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NovelJam2021全作品ショートレビュー

NovelJamという小説執筆イベントで書かれ即日発刊された作品の感想です。これ全部3日間でお題「縁」を提示されて書かれた作品です。まさに狂気…ッ。そんな困難を成し遂げた作品たちです。すごいぜ…。

全作品いても立ってもいられず読みました。読み違いとかあったらごめんなさい。私個人の読みたかった順になってます。だから読んでみての内容のランク順ではないので、そこはご承知ください。そんなランク決めるなんて私には無理です…。


実はすごく興味あったので一番初めに読んだ。おおー、今の時代から演繹したシミュレーション小説。しかも皮肉も効いてるけどその上で著者の価値観にすごく共鳴した。こういうの好き。というか名前、同じ淳一ですね。恐縮なり…。(いやこれはどうでもいい)

というかほんとにこうなるんじゃないのと門外漢なので思ってしまう。また付け焼き刃して炎上はヤダよ…と憂いてしまう。あと医師って職業はほんとこういうとこ尊いなーと。日々心から感謝しかない。

これはぐぐっとジャケ買いしてしまう。中はサイバーなアクション冒険小説。昔私がプリプラでやりたくて憧れたスタイルでもある。男の子の好きなもの山盛りで最後ほろっとくる。いい映画見たみたいな読後感で楽しい。

私狙い撃ち!?とビビったのも事実。だから見る目も厳しくなるけど、でもそれを楽しさが上回った。

これも注目作。読んだら素でゲラゲラ笑ってしまった。会話中心なのも私の好み。でも今思ったけど題名長いからツイートには字数が以下略

でもよくできててほんと楽しく笑えて良い。素晴らしい。完成度も高くたっぷり楽しませていただきました。娯楽作品に必要なものをしっかり取り揃えた安定感はさすがの貫禄。素晴らしい技量向上の証かも。

これもずっと気になってた。読むといろんなものがグラデーションになってる。独白であり私小説であり重い現代を切り取る小説でもある。これを #NovelJam という場に問い、完成させたのはほんと素晴らしいと思う。私はこれも好き。こういう作品は皆、人生で必ず書かなくちゃいけないものだろうなと思ってます。書かないと次に行けない。本当の人生はそこから始まるのかも。そういうところで「おめでとう」なんじゃないかなと。(重度のえばんげりおんファンな私)

実はこれ読むのが一番楽しみだった。読むと期待を全く裏切らない時代物。ついシリーズ化して欲しいと思ってしまう。全12話でNHKの夜ドラ枠でどうでしょう?という感じの完成度。欲しい娯楽小説要素に満ちてて満足感高い。

かちっと考証されてるっぽいのが安定感を出してる。読んでてほんと絵が浮かぶので、これ役者の誰が演じるといいかなというキャスティング遊びができるのも嬉しい。仁之助と禅次、佐々木蔵之介さんと小栗旬なんてどうでしょ。こういう遊びでギャラの予算は無限大なのはお約束です(ひどいっ)。

あとで真田広之と岡田准一もいいなという説も思いついた。ああ妄想がはかどって仕方がない…。

あの静寂のプレゼン見てこりゃ読みたいなと思った。なるほど…と読んだ。人生の答えとして縁をとらえた感。我々の世代ってこうだし今だとこうなるよなあ、とすごく納得。私とは違う方向だけどそうだよなーと腑に落ちる。「残し方」もさすが。

時代を残すってのも大事な文学の任務だから、私もこういうの書きたいんだけどなかなか踏み切れない。それをあの短時間でフィクションとして書ききったのは見事と思う。

中間小説は群雛時代からあったけど、その系譜を踏む感じ。なるほどなーと思いながら読んだ。穏やかに進む会話の雰囲気がまさにサロン。こういうの私も書きたくなるときある。良い。

楽しかった。神TVとかお仕置きされる神様とか、これマンガにしてシリーズ展開してほしいと思ってしまう。まさにコミカルトーンでよい。縁結びと縁切りの神様、可愛いくて実にツボであります。 

