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子どもがマレーシアの保育園で加害者になった話②最終話~心理士さんに相談編~


①はこちらから。
今回は、実際に相談した時のことを綴りたいと思います。

被害にあった子には謝罪したの?

 ①を読んでくださった方は「あれ?被害にあった子や親には謝ったの?どうしたの?」と気になった方もいるのでは。
結果を先に言うと、謝っていない。というか、謝れなかった。
何度か「傷が残ってないか心配だ、謝罪したいと思っている。」と伝えたが先生から「傷は大丈夫だし、謝らなくてもいいのよ。それより…」と、息子の対応について話し合いたいということを第一優先された。
 『息子がひっかいた→先生が間に入る→相手に謝罪』ということは園で出来ているし、大けがをした、ということでないので親は入らず、先生方にお任せすることにした。

普段の息子は…

 息子の名誉のために言うと、普段はとても穏やかでいつも乱暴だということはない。冗談を言ったり人を笑わせることが大好きな人だ。
しかし、園の先生曰く友達にうまく気持ちを伝えられないことから手が出てしまうことがある。
また時々、自分の気持ちをコントロールすることができなくなるとパニックになり全く話が聞けなくなってしまうことがある。これは自宅でもよくある。
 これらが年齢相応なのか、なんらかの障害から出てくる特徴なのか、それとも障害とまでは言えないがそういった傾向のある性質なのか、素人目だと判断がつかない。私は、そうなってしまう理由について少しでも理解したい。
そのへんの解像度を上げて、彼が過ごしやすくするために何ができるかを考えるために専門的な人たちに相談していくことが大事だと感じている。

いざ相談へ

 今回は私一人でTOY8さんのコーヒーチャットを利用した。
1時間ほど、心理士さんと対面でお話ができる。(※有料です)予約はWhats appで行った。
日本人の心理士さんにどなたでも相談できる場所はKL周辺ではおそらくここしかない。
 いただいたアドバイスについては省略するが、大まかに3つほどアドバイスをいただいた。その中で「より詳しいアセスメントをするため、WPPSI(知能検査のひとつ)をうけてみませんか。」と提案していただいたので、来月(2023年1月)に予約したいと考えている。

はっとしたこと

 相談中、私が息子の興味がひとつに絞られている上、そればかり取り組んでいることについて話しているときに「だいぶ興味偏ってますよね~…」とつぶやいた。そしたら、すかさず心理士さんが「それは才能ですよ」と言ってくださった。
 お友達をひっかいてしまったことで、つい悪い部分に目がいきがちになっていてネガティブな表現を(謙遜の意味もあり)使ってしまっていたが「ちょっと息子に悪いことしたな…」と思った。
そうだよね、彼の一つのことに夢中になれるところって才能なんだよな…それに改めて気が付かせてもらえただけでも(もちろんそれ以上に得たものは大きいが)今回相談をしてみて良かったなと思った。

保育園の先生と面談

 対応について相談したい、と先生から希望があって行った面談であったが、そんなに時間もかからずあっさりと終わってしまった。
心理士さんからのアドバイスを伝えたところ「もうすでに園でも実践しているが、うまくいかないときがある」というようなことを言われた。これについては、心理士さんに今回は実際に子どもに会ってもらっていないので、アドバイスと実際の行動のずれはどうしても起きるし、先生たちが実際にどのように対応しているかまで確認することはできていないのでなんとも言えないところ。
(もしかしたらひっかいたことで過去に何か得することがあり、繰り返している可能性も無きにしもあらずでは…と今思っているところ)
またWPPSIについては「強く勧めます」と言われ、教育センターから園に巡回相談で来ている心理士の先生にも見てもらいたいので、結果を共有してほしいと言われた。

今回の出来事を受けて

友達を傷つけてしまったことを聞いたときはショックで「どうしてそういうことをしたの?」と息子を問い詰めてしまった時もあった。不安や孤独を感じる日も多かったが、私は相談できる人をみつけることで少しずつ回復していったように思う。
それでも、やっぱりこういうことは人に話にくく、周りにも理解されにくいことだと思うのでつらい気持ちになることは多い。
でも一番うまくいかなくて困る、と思っているのは息子だと思うので、周りの子と楽しく過ごせるように、できることはしてあげたいな、と思っている。いろいろな人の手を借りながら。

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