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永遠の、青春映画の金字塔(私調べ)豊田利晃監督「青い春」

こんにちは。

コロナ自粛生活がようやく終わりましたね。

全面解除が7週間ぶり、という記事を読んで

そ・・そんなに経ってたの・・?7週間・・

唖然としました。

解禁後も油断は禁物、これからも出来るだけ密は避けよう。

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今回はわたしの大好きな映画

豊田利晃監督「青い春」について。

青い春といえば、青春映画の永遠の金字塔(私調べ)ですが

「アァ、有名な学園物ヤンキー映画ね!」とだけ思って、

観る機会を後回しにしてる人ちょっと待って。

ちょっと、、、もったいない!!!!

青い春を押し売りするわけではないですが、(?)

物語以外にも見所はあるので、気になる映画にとどめておく価値はありますよ。


「青い春」あらすじ

男子校卒業式の風景を屋上から眺めるのは、新学期から3年生になる九條、九條の幼なじみ青木、眼鏡の雪男たち。屋上には、もっと空に近い場所――最屋上があり、その壁面には「しあわせなら手をたたこう」と大きな落書き。そこで彼らが楽しむのは、柵の外に立ち手をたたく回数を競う通称”ベランダゲーム”。九條はそのゲームで学校を仕切ることが決まった。新学期が始まった。それは、進学、就職……突きつけられる現実の中で、自分の行き場を探すことを余儀なくされる時の始まりでもあった。ある者は、警察官と教師に抱えられ、泣き叫びながらパトカーに乗せられていく。ある者は、甲子園への思いを縫い込んだ学ランを投げ捨てて、ヤクザとなった先輩と共に黒塗りの高級車に乗り込んでいく。そしてある者は、自分への答をみつけるために、ひとり最屋上へと上っていった……。

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オープニングの時点で心が殴られる!THEE MICHELLE GUN ELEPHANT との融合

この映画のひとつの見どころは

絶妙すぎる、曲のかかるタイミング!!

青い空、屋上から降りる全員の動きがスローになりながらかかる、ミッシェルガンエレファントの赤毛のケリー。


いやあ…めちゃくちゃかっこいいんですけど……


気怠さと疾走感でゾクゾクします


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ミッシェルの曲とマッチした、思春期特有のギラギラとした、空気感。苛立ちや焦燥。その中で皆が皆、殻に閉じこもっている感じ。

学校という狭い世界が、この世の全てだと思い込んでる彼らにとって、’’卒業’’とは、自分たちの世界が終わってしまう感覚なのかな。


主人公 九條

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松田龍平さん演じる九條は、ベランダゲームの勝者で、学校の番長なのにも関わらず、学校内の勢力図を気にしない、ひょうひょうとした性格。だけど実は誰よりもこの世界(学校)も友達も大好きで、学校という狭い世界に執着していまっている存在。

この時期の松田龍平は魅力がすごいよ。。

だけど、何にも興味がなさそうな九條に対して、もっと自分に興味を持って欲しい、もっと見てほしい、と思う親友の青木(新井浩文さん)

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名シーンです。

(青木こわ・・!)


そして、観進めていくと・・ん!

見覚えある人たちが・・・

この、変り者のオバケの役・・セリフなしだけど・・

!!永山瑛太さんだ!!

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そして・・・ん!この薬中ヤンキー、よくみると・・・

!!ピースの又吉さんだ!!

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そのほかにも、今をときめく俳優陣たちがこっそり出ていて、

なんとも宝探し気分。

豊田監督、目の付け所がとても最高です。



永遠に続くと思ってた青春は儚くて、青い

名シーンがたくさんある中の一つ。屋上に佇む青木の後ろ姿を、カメラがずーっと撮り続ける長回しのシーンがあります。夕方だった空が夜になり、朝になり。12時間以上佇み続けた新井浩文さんに感服。青木の心情を現す、とても重要でかっこいい演出です。


原作者の松本大洋さんは、
青い春のあとがきで 

「青春とはやはり青いのだと僕は思います。それはたぶん、夜明け前に街の姿がおぼろげにあらわれる時の青なのだと思います」

と、おっしゃっています。



あの長回しシーンの移りゆく情景は、
その言葉をふまえても、最後にふさわしい
とても素敵な映像だと思いました。



スプレー缶で塗った影、取り乱す九條、壁の落書き、胸がヒリつくような叫び声

そしてラスト、最強すぎる絶妙タイミングで流れる、

ミッシェルガンエレファントのドロップ

痺れる!!!!!!!

もう優勝です!!!!!


まとめ

当たり前に、ずっと続いていくと思っていた青春は、とても儚くてヒリヒリするほど焦燥感に塗れている。学校という世界に、亡霊みたいに執着してしまってる九條と、その当たり前だった世界の脆さ、美しさ。

そんな危うくて青い青春に、ミッシェルガンエレファントは相性が良く、観てるこちらは心がドッと動いて シンプルに、すごいカッケーんです。

物語は、原作が松本大洋さん(ピンポンや、鉄コン筋クリートなどの原作者)なので、物語自体ももちろん面白いですが、それ以外にも、かっこいい映像・音楽・キャスト含めて、観る価値はあると思います。

今が青春真っただ中!っていう人にももちろん刺さると思いますが、青春なんてとっくの昔に・・という大人にも激刺さりだと思います。豊田利晃監督「青い春」観たことないひとは是非観てほしい作品です。

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あと…私は「青い春」のDVDも持ってるのですが、メイキング映像の松田龍平さんがとてつもなく可愛いので、もったいなくてあまり観れません。(笑) しっかり、ただのファンです。

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