タイトルに?と思ってたけど読んでみたら納得。これ実際にありそうだなあ…と思う。Pixivなんかだと実際ありそう。でもこれは渋い感じで書かれてる。正直油断して読んだのに思わぬ佳作でした。良かった。


口喧嘩シーンの言葉の痛みと今風のガジェットがすごく心に残る。まさに叫びだよなあ。これも中間小説に分類されるんだろうけど、それを超えていきそうな力があって素敵。今後がすごくタノシミ。

期待通り!某超有名魔法ポッターに対抗しようという志で勝負。読んでもっとこの世界に浸ってたいなあ、と思ってしまう。こういうのもともとすごく好きなんですワタクシ。呪文の言葉を教えてもらうとこがほんと素敵。

ホラーのドラマの作り込みが良い。ほほう!と思わず感心してしまった。良い。ホラーにまさかカッコよさを感じるとは想定外でした。よもやよもや。そういういいもの読んだ感が来るのが楽しい。

ガッツリ冒頭のきついセリフで掴まれる青春。アオハルだねーまさに。今風にアップデートされてるけど骨格は期待を裏切らない本格派。最後まで引力に引っ張られて楽しい読書になった。感謝。

全作品のなかで最後の楽しみにとっておいたホラー。さすがキレがあるいいホラーに仕上がってて、エモさの詰め込み方もさすが。ただ怖いだけでなく心にも響いてくるのが実に良い。ごちそうさまでした。

ホラーはその中にSF的なとこを含む、ってのが私の持論なんですが、その方向で評価できるところがあって。ベテラン作家だけにちゃんとそこ狙ってるのは読んでて安定感がある。安心して怖がれます(変な日本語ですまん)


全14作品、ほんと楽しかった。いろいろ考えることもあったけど、にもかかわらず楽しかった。配信でみんなの奮闘見てたからそれで更に楽しいのもあるかもだけど。

考えたことはいつか何かで話すかもしれない。でも今はまだその時じゃないと思う。

まず、みなさんほんとお疲れさまでした…。でも楽しかったのは全く変わらないので。


あ、あと裏NovelJam作品も読んだので紹介します。参加者じゃない人たちも同じ日程で書いちゃった作品。毎回これ自発的にやる人がいて面白いのね。

これも読んだ。ぎゃあああ。別れって本当辛い。私の瘡蓋を思いっきりムシってくる(色々思い出しながら)ひいい!でも胸に迫るだけで他のこと全く考えさせない没入感は流石。スマート、の意味を考えてしまった。

こうやって精密に心にササるのも文学の大事な観点。いやシャープに刺さってくるなー。さすが。あと独特の文章の感触ができてるのも素敵。

おお、熱いぞ!熱い!かっこいいアクション!…のはずが…あれっ。
実は内心オチをどう付けるのかハラハラして読んだら良いオチがついて満足。そういうもんだよね、という腑に落ち感。さすがの巧さでした。良い。

アイディアよしの楽しく面白い話。なるほどなあ、と思うけど、ほんの僅か惜しいとこがある。それは後で別に話すかも。でも普通に読めば面白く素敵な話。これからすごく伸びる人には私はこうしちゃうの。

正直、私は白色さんの歳のときにはここまで書けなかったかもと思う。だからいずれ身につけるだろうとも思うんだけどね…私みたいな失敗しないために言っておきたいのね。大したことじゃないんだけどね。

ええねええね。こういうの書くの、ほんと巧いよね。スープ私も作ろうかなと影響される。胃を温めるのはメンタルにもいいしお野菜も取れるし。読むビタミンスープみたいな滋味が良い。素晴らしい。


これで全部かな。あとうちもこんなの書いたので並べます。

うむむ、まだまだ。


でもほんと、こう並べるとなかなか壮観で祭り感あるかもですね。今回フルリモートなので盛り上がるかどうか心配だったんですが、今のところいい感じなんじゃないかと思います。ほんと皆さんのおかげです。感謝!!

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