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学校嫌いなベンチウォーマ。なぜか進学塾に通いはじめた結果。

約3年間、ベンチを温め続けたサッカーを「やめる」と決めた小5息子。ついに今年の春、サッカーをやめると自ら正式に宣言してきたのでOKしました。

継続は力なり。
集団行動の大切さを身につけさせるためにも、幼少期のスポーツは意義深いと思っていました。でも、毎回先輩に怒られながら、成功体験を積めない状態を長く続けることに疑問を感じていたので、私もスッキリしました。

3年間、鳴かず飛ばずの日々に踏ん切りをつけた息子に「今まで本当によくがんばったね」と伝え、「ありがとう」と書かれたクッキーをチームのメンバー分用意したのでした。


そんな息子の将来の夢はおりがみはうす(https://www.origamihouse.jp/)のスタッフになること。
それから東大生たちが集う、Oristという折り紙サークルに入ることです。
なので、たくさんの時間を手にした息子は、当然のように毎日折り紙に明け暮れました。

(神谷哲史作品集より 創作:神谷哲史さん エンシェントドラゴン)

(神谷哲史作品集より 創作:神谷哲史さん ウィザード)

それでいい、自分が好きなこと、得意なことをやるのが一番だ。と母は思っていました。


そんなある日のこと。
息子の言葉に母は耳を疑いました。

「塾に行きたい。〇〇っていう塾に行きたい。」

よく聞くと、電車で10分の駅の進学塾に行きたい、と塾まで指定してきました。学校の同学年の子が数名通っているそうなのですが、そもそも塾に行きたい理由を聞いたら、こうでした。

「学校以外で勉強してみたい。」と。

実は、4年生の2学期から本格的に学校に行渋りが始まり、教育相談を利用させてもらったりしていました。お腹が痛くなることもしばしばでしたが、なんとか休ませまいと親子で四苦八苦してきました。

塾について調べたところ、夏期講習の申し込み締め切り間際だったのですぐに説明会に行きました。
とても良い塾でしたが、費用も高額だし、中学受験の塾だったので半信半疑ではありました。
中学受験するとなると、うちはそんな余裕ないんだけどな、と。

なんども主人と話し合い、清水の舞台というよりスカイツリーの上から飛び降りるような気分で申し込んで、みっちり、まさかの「毎日塾生活」が始まりました。

そして初めて、息子に定期券を買いました。
自分で道を選んで行くんだなあ、と定期券を眺めて不思議な気持ちになりました。


ものすごく大変な日々のスタートでした。


生活習慣もままならない性質の子供で、さらに学習の習慣なんて宿題5分で終わらせるくらいで、ほぼ無いに等しい。
そんな子が進学塾に入ったらですね、当然日々の復習もままならないまま宿題が積み上がっていくのです(笑)。
そして2週間に1度のテストがある(笑)。
自習室に行って先生に聞いて帰ってくる日々の繰り返しで、朝出て行って夕方帰ってくる日々でした。

本人はこだわりが強めで、解けるまでギブアップしたくない気持ちも強い。1問に1時間以上かけてしまったりで効率も悪く、そんなこんなで1日中結局勉強してる時もあるし、大してやってなくても勉強ループになってる気分の時もある。

頭の中、ショートしないかな?と心配になることもありました。


でも毎日、ニコニコして帰ってくるんですよね。
これには驚きだったし心救われる思いでした。

先生のギャグが勉強より面白いとか、シリコンアイランドがどーとか、つるかめ算とか、ノートにずっと梨を描いてる子がいてその梨がやけにうまいとか、先生の注意の仕方も愛があるとか、すんごい楽しそうなんです。

ちなみに私は、つるかめ算もなんもわからないので、教えられない。協力できるのはスケジュールを一緒に考えてあげることくらい。

でも私も話を聞くのが毎日楽しくなってきて、今日はどんな土産話があるのかなって帰りを待つ日々になりました。

画像1
キッチンにいる私に張り付いて土産話の日々
画像2
問題が解けた時。「わかった!!!!」と謎の舞
画像3
理科の授業で聞いてきた実験らしい。
オキシドールにじゃがいもぶっ込んで何すんだ?!


だけど本人はやっぱりやることだらけで、打ちひしがれる時も何度もありました。その度に夏休み終わったら塾やめなよと言っても、

「絶対に続ける」の一点張り。

「なんでそんなに頑張れんの?」と聞くと

「勉強できるようになりたい。サッカーはそうは思えなかったけど。」と。

その時は、多分泣いてました。
そんなにな覚悟だったんだなと知りました。

「よし。頑張れ。応援する!」

これしか、言える言葉なんてなかったです。


そうか。

サッカーではずっと先輩に怒られて、学校も行きたくなくて。
どこにも所属できないし、何にもできてないような自分は、本当は嫌だったんだよね。

自分のエネルギーのぶつけ先、選んできたんだな!
ここで変わろうと、決めたんだな!

息子の気持ちがわかったような気になり、腹を決めてみんなで応援することに。

私はもっと仕事を増やすことを誓いつつ、夫は子供3人分のジュニアNISAの口座を作ってくれました。



怒涛の夏休みを乗り切って、新学期になりました。
そしてついに外部の夏期講習から本科生になりました。

学校が6時間目がある日は16時に帰ってくるのに塾が始まるのは17時の日々。
玄関に塾の道具を置いて出かけるので、玄関の保冷バッグに補食を入れて私も仕事に出かけます。

大変だけど本人は弱音を吐くどころかイキイキして「学校行きたくない」と一切言わなくなりました。

「学校以外で勉強したい」は、
「自信をつけたい」ということだったのかな。

勉強は難しいけど楽しいし、塾の先生が本当に面白いそうです。

すごい。

うじうじねちねちマン、ちゃんと一歩踏み出せたんだなって思います。

受験となると結果を出さなければいけないことなので、
そこは塾に通う目的や結果をどう捉えていこうか家族で話し合う必要がありますが、

まずは一歩自分の力で踏み出せたこと。

私も子供の成長に背中を押される日々です。



せっかくなので最後に。
友達にお薦めされたこの小説。とても良かったのでシェア。
読了前に息子に奪われて、息子自身も読んで「すごくいい話だった」言っていました。

「サッカーをやめて、塾に通いたい」と言い出す小6の挑戦の話でした。
もともと涙もろいのですが、やっぱりめちゃ泣きました(笑)

親子で共感できる内容だったので「俊介もあの時こうだったよね」と親子の共通言語になってくれました。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!


#一歩踏みだした先に  

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