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書店でいちばん物知りなのは。

今日あったことを、長い記事にしたい訳ではないけど、どうしても書きとめておきたかったので日記みたいにして書き記しておくことにしました。

というか、ご無沙汰しています。noteを更新するための、ことばを紡げるタネみたいなもの・時間・気力を失ってしまっていました。物書きでもないのに毎週1つ記事を書くなんて厳しめのマイルールを決めてしまったのが更新がストップした理由だと思っています。笑。そしてもう一つの理由、自分のちいさな書店をオープンしてバタバタしていたのです。noteだけを読んでくださっている方にはプロフィールは間借り書店で時が止まっていて話が飛びすぎですよね。詳しい顛末はまた後日、書いてみようと思っています。運命的な出会いがあったんですよ。

話が逸れましたが、今日書きたいのはその自分のちいさなお店で起きたことではなく、勤めている中規模なお店で起きたこと。きっと記しておかなくても忘れることはないけど、ちゃんと文章にして残しておきたい気持ちになったのです。


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皆さんは書店で一番物知りなのは誰だと思いますか。店長でしょうか、それともベテランのパートさん?現役文学部のバイトくん?—答えは全ていいえ、です。書店で一番物知りなのは他でもない、「お客さま」です。
個人個人のお客さまももちろんそうですが、集合体での「お客さま」に勝るものはないと思っています。日々、書店と書店員はお客さまにより、磨かれ、鍛えられています。


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いつも店頭にないものはご注文くださるお客さまが今日もお店にいらっしゃいました。注文頂いていたのは戦後のジャーナリズムを切り開いたあるジャーナリストのノンフィクション。
その本をきっかけに、戦後をリアルに生きてきたそのお客さまの語る言論統制の恐ろしさや、私たちの住む町の新聞社、西日本新聞社にも同じようなジャーナリズムの精神で軍に目をつけられた記者がいたことなどを教えてもらいました。世の中はつくづく知らないことだらけだなあと思います。

今日のお客さまはもちろん年上なのですが、年齢や経験に関係なく、自分が歩んでいない人生を歩まれているお客さまたちから多くの事を学ばせてもらえるのが書店員だと思います。

本を介して、話すこと。教えてもらうこと。そして知ったことを選書や棚作りに活かし、次は伝える立場にもなれること。今日は書店員だからこその幸せというか冥利のようなものを感じられて、心の奥の方がじーんとなりました。

これだから、お金に変えられない喜びがあるから、書店員という職業が好きでたまらないのです。一度この喜びを知ってしまったら、抜け出せません。

ー毎日私たちを鍛えてくださるお客さま達に感謝を込めて、今日の日記を書きました。これからまたたまに更新していきたいと思います〜。ほどほどに、圧をかけずに、継続します。笑

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