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不足しがちなビタミンDと、ビタミンD生成方法

血液検査でビタミンDを測ってみると、、、

 医療機関ではビタミンDを血液検査で測定することもできますが、医師会の調査結果、8割以上の日本人が「欠乏」の判定で驚愕しました。ですが、この話は、医者の間では有名な話です。

 日本人にとって、本当に不足しているビタミンが、この「ビタミンD」だったのです。

ビタミンDの特徴

 ビタミンDは腸から吸収するカルシウムの吸収効率を高める働きがあります。
 ビタミンDが不足していると、カルシウムが十分に吸収されず、カルシウム不足に陥る可能性があります。
 カルシウムは骨を作る大切な要素です。
 体内(特に腸から)にカルシウムが沢山吸収されれば、血液中のカルシウム濃度が高まり、骨密度が増加します。
 結果、骨粗しょう症や骨折のリスクが減少します。

 またビタミンDには免疫力を高める機能もあります。
 具体的には、ビタミンDには体内に侵入してきた細菌やウィルスを食べて破壊する「マクロファージ」を活性化させる機能や、免疫機能が過剰になり正常な細胞まで破壊してしまう状態を抑制する機能などがあります。

 他にも、ビタミンDは不妊治療においても重要な栄養素です。
 体外受精の治療をしている女性を対象に、血中ビタミン濃度と妊娠率の関係を調べた研究では、血中ビタミン濃度が十分な場合に妊娠率が高まるという結果が報告されています。
 また、40歳以上の女性では血中ビタミンD濃度が高いほど卵巣予備能検査での数値が良いという研究報告があります。
(卵巣予備能検査とは、卵巣に残された卵子の数を推定し、妊娠のチャンスがどの程度残されているかを予測するものです。)

 ビタミンDの不妊治療における重要性は女性だけに限られず、ビタミンDを十分に摂取できていることが男性の精子の運動能力、受精能力を高めるという結果が報告されています。
 「元気な遺伝子を作るためにもビタミンDは必須ですね。」

 それでは、どうやってビタミンDを生成しますか?
 それは、、、

 日光浴

です。
 太陽光を浴びて沢山ビタミンDを生成し、骨密度を高め、健康な肉体を維持し、健康的な毎日を手に入れましょう!

必要な日照時間

 ビタミンD生成に必要な日照時間は、季節や地域の紫外線の強さによって違います。
 また、UV-Bは皮膚の細胞のDNAを傷つけ、皮膚がんの原因になるため、皮膚への悪影響を及ぼさない範囲での日光浴が重要です。

 10㎍(マイクログラム)のビタミンD生成に必要な時間、および皮膚に悪影響が出はじめる時間を札幌、つくば、那覇の3地点で検討した研究報告があります。
 晴天日に顔と両手の甲を露出させたという前提で時間が算出されています。
 それによれば、夏季(7月の12時)で那覇は5分、つくばは6分、札幌では8分で10㎍のビタミンDが生成されますが、皮膚への悪影響は那覇で16分、つくばで20分、札幌では25分で出はじめるという結果でした。

 冬期(12月の12時)では、10㎍のビタミンDが生成されるのに那覇で14分、つくばで41分、札幌では139分かかり、皮膚への悪影響は那覇で42分、つくばで98分、札幌で300分以上かかるという結果でした。

 一日のうちでは昼の12時頃、季節でいうと6月から8月にかけて紫外線がもっとも強く、同じ12時で比べれば、北の札幌より緯度が低い南の那覇の方が紫外線は強いです。
 沖縄は北海道と比べて年間で2倍程度紫外線量が多くなっています。

 また、10㎍のビタミンDが生成されるのに夏季では那覇と札幌で3分ほどしか差がなく、この時期は地域を限定せずに10分程度の日光浴が望ましいといえます。
 しかし冬季では、那覇と札幌で約120分の差が出ますので適切な日光浴の時間は地域によって変わると考えたほうがよいでしょう。

必要な量

 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書によれば、成人でのビタミンDの食事摂取の必要量として示されているのは10㎍/日です。

 食事からのビタミンD摂取の必要量として示された数字は10㎍/日でしたが、令和元年国民健康・栄養調査では、日本人の食事からのビタミンDの平均摂取量は6.9㎍/日でした。
 この実態をふまえ、実現可能性も加味して、食事からのビタミンD摂取の目安量としては、18歳以上の男女で8.5㎍/日と設定されました。

 18歳以上の男女で8.5㎍/日という目安量は高齢者(65歳以上)においても変わらず、妊婦、授乳婦であっても変わりません。
 18歳未満、とくに小児では成人と比べた体格差を考慮して、8.5㎍/日より少ない量が目安量として設定されています。
 1歳未満の男女(乳児)は5.0㎍/日が目安量となっています。
 一方、18歳未満でも成人以上の数字が設定されていることもあり、15~17歳の男性では9.0㎍/日、12~14歳の女性で9.5㎍/日と目安量が設定されています。

まとめ

  • ビタミンDの生成には日光浴が重要

  • ビタミンDはカルシウムの吸収に必要不可欠

  • ビタミンDは「マクロファージ」を活性化させる機能や免疫機能が過剰になり正常な細胞まで破壊してしまう状態を抑制する機能がある

  • 不妊治療においても重要な栄養素

  • 男性の精子の運動能力、受精能力を高める

  • 必要な日照時間は10分程度(時間と場所による)

  • 成人のビタミンDの摂取量は男女で8.5~10.0㎍/日

 日光浴や散歩は、幸せホルモンの代名詞セロトニンが出ますし、体内時計がリセットされ、就寝時の安眠効果が違います。
 免疫力を高め、健康的な子孫を作り、骨密度を高めて、外的要因から強い体を手に入れましょう!

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