『反対側を考えるのに飽きてきた夜』


「やだな」って言葉を使うのが嫌だなって思うのに、どうやっても「やだな」って言ってしまって、更にもやもやする夜。それとよく似合う夏の高温多湿なこの感じ。


空気の中身がすかすかになって乾き切っていた、半年前のあの冬が恋しい。もうすでに懐かしく思える。枯れたあの季節になれば、また心も変わるのかしら。悪循環の快調さに歯止めをかけたい。

冬になったらきっと、




きっと忘れるんだろうけど。

こんなどうでもいいこと、頼りない自分がもう少し先に進んでも覚えていたなら、寂しいって思うのかもしれない。寂しいって、思うのかな。こんな小さなことで寝られなくなってたなんてって、呆れるかもしれない。今だって手を抜いてるつもりはなくて、いつも必死になっていて、だけど倒れないように頑張っていて、


そんな必死さが羨ましくなってしまうかもしれない。



何でも眠りについてしまいそうな冬の夜に。