選挙に行くのが楽しくなるゲーム的思考法
「選挙面倒くさい」
わかるよー、わかるけどなー。
ゲームを遊んでると、選挙を楽しく体験する方法がすっとわかる。
まず、適当な投票しない。「選挙に行くことに意味がある」と言うが、それはゲーム的には「やめてくれー」である。
いや、もちろんゲームだってゲームに参加しなければ、そのことについて語るのは許さぬ。将棋やってて、はたから見てる人が口だせば「おい、黙れッ!」としかりつける。それと同じだ。
だが、「行くことに意味がある」というのは、何も考えずにとにかく「行け」ということじゃない。
ゲームだったら、参加するなら、ちゃんと参加してくれないと困る。
対戦相手が真剣でないゲームほどつまらないものはない。格闘ゲームで相手がぼーっとして動かなくてタコ殴りにしてもつまらないのだ。「ザ・マインド」も全員が集中しているから面白い。途中で携帯出たりする人がいたらゲームそのものが成立しない。
全員が、自分にできる範囲で真剣に参加するからゲームはおもしろくなる。
選挙も、自分ができる範囲で情報を集め、真剣に考えて、「こいつだ!」と投票する。「俺の嫌いな政党の議席を1つでも減らすためには、当確ラインにいそうなこの人に、政策はいまいちだが入れよう」とか。「無駄な票になるかもしれんが、この人にかける!」とか。
真剣に考えて1手をうつ。そうすることで、楽しめる。
選挙速報も、ワクワク観れるようになる。
ゲームを楽しむコツは「できる範囲でベストをつくす」だ。そうしたものだけが勝った負けたで一喜一憂できる。
真剣に考えても、「誰に票を入れても政治なんてよくならない」って気持ちになっちゃう人もいるだろう。
1回の投票は1ラウンドだと考えてみよう。
麻雀で牌が配られる。
1ラウンド目、1牌引いて「上がり!」なんてことはまずない。何ラウンドも繰り返して、ようやく上がれる(もちろん上がれないときもある)。
1手目で成功しないから「やらない」なんてことはない。繰り返しやることで意味ができてくる。
配牌が悪いときも、あきらめない。いかにこの局を切り抜けるか考えて手をうつ。配牌が悪いからといって、手を打たないという選択肢はない。次につなげるために手を打つのだ。
「どの党もつまらない」と感じるなら、せめて「一党だけの暴走は許さぬ」という視点で他の党に入れるのもひとつの作戦だ。他の党っても、ろくな党がないじゃないか。と言うなかれ。独走させなければ、次の局で状況が好転することは多々ある。
ゲームをプレイすると解ってくる。どうにもならないような局面でもあきらめず、勝利への可能性を少しでも高める手をうっていくことによって逆転を狙える。
もちろん現実が「よいゲーム」のようにデザインされているかどうかは、こころもとない。
だが、現実のデザインというのは、われわれが打つ手によって、ゆっくりと形作られる。だから、現実を「よいゲーム」にするために、よい手を一手ずつ打ち続けることが大切だ。
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