よりみちコピーライター

広告制作会社アドブレーンのコピーライター|言葉やアイデアの考え方・文章を作るコツなどを…

よりみちコピーライター

広告制作会社アドブレーンのコピーライター|言葉やアイデアの考え方・文章を作るコツなどを発信します|中の人は、KPOPや韓国文学にハマっている(シノ)音楽とお笑いとYouTubeが主食(ハギ)パンダとネイルと辛くないカレーが好き(マキ)の3人です|月3本のペースで更新中!

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  • #戦略的な伝え方

    「言葉をうまく伝えるには?」「アイデアはどう作る?」「広告を分析してわかること」など、ビジネスシーンで役立つ記事をまとめました。

  • #ライティングのコツ

    現役コピーライターも実践している「わかりやすい文章の書き方」に関する記事をまとめました。

  • #勉強になった本

    人気のビジネス書から小説まで、コピーライターの視点で読み解きます。

  • 仕事と作品

    仕事と自主制作の作品について紹介します。

  • #よりみち日記

    シノとハギとマキがよりみちして思ったこと・気づいたことを書きます。コンテスト応募記事もこちら。

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パリの「君たちはどう生きるか」のポスターはネタバレではなく、戦略だった

あけましておめでとうございます。今年もみなさまにとっておもしろく、役に立つ記事を書いていきたいと思います。 最近、あるアニメ作品のうれしいニュースがありました。それは宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」。日本の作品としては初めて、アメリカで「ゴールデングローブ賞」のアニメ映画賞を受賞したのです。「ゴールデングローブ賞」は、3月に開かれるアメリカ映画界最大の祭典、アカデミー賞の前哨戦とされており、毎年大きな注目が集まります。 日本では昨年7月に公開された「君たちはどう生きる

    • 【ほっこり】コピーライターが憧れる、子どもの柔らかな発想

      子どもの発想って面白いなと思います。 私自身子どもはいませんが、世のパパとママがSNSに投稿した、わが子のおもしろ発言や珍行動を見るのが好きです。その微笑ましさについ、いいねを押しちゃいます。 少し前、職場の先輩からもらった本にも子どもたちの豊かな感性が溢れていました。 朝日新聞生活面の「あのね 子どものつぶやき」という投稿欄に寄せられた、子どもたちのかわいい「つぶやき」。その中の選りすぐり200個を集めた一冊です。読んでいて「いいな」と思ったものは、こちらをハッピーにさ

      • ジェンダーの問題に「気づき」を促す広告たち

        3月8日は「国際女性デー」でした。国際女性デーとは、1904年のニューヨークで女性労働者が婦人参政権を求めて起こしたデモが起源となり、1975年に国連によって「International Women’s Day(国際女性デー)」として制定された日のこと。これまでの歴史の中で、多くの女性たちの行動によって男女の不平等が是正されてきました。国際女性デーではその勇気と成果を称え、今なお女性が置かれている不公平な現状を問い直そうと世界各地でさまざまなイベントが行われています。 その

        • あるある?コピーライターの職業病

          仕事柄ついついやってしまうこと、職業上のクセや習慣ってありませんか? 「職業病」なんて言われたりもしますよね。 私の身近な例で言うと、 ・通っている歯医者の歯科衛生士さん テレビで芸能人を見ると、顔よりも歯が気になってしまうそう。仕事でたくさん目にしているものが、日常でも一番気になる。そんな、目につくクセ。 ・昔アルバイトしていた飲食店の店長 外食するときに置かれたグラスを持ち上げて、底まできれいに洗われているかチェックしてしまうそう。自分が普段から注意していることが

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          「マルハラ論争」でなくすべきものはマルじゃなかった

          最近知った「マルハラ」という言葉。LINEやチャットツールのやりとりで若者が上司など目上の人から「。」がつくメッセージを受け取った際、冷たさや威圧感を抱く現象をマルハラスメント(マルハラ)と表現しているそうです。 例えば、上司からの仕事の連絡。 このような上司からの連絡を怖いと感じたり不安に思う若者がいるんです。文末のマルがメッセージの印象を左右してしまうなんてびっくりですよね。 マルハラはネットニュースや情報番組で話題になり、SNS上でも様々な意見が見られます。みな

