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【世界史】人類の誕生と出アフリカ

人間は特別な存在だと思いがちだ。人間に近いというチンパンジーでも見た目はぜんぜんちがうし、人間は言葉や道具を使えて、宇宙に行くこともできるし地球を滅ぼすことだってできる。だけど進化の過程をみると、チンパンジーと人間とのあいだには25種類くらいの「ヒト」(ホモ属)がいたらしい。そのうちのネアンデルタール人とデニソワ人なんかは人間とほとんど違いはないし、実際、過去には交配が行われてわたしたちの遺伝子にも組み込まれている。それらホモ・サピエンス以外のホモなんとかはすべて絶滅してしまった。だから人間だけが突出したように見えるだけなのだ。

類人猿(約700万年前)

オランウータンやゴリラ、チンパンジーなど大型類人猿から人類が分化。

アウストラロピテクス(約400万年前)

いわゆる猿人。ルーシーが有名。1974年に化石が発掘されたとき、パーティでビートルズの「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ザ・ダイヤモンド」が流されたためにこの名が付けられたらしい。

ホモ・ハビリス(約200万年前)

最古の石器である打製石器を使用した。猿人と原人の中間。

ホモ・エレクトス(約150万年前)

いわゆる原人。この原人がアフリカを出て(第1の出アフリカ)、北京原人が中国人に、ネアンデルタール人がヨーロッパ人にそれぞれ進化したと考えられてきたが(多地域進化説)、現在ではミトコンドリアDNAを解析して、アフリカに祖先がいることがわかった(アフリカ単一起源説)。

ネアンデルタール人とデニソワ人(約40万年前)

いわゆる旧人。ネアンデルタール人は約4万年前くらいまで生き残っていた。デニソワ人はニューギニア島で1万5000年前まで生きていたとの説もある。現生人類とは友好関係にあったのか敵対関係にあったのかはわからない。現代の人類にもネアンデルタール人やデニソワ人の遺伝子が混ざっているため、交配は行われていた。

ホモ・サピエンス(約20万年前)

現生人類。いまから約8万年前にアフリカから大移動(出アフリカ)したとされてきたが、もっと早い段階で移動を開始したとの説もある。現在では生態系のトップに君臨しているが、つい最近までは肉食獣に隠れてコソコソと暮らしていた。

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