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『ブルーに生まれついて』を観て自分のダメ男ホイホイ度を知ろう

月曜日にカナダ大使館で『ブルーに生まれついて』の試写会に参加した。普段大使館に行くことはほぼないことや、J-wave 主宰ということもあってか、いかにも音楽が好きそうな人が集まっていて、ちょっとドキドキしながらも、映画はとても楽しめた。

【ストーリー】
1950年代に一世を風靡したジャズ・トランペット奏者チェット・ベイカー(イーサン・ホーク)は、ドラッグ絡みのトラブルをたびたび起こし、スポットライトから久しく遠ざかっていた。1966年、公演先のイタリアで投獄されたのちにアメリカへ帰国したチェットは、俳優として自伝映画の撮影に参加するが、麻薬の売人から惨たらしい暴行を受け、病院送りの憂き目に遭ってしまう。
アゴを砕かれ、前歯を全部失う重傷を負い、キャリア終焉の危機に直面したチェットの心のよりどころは、映画で共演した女優ジェーン(カルメン・イジョゴ)の存在だった。
ジェーンの献身的な愛に支えられ、ドラッグの誘惑を絶ったチェットは場末のピザ屋でライブを行うようになるが、ケガの影響で思うような演奏ができない。
旧知のプロデューサーのディック・ボック(カラム・キース・レニー)にも愛想を尽かされたチェットの再起への道のりは、とてつもなく険しかった。
それでもトランペットを手放さなかったチェットは徐々に輝きを取り戻し、ビバップの巨匠ディジー・ガレスピーの計らいでニューヨークの“バードランド”への出演が決定する。
しかしその名門ジャズクラブは、かつて若かりしチェットがマイルス・デイヴィスから厳しい言葉を投げかけられた因縁の場所でもあった。
やがてライブ当日、マイルスとディジー、ジェーンやディックが客席で見守るなか、人知れず極限のプレッシャーにあえぐチェットは、人生のすべてを懸けたステージに立つのだった……。
引用:公式ホームページ

映画については、申し分なく素晴らしかった。
監督についてはよく存じ上げないが、チェット・ベイカーの短編を撮っているだけあり、とてもこの映画への情熱が伝わるし、丁寧な作りに好感が持てた。
主演のイーサン・ホークはまぎれもなくチェット・ベイカーだった。チェット・ベイカーの音源は使わずに、歌声も彼のもの。歳をとり大ケガをし、落ちぶれてしまったチェットを儚く繊細に演じきっていた。
男性からすると、その夢への挑戦、好きなことへの情熱、負けたくない気持ち、そして好きな人に甘えてしまう気持ち。いろんな気持ちに共感できただろう。

しかし、私は女だから、そこは置いといて、、
この映画を最後まで観てどんな気持ちになったかで

あなたのダメ男ホイホイ度がわかる!!

この映画の一番重要な存在は恋人のジェーンである。恋人でもあるが、この人が居ないとチェットは何もできないので、完全に恋人以上、存在としてはある意味『母親』なのだ。

いくつかにパターン分けしてみた。

⬛子供を育て過程で、母親も成長し、二人とも大人になり適度な距離感を保つパターン

⬛子供を育てる過程、であまりにも溺愛しすぎたために、子供から離れていくパターン

⬛子供を育てる過程で、母親よりも子供からの愛情が重くなるパターン

⬛子供を育てる過程で、互いの愛情が重すぎて離れられなくなるパターン

他にも、親子の関係性って色々あると思うのだが、母親と息子ってなんとなく恋人のようだ。そういう傾向があるからかどうかは不明だが、弱い男性は恋人の母性を求めがちであり、それに対して女性は母性を与えがちである。
※完全に私の個人的な見解なため、異論は認めます!

この映画を恋人としてどんどん観進めていくと、自分のチェットにとっての存在意義が恋人といて必要とされているのか、母親なのか、ただ我が儘をぶつけたいだけの存在なのかわからなくなる。だいたいそういうときは、自分の今までの経験を投影するしかないのだ。私はチェットと居ることでどうなっていくのか、成長しているのか、楽しいのか、苦しいのか。

そして最後の最後で選択を迫られる。とても悲しくつらい気持ちになりながら、どう思うか、どんな行動をとるかで、あなたのダメ男ホイホイっぷりがわかるだろう。
ネタバレなんで、どんな選択をしたかは言えないが、私は…

ダメ男ホイホイだった!

『ブルーに生まれついて』11月26日(土)公開。

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