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台湾ライフ|コロナ禍で失ったものと得たもの


毎日30度を超えているとはいえ、一時期毎日最高気温38度・体感温度45度以上という日々から、最高気温が35度を切るとなんだか過ごしやすく感じるのだから人の身体って不思議なものです。

今年。何が違うかなぁって考えていたのですが。夏なのに台風が台湾に来ない。ほんと来ない。この時期に全く直撃していないってめっちゃ珍しい。その分日本に行っているような気もするのですが、ルートがずれているのも何かしらの気候変動が影響しているのかと思うと、災害が無く平和で良いのですがなんだか複雑です。

まぁ。今年一番の違うことって「コロナ禍の影響」を受けていることでしょう。はい。


個人的にこのコロナ禍で失ったものといえば。

何においても最大の影響を受けているのは「移動の自由」です。ふらりと国内のように日本を行き来し、毎年一人旅、もしくは現地集合で海外旅行に行き、会いたい人に会い、訪れたい場所を訪れていたのに。2019年は出張以外で台湾外に8回お出かけしていました。が、今年は春節の1回のみ。2月末の連休で帰る予定が実家にも帰れず、かれこれ早一年半ほど帰れていない状況。

そろそろ、海外旅行もしたいし、日本にも帰りたい、というところが本音です。ちなみに、日本に帰るには、日本で2週間、台湾帰国後2週間と往復4週間の自宅検疫を覚悟しなくてはならず、さすがに往復4週間となるとちょっと色んな犠牲を生みそうなのでよっぽどの事情がないと帰れないなぁ、と。早く1週間に短縮されないかな、と思っているところです。往復2週間でどうにかなるなら遠隔で仕事しながら、本当に一度日本に帰ろうと思っています。


あとは。最近はだいぶ普通に生活していますが、直接会う機会が大きいような気がします。特に、親しい人たちと「集まっての食事の機会」でしょうか。

ご飯を囲んで一緒に美味しいものを食べる、気兼ねなくお喋りをする。そんな時間が本当に幸せだよねえ、と改めて貴重な時間であり、大切な時間だなぁと感じたのでした。今は台湾の友人たちとは時折集まって食べるようにもなりましたが、海外のzoom越しに話す友人たちと、やっぱり会って一緒に同じものを美味しいといいながら食べたいよねぇ、と。

会いたい人に会いに行く。普通にできていたことができなくなったこと。国を超えて移動ができなくなったことだけでなく、リスクを考えると歳を重ねた両親に会うことも憚られる。未だ、都会から地方へ行くことができない。地方へいる両親に、祖父母に、親戚に、友人に、会いに行くことができない。これは人として大切にしたいことを、したくてもできないことにも繋がり、なんとも切ないなぁと感じるのです。



一方で、環境が変化したことで得たものもあるのです。

このコロナ禍のおかげで引きこもるようになり、そして一気にオンライン化も広がりました。だからこそ台湾に居つつも学ぶという点では選択肢がとても増えました。


このコロナ禍が始まる前は、良質なコンテンツはほぼオフラインだったのです。中国語があまりできず、英語で学ぶには心もとないレベルまでに下がってしまっている状態で、深く理解し学ぼうとした時に日本語でオンラインで学べるコンテンツは半年前までほぼありませんでした。ほんの半年前ですよ。私が学びたい、聞きたい、と思う講座がほぼ無かったんです。


ところが。Stay Homeで外出できなくなり、仕事に行くことも、集まることも自粛を迫られる環境になったら。いっきにリアルのみで開催されていた講演や講義やワークショップ等がオンラインに雪崩れ込んできたんです。ここぞとばかりに。

開催者側もオンラインで実施することを考えなければ生き残れない状態になると思ったからこそだと思うのですが、海外に住んでいて、気軽に日本に帰れない状況の中でオンラインで学べるコンテンツが増えたということは、選択肢が増えるという意味でとってもとっても有難いことでした。というか、本当に有難く思っています。


それによって何が起こったかというと。

①学ぶことが出来るコンテンツ・バリエーションが増え、日本にいた時に近い状態で、日本語で学ぶことができる

②オンラインになることで移動時間が削減され時間的な負担が削減されると同時に、家で落ち着いて受講できる

③コンテンツによっては講義の動画配信が行われ、好きな時に講義を受講できる&復習ができる

④どこからでもアクセスできるようになった為、同様に海外からの参加者も増え、各国に仲間が出来る

⑤移動時間がないので隙間時間で気軽に打合せ・話ができる


こんな感じでしょうか。

何よりも④は副産物的なことなのですが、これがまた私個人的には大きくて、それぞれの国の文化だったり、課題だったり、様々な視点で物事をみることができるきっかけにもなり得ているのです。視点を増やし視野を広げるという意味でとても良い刺激に。

そして離れているし、一度も直接会ったことはないのだけれども、オンライン上のつながりから新たなプロジェクトが生まれそうです。これもまた面白いところ。


コロナがここまで広がる前に、zoomで学ぶことを決め受講してきた「EMS(エッセンシャルマネジメントスクール)」。本質行動学にもとづき、名前のとおり本質的なマネジメントを学ぶ場です。2020年1月開始の2期から受講し、6月からの3期ではFA(ファシリテートアシスタント)として運営側にも関わり、全てオンラインで学び、対話を行い、交流を深め、運営に携わってきました。とてもとても多くの方に出会いましたが、全てオンライン上。かなり深く語り合う仲間も多いですが、実は一度も会ったことがありません。会ったことがないということが不思議なぐらいに。そして、そのつながりからさらに新しいプロジェクトが始まろうとしていたり、学びの機会が増えたり。このEMSに関わっていなければ生まれていないだろう貴重な出会いと機会と関係が沢山あります。

そしてもう一つ。今年から私も復活し本部メンバーとして活動をしている「イイオンナ推進プロジェクト」も、プロマネを全てオンライン上で遠隔対応しています。こちらも初めましてな方が大勢いるなかで、2020年2月から活動してきました。


会ったことが無い人がほとんどでも。確かにリアルで会うよりも関係性を構築するのに時間はかかるのだけれども。それでも、お互いにサポートしあい、リアルであっている人と同じように一緒にプロジェクトを進め、そして共に学びを深めています。リアルじゃないと出来なことだってある。リアルの方がいいこともある。でも、リアルでは出来なかったことが出来ていることも確か。オンラインになることで選択肢が増えました。


これって本当に大きいことだよなぁ、と感じています。

私にとっては、とてもとても大きな変化であり、きっと後で振返った時に人生のターニングポイントになるだろう時を、今過ごしていると思います。


影響が少ないと言われる台湾においても、コロナ禍の影響で、不便なことも、ストレスを感じることも沢山沢山未だあるのですが、何よりも移動に制限がかかっていることが一番のストレスであり不便なことなのですが。それでもこの環境だからこそ得たものも沢山あるなぁって感じています。


それでも、やっぱり直接会いたいけど。旅に出たいけど。


オンラインで初めて繋がった友人たちは、一度も会えないまま。会った事がない事が不思議なぐらいに仲良くても、いろんな深い話をしていても、でも画面の向こうにしかいなくて、実際に会う事ができない。「会う」ということの価値を改めて考える、そんなことを感じています。以前のように、会いたい人に会いに、世界中に自由に旅に出たいなぁ。

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