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その葉がどこまでも高くあらんことを

こんな神話が、確かあった。

世界樹という世界を体現する、巨大な木の話。

生命の象徴であるこの木は、なにかとよくアニメやゲームに登場してきては、その魅力をいかんなく発揮している。

やはり位置づけは神秘的な立場に置かれている。

こういう神話には人々を引き付ける力が確かにあるのだと、私は以前から思っていた。


木はとてつもない長い時間を経て、種から形を変える。

そいていつか、私たちの目の前にそびえたつ。

その有様を土の中でひっそりと、心待ちにしながら、種は育つのである。


種まきにもいくつか種類がある。

成長への種まき。誰かを喜ばせるための種まき。時には罠に落とすための種まき。

どの種まきも、長い間の我慢が必要だ。暗い土の中で、もがき、苦しみ、そしてようやく、小さな芽を出すのだ。

ようやく一花咲かせそうだ。


だが大きな木になるには、まだ多くの時間が必要だ。

これからは踏まれても折れないような、立派な枝を持ち、根を張らなければならない。

1人でだめなら、いろんな脈を持てばいい。

その脈の有難さを、いつか大きな木になったらわかる時が来るだろう。


それまでは、生命の象徴になんてなれないかもしれないが、誰かの感情を動かせるような立派な木になれるよう、頑張ってみよう。

願わくば、私を見た人間たちが自分の種を成長させたいと思い、幸多き人生であらんことを

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