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3月はさよならよりもありがとう

今年度のお稽古がきのうで終わった。今週は教室を卒業する生徒さんラッシュであった。特に春から社会人になる子たちは、小学生からずっと通うこと16年。お礼の品を手に挨拶されて私はもう涙涙……
高校、大学と部活や塾、バイトと忙しい中、習字に来てくれて本当にありがとう。お稽古しながらいろいろなことをたくさんたくさんおしゃべりしたよね。もはや自分の娘に近い感覚である。

こうして長い間習字を続けてくれた生徒さんは、やっぱり字を書くのが好きなのだと思う。そしてみんなとても上手になって良い字が書ける。就活の時の履歴書の文字をいつも褒められた、と嬉しそうに話すその姿と言葉に、教室やっていてよかったなぁ、としみじみ思ったものだ。

「仕事に慣れて時間ができたらまた戻ってきますねー!」と賑やかに帰っていったあとにあらためて長いラインがきた。

『……勉強も運動もダメダメな私は、下校後の習字教室で先生に褒めていただけるのがとても嬉しかったです(中略)先生に褒めてもらった思い出が自信になってます。なんかこれからも大丈夫そうな気がしてます☺️』
うんうん、よかったよかった、とまた泣けた。

褒められるのって嬉しいよね。褒めることの是非についてはいろいろな意見があると思うのだが、私の添削の基本は『褒める』
もちろん朱を入れての手直しもするが、直す前にまず⭕をつける。✗からの添削はたぶんやっていないはず。持っていった半紙にいきなりのダメ出しは自分なら気持ちがくじけてしまうので。ここがとても良いよ、と⭕をもらってからの直しの言葉は前向きに聞いてもらえる気がする。
そしてもうひとつ、お稽古をする中で心がけていたのは機嫌に左右されない「平常心」であった。

今週は生徒さんや保護者さまからたくさんの「ありがとう」の言葉をいただいたが、私の方こそお礼の言葉を伝えたい。習字に限らず良いとこ探しができるようになったよ、自分の機嫌に振り回されなくなったよ、自分が誰かの役に立っていると実感できるようになったよ……
「習字の先生」でいさせてくれてありがとう。

これからのあなたたちの人生に幸あれ🌸


いただいた紅茶とお菓子を楽しみながら書きました。とっても美味しいよ。
ありがとねー!😊


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