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社員を叱る前にするべきこと/事実と認識を確認する

例えば、お客様から「この店は“おもてなし”が足りない」
とクレームがあったとします。

もし、あなたが店長だったらどうしますか?

お客様から「この店は“おもてなし”が足りない」
とクレームがあったことを伝えた上で

(1)なにをやっているの!
いつもおもてなしが大事だと言っているでしょ!

(2)どうすれば良いと思う?

(3)何があったの?

1~3の中であれば
何番を選ぶでしょうか。

昔の上司時代の私は、もちろん(1)でした(汗)。
ちょっと昔の私は(2)でした(苦笑)
今の私は(3)です(笑顔)。

(1)は、スタッフのことを全く信用していません。
お客様から言われたことを事実として捉えてしまっています。
そうかもしれませんが、そうでないかもしれません。

事実がはっきりしない前に責められたら
スタッフは悲しくなって辞めたくなります。

(2)は、「どうすれば良いと思う?」と聞かれても
スタッフの頭の中は、混乱した状態です。
混乱した状態では、ただ「直します」と答えるばかりでしょう。
本人は、何をどうしたら良いのかわからずに(残念)。

そこで(3)のように「何があったの?」と
冷静にどんなことがあったのかスタッフに確認してみましょう。

スタッフは店長がちゃんと聞いていることで安心できます。

スタッフに事実を確認したら
「お店が混んでいて注文を聞くのが遅くなったのかな。
料理を出すのが遅れてしまったのかな」
とスタッフが答えてきました。

店長のあなたは、どう対応しますか。

(1) そうなの…、
でも混んでいてもお客様を良く見て不快な思いをさせちゃだめよ!

(2) そうなの…、
そのことについて、どう思う?どう感じる?

(1) は、店長の正解であってスタッフの正解ではないかもしれません。
だから、本人は納得しないまま「はい、わかりました」と。
スタッフは、私のことをわかってくれていないと悲しくなります。

そこで(2)のように、
どう思うのかどう感じているのかを聞いてみましょう。
大したことではないと感じているのか
やろうとしたけどできなかったのか

スタッフがどう認識しているか知ることが
指導していく上でとても重要になります。

さらにクレームになった状況などもわかってきて
問題が何かを考えることもできます。

その上で、お店の大切にしている価値観や目指す姿を
We(私たち)メッセージで語ってみましょう。

これは普段から話し合っておいてください。

「私たちのお店(We)は、〇〇を大切にして、
□□みたいなお店になるんじゃなかったかな。」

お店が大切にすることや目指す姿を共有した上で
「あなたは、どう思う。
そして、どうしたい。」

と本人の考えや気持ちを聞いてください。
双方向のコミュニケーションをとりながら
「そうだね。それでいこう」
とスタッフの背中を押してあげましょう。

もし、店長から見て、もっとして欲しいことがあれば
「こうすると、もっと良くなると思うよ!どう思う?」と
アドバイスをしながら
最後は本人が意志決定できるように支援してあげましょう。

決めるのは本人です。
主体性を発揮するスタッフに育っていきます。

◆今回の質問
【社員は、そのことをどう認識しているでしょうか?】

次回に続けます!お楽しみ!

このステップで指導していきましょう!

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