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「Dr.Stone」を見て思い出した話〜有川浩『キケン』〜

かおりさんへ

このあいだね、新しい部署の上長が「Dr.Stoneって知ってます?あれはすごいですよ。マジで見るべきです!」と言うので、アマプラでアニメを見てみたの。ものすごくハマってしまって、夜な夜な堪能し、Season1見終わりました。

いやあ、すごいね。少年ジャンプ感全開。ドラゴンボールと鬼滅とワンピースのいいところ全部ぶち込んだ感じでおもしろかった。突然全人類が石化してしまった世界で、奇跡的に石化から復活した天才高校生石神千空。仲間たちと一緒に科学の力を使って石器時代状態の世界で火をおこし、火薬や鉄、ラーメン、発電機、スマホなどを作っていく、ザ・理系のお話です。

「そんなに簡単にできるかい!」とツッコミを入れたくなりながらも、知識と勇気と努力を結集させて、モノを作っていく姿はただただかっこいいんだよね。「Dr.Stone」を見ながら、そういえば、バリバリ理系男子の大好きな話があったなと思い出したのが有川浩の『キケン』でした。

ユナ・ボマー上野と大魔神率いる成南電気工科大学機会制御研究部(機研)の話。部長の上野はただやってみたいという好奇心だけで小3で自分の部屋の天井にロケット花火を何十発か発射し、母家へ出禁となる。小4で花火をほぐして火薬を集め、ガチャポンの入れ物に入れて導火線を巻きつけ、公園の砂場に埋め、局地的ではあるが震度計が確実に触れる規模の爆発を起こし……しかし、こんなにすごいヤツなのに上野は主人公というわけではないのだ。

上野をギリギリ犯罪者にしないようにコントロールしている大魔神と愛すべき後輩たちが学祭でPC研究会と真剣勝負でラーメン対決をしたり、ロボコンに命をかけたり、壁にビスを打ち込む対決をしたりとハチャメチャなのに笑えるの。

「Dr.Stone」の千空も上野と同じような小学生だった……。千空には体力だけが自慢の幼馴染の大樹がいて、めちゃくちゃながらも自分の興味関心を存分に満たし、天才っぷりを発揮していく。

ただ、頭がいいだけではダメで、なんでもやってみる→失敗する→改良する→もっとすごいものを作るというサイクルを繰り返し、「すごい」ヤツ になるんだろうね

地味な作業も自分がやりたいことのためであれば、黙々と楽しみながらできるし、人に言われてやってるわけじゃないから、改良もいつまででも夢中でやり続けられる。そんなものがあるということはとても幸せなことだよね。

『キケン』は「Dr.Stone」に比べたらスケールは小さいけど、くだらないことに夢中になって、本気で「遊び」を追求していく機研の仲間が大好きになる話だと思う。かおりさんは読んだことあるかな?今度教えてね。

2024年5月17日
やすこより

花のおまけ💮
下書き後の、ふたりのやりとり

~このようにして、原稿が完成します~

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