          「マルハラ論争」でなくすべきものはマルじゃなかった

          ロンドンで「落書きされた広告」を見て、日本人が忘れている反骨精神を思い出した

          昨年パリとロンドンに旅行した際、街の至るところで落書きやグラフィティを見かけました。 びっくりしたのは、駅のホームで掲出されている世界的な大企業の広告に強烈なアンチコメントが落書きされていたこと。日本ではほとんど見かけないので、興味深いなと感じました。 パリやロンドンでは落書きも文化の一つロンドンの地下鉄で遭遇したのはこんな落書き。Apple TV +で配信中のドキュメンタリー映画「The Pigeon Tunnel(地下道の鳩 〜ジョン・ル・カレ回想録〜)」の広告で、み

          ロンドンで「落書きされた広告」を見て、日本人が忘れている反骨精神を思い出した

          『笑うアートマンションと10人の住人展』に行ったら、笑いとアートの相性がいいとわかった。

          先日、ちょっと変わった企画展を見てきました。 <笑うアートマンションと10人の住人展> なにか物語が始まりそうな、気になるタイトルですよね。 本展は「笑い」をテーマにした企画展で、参加者にお笑い芸人さんがいたり、普通の展示では見られない顔ぶれがそろっています。 実際に行ってみて、笑って楽しめるのはもちろん、アイデアの考え方の参考にもなったので、コピーライターの視点から気づいたことや感想をレポートしたいと思います。 ちなみに、作品はすべて撮影OKでした。 「笑い」と

          『笑うアートマンションと10人の住人展』に行ったら、笑いとアートの相性がいいとわかった。

          左利きの知らないところで左利きにやさしい社会になっていた話

          突然ですが、最近おもしろい手帳に出会いました。 それがこちら。 「左手で書く人のための手帳 左ききの手帳2024」。左利きの私は思わず手に取りました。 普通の手帳と違うポイントは、レイアウト。 一般的な手帳は月や日付の数字が左上にあります。 しかし「左ききの手帳」は月と日付の数字が右上に。これは左利きの人が手帳に書き込むときに、ペンを持つ左手が日付を隠し、見えづらくなるのを防ぐため。日付の位置が右上に変わるだけで書き間違いや左手を浮かせて確認する手間が減ります。 ウィー

          左利きの知らないところで左利きにやさしい社会になっていた話

          今年のnoteを振り返ってみたら、うれしいニュースがたくさんありました。

          華やかなクリスマスも終わって年末まっしぐら。皆さんは1年を振り返ってみましたか? 今年もnoteから年末レポートが届きました。これを振り返らずして、年は越せません。 まずは、創作の記録。 よりみちコピーライターのnoteは10万回も読んでもらえました。感謝。フォロワーも順調に伸びて、目標の1,000人までもう少し。 そして、一番気になるのは「よく読まれた記事」。予想と違って面白い結果になりました。3位から順に見ていきましょう。 2023年によく読まれた記事TOP3第

          今年のnoteを振り返ってみたら、うれしいニュースがたくさんありました。

          新人コピーライター、斬新な食レポからオノマトペの効果を実感した話

          最近、日本語ならではの表現について面白いと感じる出来事がありました。 お昼の情報番組を見ていた時。コーナーは「秋の新作スイーツ特集」。次々紹介されるスイーツにおいしそう…!!とくぎ付けになっていたところ、さつまいものスイーツを食べたタレントがこんなふうに食レポしました。 「…ん!おいしい!なんだかこう、ねちょねちょしていて、おいしい!」 ね、ねちょねちょ?! 共演者に「食レポ下手か!(笑)」「語彙どうなってんねん」とツッコまれており、おいしそうとは思えない斬新な表現に私

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          秋のロンドンとパリで「ご当地グルメ」を食べて感じたこと

