って出来るだけ元気な間に両親に会うようにしようと思っていたところに、このコロナによる国をまたいでの移動の制限。これは思った以上にストレスになった。

 病院に入院しているわけでも、体調を崩しているわけでもなく、元気に生活している。ただ年齢が年齢だから他の人との接触は出来るだけ控えているとは聞いているけれども。日本国内に居たら本当は会えているだろう両親と会えなくなって、もう2年が過ぎた。元気なのに。そんなことをふと思ったり。


 それでも、今はSNSやzoomなんかで離れていても顔を見ながら話せるのは、距離と時間を超えて会うことが出来るってのはとっても有難いなぁ。




 最近、朝日で目が覚めるので、起きてすぐにスマホを手にして窓を開けて写真を撮っている。太陽の光とともに目覚めるって幸せなことだなぁ、と。それぞれの1日が、素敵な日でありますように。

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