ヨセフ

東北の高校で働いています。20代の教員です。日々考えたことの記録として書いています。読…

ヨセフ

東北の高校で働いています。20代の教員です。日々考えたことの記録として書いています。読んでくださる人に何かプラスになるといいな。試行錯誤しながら頑張っている人と話すのが好きです。

最近の記事

「主体性」ってなんだろう?

こんにちは。 教育界にいると,しばしば「児童・生徒たちの主体性を…」とか,「主体的な学習のために…」なんて言葉を見聞きします。 たしかに大事だよなぁ,ということはわかります。 でも,僕はずっと「で,具体的には主体性(的)って何なのよ?」と思っていました。自分の中で肌感が得られてない,という感じですかね。 今日は,そんな僕に考えるヒントをくれた,A君とのやりとりをまとめてみたいと思います。 「先生の言うことに従います」ある年,担任をした生徒の中に軽度の知的障害のあるA

    • さようなら,エヴァンゲリオン。

      今日はとても個人的なこと。 『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を観てきました。思えば,中学生のときから10年以上,なんだかんだ言って大好きな作品で,鑑賞後は感慨深いものがありました。 ここでは,エヴァンゲリオンシリーズに感じたテーマについて,僕の好きな部分を書いておこうと思います。 なお,本編の内容や結末にはなるべく触れないよう気をつけますが,ネタバレになってしまう面があること,ご容赦ください。 「父と子の物語」観終わってまず思ったことは,「父(ゲンドウ)と子(シンジ)

      • 冒険の前提には「安心安全」が必要だ

        こんにちは。 今日は前回の記事, に関連して,「アクティブラーニングを支える前提条件」のひとつは何か,ということを考えていきたいと思います。 自分の経験をもとに学校現場での例を出しますが,いろいろな環境にある人にとってヒントになる部分があれば幸いです。 グループワークが上手く機能しない経験僕が初めてアクティブラーニング「もどき」の授業をしたのは,大学4年生のときに母校の高校でやらせていただいた教育実習です。 そこで僕は,「ジグソー法」という,グループごとに異なる資料

        • 「講義型授業」には限界がある

          こんばんは。ここ6~7年ほど,教育界では「アクティブラーニング」という言葉が注目されています。子どもが能動的に頭を使って学んでいくような,授業改善の視点として語られることが多いですね。 それに合わせて,「主に教師がしゃべる」授業を「講義型授業」「一斉授業」と呼んで比較するようなものも目立つようになりました。 今日は このあたりをクローズアップして,「講義型授業の限界」を考えていきたいと思います。 なお,つけ加えると,講義型授業自体を非難するつもりはまったくなく,「向いて

        「主体性」ってなんだろう?

          「青天を衝け」の水戸藩に思うこと【歴史】

          こんにちは。先週の日曜日,14日から大河ドラマ『青天を衝け』が始まりましたね。「近代日本経済の父」と呼ばれた渋沢栄一の一生を描いたもので,第一話では好奇心旺盛な栄一の幼少期が印象的でした。 さて,その第一話でも登場した水戸家の人々。特に,水戸藩主の徳川斉昭役,竹中直人さんの演技は圧巻でした。 今日は,そんな徳川斉昭のエピソードや,水戸藩が抱えていた「コンプレックス」をまとめていこうと思います。 ドラマでのキャスト『青天を衝け』では,栄一の人生に大きく関わってくる水戸藩の

          「青天を衝け」の水戸藩に思うこと【歴史】

          「教室」のヒミツを考える

          こんにちは。東北地方で高校の教員をしているヨセフです。 日本には,「教室」と呼ばれる場所がけっこうありますよね。学校はもちろん,大学,塾,習い事にもそういった呼び方をする所があります。 今日は,特に学校の教室に注目して,その空間が持つヒミツ(機能)を考えてみます。 「教室」という空間みなさんは,学校の教室というとどのようなイメージが湧くでしょうか? 多くの人は,下のような図が思い浮かぶのではないでしょうか。 教室の前には黒板(ホワイトボード)や教卓があって,そこを向

          「教室」のヒミツを考える

          立花宗茂の魅力【歴史】

          こんばんは。東北の高校で教員をしているヨセフです。 僕の専門教科は日本史なのですが,立花宗茂という戦国大名が大好きで,今日はその魅力をまとめてみます。 「西国一の猛将」と称された前半生 立花宗茂という戦国武将をご存知でしょうか? 真田幸村(信繁),伊達政宗と同じ「花の1567年生まれ」の九州の大名です。 この宗茂,17歳で立花家の当主を継ぐと,九州では連戦連勝。朝鮮出兵では小数の兵で明(中国)軍を押し返したりと大活躍。 豊臣秀吉から「鎮西一の剛勇」「西の立花、東の

          立花宗茂の魅力【歴史】

          「共感」の言葉を使うときは気をつけた方が良いよね,という話

          こんにちは。東北の高校で教員をしているヨセフと申します。 教員になると,生徒や保護者の方との対応に関する研修があって,しばしば講師の方が「カウンセリング・マインド」の重要性を話されています。 今日は,その中で出てくる「共感の言葉がけ」について,僕の教育現場での失敗談をもとに,「ここは気をつけた方が良いな」と思ったことを書いていきます。 カウンセリング・マインドって?カウンセリング・マインドとは,ざっくり言うと「悩みや苦しみを抱えた相談者とのコミュニケーションにおいて意識

          「共感」の言葉を使うときは気をつけた方が良いよね,という話

          定期テストと仕事の話

          はじめまして。東北地方で高校の教員をしているヨセフです。 ここでは日々の生活や仕事の中で考えたこと,感じたことを定期的に書いていきます。 中学生や高校生になると,定期テスト・定期考査ってあるじゃないですか。 今日は,僕が仕事をする中でふと思った,「学校の定期テストの仕組みの問題点」について書いていきます。 テスト・試験の話僕,テストや試験がまったく得意じゃなかったんです。 いざ勉強を始めても,「徳川家康ってどんな人だったんだろう?」「夏目漱石はどんな経験をしたら『こ

          定期テストと仕事の話