          10月末から11月初めにかけて、ロンドンとパリを旅行しました。円安と世界的な物価高の影響でロンドンもパリもあらゆるものが高く、お財布的には厳しかった…ですが、旅自体はとても楽しく、思い出深いものになりました。 みなさんにとって、旅の楽しみは何ですか? わたしはいわゆる「ご当地グルメ」つまりその土地ならではの料理を食べるのが好きです。今回は、ロンドンとパリというヨーロッパの2大都市で味わったご当地グルメを振り返りながら、感じたことを書きたいと思います。 1店目 ロンドン「N

          秋のロンドンとパリで「ご当地グルメ」を食べて感じたこと

          AIモデル・AIタレントが続々と広告に起用されているのでまとめてみた。

          2022年11月にChatGPTが公開されてから、AI(人工知能)はより身近な存在になりました。 私の会社でも、デザイナーを中心に積極的にAIを活用する「AI LABO」という取り組みを始めています。その影響で、私自身もAIに興味が湧くようになりました。 いま広告業界では、生成AI(さまざまなコンテンツを生成できるAIのこと)を用いてつくられた広告が増えています。 中でも、人間の代わりとなる”AIモデルやAIタレント”の存在は注目度が高いでしょう。 今回は、実際にAI

          AIモデル・AIタレントが続々と広告に起用されているのでまとめてみた。

          新人コピーライター、Z世代の「盛らない」SNSから広告の新たな価値を発見する

          「BeReal(ビーリアル)」という写真共有アプリを知っていますか? 2020年にフランスで公開され、いま日本でもZ世代と呼ばれる若者を中心に人気を集めているSNSです。 どんなアプリなのかというと、その名の通り、自分の「リアル」をシェアするのが目的で、特徴は「盛らない」ということ。 なんだか新しい感覚だなと思いませんか? 今回はこの「盛らない」が私たちや広告にどのような影響を与えているのか考えてみました。 まずはBeRealについて簡単に説明します。 ・1日1回、不特

          新人コピーライター、Z世代の「盛らない」SNSから広告の新たな価値を発見する

          ノーベル賞から学ぶ、幸運な偶然を引き寄せる能力「セレンディピティ」とは?

          毎年、大きな話題となるノーベル賞。 今年のノーベル生理学・医学賞に決まったのはmRNAワクチンの基礎技術を開発したカタリン・カリコ氏とドリュー・ワイスマン氏です。 カタリン・カリコ氏は今回の受賞業績につながったできごととして、1997年にペンシルベニア大学のコピー機の前でドリュー・ワイスマン氏と出会ったエピソードを紹介しました。 大学内のコピー機を使うために並んだ列でたまたま話し、お互いの担当分野を組み合わせた研究ができると気づいたのだとか。 世界で最も有名な賞である

          ノーベル賞から学ぶ、幸運な偶然を引き寄せる能力「セレンディピティ」とは?

          「目線を変える広告」の事例を集めてみたら、心が動かされた

          広告には人目を引くためのアイデアが必要です。 さまざまなアイデアがある中で「目線を変える広告」というものがあります。 今回は4つのユニークな事例を紹介しつつ、コピーライターの視点から気づいたことを書きたいと思います。 目線を上げる広告6月にこんな広告が話題になっていました。 就活支援サービス「OfferBox」が、新卒採用面接解禁日である6月1日に渋谷駅の通路に掲出した広告です。 白い横長の巨大ボードには、「このくらいの目線が、自信に効く。」というメッセージが大きく

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          新人コピーライター、身近な”優先席気まずいモンダイ”を考えてみた。

          先日、広告・クリエイティブ専門誌『ブレーン』で開催されているコピーコンテストの課題にこんなお題がありました。 「譲り合って座りましょう」のほかないじゃないか、というかもうその気遣いは広く浸透しているような…。と思ったのですが、下の文章を読んでお題の趣旨がちょっと違うことに気づきました。 今回は、優先席を使いたくても使えない人がいるとか、マナー違反をなくしたいとか、優先席の環境を整えることが目的ではないようです。 譲り合いの「気遣い」が誰にでも浸透しているからこそ生じる、ち

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