見出し画像

303. ジェンダー規範とは?

このお話をする前に、「ジェンダー」という言葉が何を意味するのかを先に見ておきたいと思います。Weblio辞書では以下のように説明されています:

ジェンダー(gender)とは、社会的・文化的な役割としての「男女の性」を意味する語である。(中略)しばしば、身体的特徴としての性別(=sex)と対比される。

ジェンダー規範についてはUN WOMEN日本事務所のサイトに以下の説明があります:

ジェンダー規範(Gender Norms): 男性と女性がどのようにあるべきで、どう行動し、どのような外見をすべきか、という考え。規範(ノーム)とは、ある特定の時代の一点における、ある特定の社会やコミュニティが容認しているジェンダーの属性や特徴のことです。

女性は家で家庭を守るべき。女性は家事をするべき。女性は結婚して家の家系をつなぐ男の子を産むべき。女性は女性らしく振る舞うべき。

男性は結婚して家庭を持って初めて一人前。男は男らしく振る舞うべき。

このジェンダー規範からすると、性の多様性は全く認められないことになります。

なぜなら、このジェンダー規範では男性の在り方、女性の在り方を決めてしまっているからです。男性が同じ男性と結婚するということは想定されていませんし、女性の体で生まれたけれども心は男性という性別違和も認められません。

もっと具体的に言うなら、例えばマツコ・デラックスさんのように体も心も男性でありながら、性の表現として女装をしているということは、古い日本のジェンダー規範ではあり得ないことです。

よく言われる「オカマは気持ち悪い」という感情も、このジェンダー規範にそぐわないことが元になっていると思います。

時代とともに人も社会も変わっていきます。今は男性でもおしゃれをしますし、化粧もします。女性が女性を愛することもありますし、トランスジェンダーの方が家庭を持つこともあります。そしてそれが「当たり前」の世の中になりつつあります。

あなたは「べき」に縛られて窮屈な思いはしていませんか?「男は〜べきだ」「女は〜べきだ」という「べき」の考え方がもしあなたの心の中にあるのでしたら、少しリラックスして、その「べき」から自分を解放してもいいのではないでしょうか。

お釈迦様は2500年も前にすでに「諸行無常」を説いていらっしゃいました。これは「世の中のすべてのものは移り変わる」ということです。永久不変なものはありません。

今、あなたの中にある「男は〜べきだ」「女は〜べきだ」という考えも社会が変わるのですから、やがては古い考え方・価値観になっていきます。それは誰も止めることはできません。


参考資料

Weblio辞書 「ジェンダー

UN WOMEN日本事務所 「ジェンダーとは?」(2018.9.21)

画像:Photo by Sandy Millar on Unsplash