歴史的な猛暑が続いた夏、私は人生初の一人暮らしを決め込んだ 不動産屋の担当は結婚を控えているらしく、2世帯住居を購入するから稼がなきゃいけないんですよ、と内覧の道のりの車中意気揚々と話した 記念日には高級ホテルのラウンジでお祝いしてあげるんです、だけど一つ不満があって欲しい財布の購入を相談したら却下されたんです、何なんですかね おいおい、私に言うのちゃう 人間関係全般本人ではなく他人に不満を言う時点でお先に暗雲が立ち込める お祝いしてあげる、は不幸の始まり これから結婚
「だからさ?正解ってなんなのよ?誰の正解?私の?理の?」 彼女は相当怒っているように見える。 見えるだけなのか本当に怒っているのかその答えがわからない。 そもそも怒るってなんなのか人に腹を立てたことがない俺にわかるわけがない。 それに、本当なんてわかり得ないだろ。本当を何で測るんだよ! 少し腹がたったことに気付く。 元子の赤に染められた髪がなびいて、彼女は玄関から飛び出して行った。 彼女の名前は元子。 元気な子どもと書いて、もとこ。 彼女の母は病気がちだったらしく、せ
外に出ると楽しいことがある 前から歩いてきた中学生の四人組 女の子が一人、男の子が三人 少し手前を歩いていた女の子と目が合う お顔から笑みがこぼれている お目々の形がハート型のように私には見えた 少し後ろを歩いていた男の子三人 どの子が好きなの?どの子?? と一人一人見てしまう 髪サラサラ爽やかボーイ 温かそうな穏やかボーイ 愛くるしい可愛いボーイ 私とすれ違うところで愛くるしい可愛いボーイは「じゃあね〜」と違う道へ 女の子をチラっと見る私(おばちゃん) ハート
命が在る 植物でも動物でも虫でも蛇でも木でも良かったのに私は人間をやっている 家具でも良かった、椅子でも棚でも 雑貨屋さんのお姉さんが言っていた 物にも命在ります 3年間見向きもされず放置されていた家具 あるとき訪れたお客さん その家具に興味を持ち久しぶりに触れられたそう 次に訪れたお客さんがすぐにその子を購入したそう 最初のお客さんに命を吹き込まれ 次のお客さんが命の輝きに気付いたのだろう 物でも良かった なのに私は人間をやっている だとしたら 話そう触れよう
自分が仕切りたがり屋だと思い出したのはつい数時間前のこと。 やりたいことは我慢できずに割とすぐに飛び付くタイプ。割と、と表現するのは自分で言うのも何だが調和を大事にするタイプでもあるから。 単独行動ならすぐに飛び付く。バッタみたいにビューン。やりたいことや行きたい場所や会いたい人には躊躇せずロックオン。 そんなんだから、時々人との距離感をバグらせる。30代半分まで「人類皆兄弟、話せば分かるどんな人も」がスローガンのとんだお花畑野朗だった。 やりたがりの仕切りたがりってな
はじめまして。 ようこそYokoと申します。 人生90歳まで生きられるとしたら、ちょうど折り返し地点の数字のところまで来ています。 いや、待てよ。人生に折り返し地点なんてある? プロフィール欄に、大々的に作家志望なんぞ書いてしまい、大判風呂式を広げてしまったのではなかろうかい?などと、これを書いている今落ち着かなくてソワソワ。昨夜はすぐに眠れず、AM1時ころに寝て、雨の音で目が覚めてそれから起きているからお目々がシパシパ。 だけど、今日はなんだか始めたくて。いろんなことを