年明けさっそく念願を果たす「海芝浦駅」
念願だった「海芝浦駅」に行ってきた。ここは知る人ぞ知るヴュースポットで、詳しくはwikipediaから抜粋する。
要するに、東芝エネルギーシステムズさん専用の乗降駅であり、本来であればそれ以外の人が使用する用途のない駅だ。けれど、駅即海というロケーションに惹かれ人気を呼び、ホームに降り立つことはできるようにしてくれているらしい。行ってはみたいと思いつつ、仕事の合間に行くには結構遠い。けれど、行けない距離というほど遠くもない、というわけで、品川に出たついでに思い立ったが吉日、とばかりに決心したわけだ。
天気もよく、少し遠足気分でウキウキと乗車。ほとんどの乗客は終点の「海芝浦駅」まではおらず降りていく。残った乗客は通勤時間帯でもない限り、ほとんどが私と同じ「仕事の合間にプチ観光」だろう。スーツの人も多い。
到着すると眼前に広がる工場地帯と海の光景がまぶしい。陽光は新春を寿ぎ、ひたすらにやさしくそよぐようにゆらゆらと波打っている。
海のそばで育った人間特有の、どうしても海を求めてしまう性分から、本当であれば何時間でも何もしなくても海を眺めていることは苦でもないのだが、いかんせんホームから出られない。厳密にいうと、ホームから延びる小さな直線状の公園に足を踏み入れることはできるのだが、日中は電車の本数がなく、ここでしばらくぼんやり過ごしていたら1時間は問答無用で足止めとなるのだ。できる。普通ならできる。しかし一応、仕事始めでもあり、やることが頭をよぎり、泣く泣く15分の滞在で切り上げる。
年明けから宿願を果たして心持ちはすがすがしい。もっと見ていたかったけれど、またくればいいのだ。
けれど。
海欲が中途半端な気がするのは、外房の荒々しい海に囲まれて育った自分にとって、海といえば身をかっさらうほどの海風に吹かれることが原体験だからだと思う。嗚呼、渇望する海。
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