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『英国展』でルンルンしよう

 伊勢丹新宿店の「英国展」をいつも楽しみにしていて(※本日まで)、土曜日に暖かくなった陽気とあいまってルンルン♬とばかりに出かけてきた。コロナで最近はオンラインのみとなっていて、しばらく前から開催情報の更新をまめにチェックする気持ちの入り具合。リアル開催を待ちかねたファンの方々と、昨今なんだかスコーンがブームらしく、英国式アフタヌーンティー好きな方々とで会場はごったがえしていた。いいぞ。こうでなくちゃ。

 いつも思うのだが、自分はここで珍しい掘り出し物を見つけて買うことなどを楽しみにしているのではなく、英国展がただ好きなだけみたい。もともとイギリスのお菓子が大好きで、あるとき赤木 有為子さんの『イギリスの食卓に夢中』という本に出合ってから、長くしつこいマイブーム状態に突入した。海外のレシピブックは海外生活エッセイ的にも読める愉しみがあってとりわけ好きなのだが、赤木さんのご本は当時ご自身が体感されたイギリスでの生活と、交友のエピソードと共に登場するクラシックなレシピがとても素晴らしいのだ。素朴で地味なイギリスの郷土料理やお菓子の魅力に開眼するきっかけとなった。

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 けれどダメ押しになったのは間違いなくこのテレビ番組。『British Bake off』だ。

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 料理人ではない一般人のベイカーたちが、毎回お題に取り組むコンテスト形式の番組で、だいぶハマった。この番組を数シーズンも観たらみんな英国焼き菓子のファンになってしまうんじゃないか。それくらい奥深い。

 待てよ、それだけだったら何も『英国展』でなくてもよかろう?と思い、改めて思い返してみるとやっぱりある。私はジョン・エヴァレット・ミレイなどラファエル前派の画家による作品がとても好きであること、シェイクスピアやジェーン・オースティン、エミリ・ブロンテなどヴィクトリア朝の作家に耽溺した過去がある。そうだ、そうか、空気だ。英国の空気というかムードを愛しているらしい。

 ここまで振り返りができて自分がスッキリしたところで気がついた。それなので、ここ最近は焼き菓子少しとレモンカード(これだけは必ず買う)しか買わないにも関わらず、1年中開催を待ちわびているのか(笑)。最初の頃はウィリアム・モリスのファブリックやアンティークジュエリー、カップ&ソーサ―などをいそいそと買ってみたりしたのだが、ヒトめぐりして焼き菓子を買うだけとなった。けれど、『英国展』の会場でルンルンすることが何よりも目的であるので問題はない。

 さあ戦利品のスコーンを軽くあたためて、クロテッド・クリームでおやつにしよう。ルンルン!

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