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がん相談支援者から当事者へ(その7)

手術のあと1年間の抗がん剤治療を行い、あとはフォローとなりましたが、私の主な副作用は次のようなものでした。

1. 吐き気
S-1を飲み続けることでドンヨリとした吐き気が続き、シスプラチンの点滴のあとは強い吐き気。
当然食欲減退です。
食べたいもの、食べられるものは、とにかくその時に食べたいと思ったもの。
仕事が終わり帰る前に食べたいものを伝えても、30分後家に着いた時にはすでに食べたくない、ということもしょっちゅうでした。
家に帰ってすぐそばのコンビニに行って食べたいものを買ってすぐに食べる、ということも何回もありました。
吐き気、食欲不振、便秘は一連のものですね。

2. 便秘
これも苦労しました。
食べないから出るものも出ない、出るときには便が硬くてお尻が痛い。
便秘の薬ももらいましたがなかなか効き目が表れず。
便が硬いなら下痢にしたほうがいいのではと思い、牛乳にアイスクリーム、ヨーグルトで故意に下痢になるように努力しました。
でもこれもそうはうまくいかなかったです。
人間の腸って思ったより強いです。
たまたま漢方の先生に抗がん剤の食欲低下に六君子湯がいいと教えてもらい、それを飲んでいたところ、食欲低下よりも便秘のほうによく効きました。
便が柔らかくなったのが何より。
でもこの漢方は私には合わなかったようで、薬疹が出てしまいました。

3. 味覚変化
抗がん剤のTS-1はOD錠だったので、なめると溶けるタイプの錠剤でした。
味は桃の味に近かったです。
クッピーラムネってありますがあんな感じです。
ところがこの甘さが苦痛になり、とにかく甘さを感じない飲み方をいろいろ考えました。
牛乳で飲めば甘さを感じないことがわかり、試していましたが、結局味のわからないカプセルに変えてもらいました。

4. 色素沈着
顔や手にシミが目立つようになりました。
爪に縦に黒い筋が入ったり。
まあ、これはあまり気にはなりませんでしたが、冬でも日焼けっぽく見えていたようです。

5. 体力低下
もともとマラソンが趣味でしたが抗がん剤中は運動を控えていたこともあり、体力はかなり低下していました。
抗がん剤治療中に2㎞のマラソンに出たのですが、たった2㎞走るだけで5,6回歩きました。
こんなに体力が落ちていたことにすごいショックでした。

次回はがんになって気づいたこと、わかったことを紹介したいと思います。

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