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東大生でもニートになってしまう理由【東大生10人に1人がニート!?】

東大生でもニートになってしまう人は
少なくありません。

私が東大に入学したとき,入学式で学長が
東大生の4割が留年したり退学したりする
と言っていたのが印象的でした。

やはり学生生活を送るうちに,
次第に授業に来なくなり,
留年や退学をする同級生が
何人も出てきました。

理由は後ほど詳しく説明しますが,
東大の授業が難しくて
ついていけないからではありません。

留年や退学をした同級生たちが
その後どうなったのかはわかりませんが,
データによると東大生の10人に1人はニート
になってしまうようです。

なぜ東大生でもニートになってしまうのか,
その理由について考えてみたいと思います。

① 燃え尽き症候群になってしまうから

東大合格をゴールにしていた場合,
達成感の大きさと,
これまで張りつめていた糸がプツリと切れることで,
「もうこれ以上頑張れない......」
と燃え尽き症候群になってしまいます。

将来やりたいこと,
「こうなりたい!」という目標,
東大に入ってからやりたいことがなければ,
タガが外れて
しまいます。

これまでできなかったゲームを夜通しやったり,
サークル活動に明け暮れたり,
次第に授業に来られなくなります。

夜の仕事にハマって
抜け出せなくなった子も知っています。

入試まで何とか子どもに頑張ってほしくて,
「とりあえず東大(良い学校)に入れれば良い」
「だから受験まではとにかく頑張って!」
「その後は自由だから」
というような声掛けをする親がいますが,
燃え尽き症候群に陥りやすくなるので,
あまりおすすめできません。

受験合格をゴールにするのではなく,
なぜその学校に入りたいのか,
その学校に入って何をしたいのか,
将来どうなりたいのか
→受験合格はその通過点でしかないということを
子ども自身が理解
する必要があります。

② 自分で考える力がないから

子どもを良い学校に入れたい一心で,
塾の授業を詰め込んだり,
家庭教師を付けたりして
勉強させる親がいますが,
これでは子ども自身で考える力がつきません。

本来であれば,勉強をする過程で,
自分で目標を設定し,計画を立てて実行する
→改善して次に生かす,
勉強のやり方を工夫するなど,
自分で考える力が身につく
はずです。

しかし,塾に通い詰めたり,
家庭教師が付きっきりで教えたりする場合,
そのおかげで成績が上がり,
たとえ東大に合格できたとしても,
常に誰かからやり方を教わらないと
何もできない子
に育ってしまいます。

自分一人で就職活動ができなかったり,
運よくどこかに入社できたとしても,
自分で考えて行動したり,
やり方を工夫したりできないので,
仕事ができず,すぐ辞めてしまう
(辞めさせられる)
こともあります。

東大生でも,自ら考えて行動する力がなく,
「勉強だけできる人」だと
社会で活躍するのは難しい
でしょう。

良い成績を取ること・
レベルの高い学校に合格すること以上に,
勉強を通して,
子ども自身で目標設定・達成する力,
試行錯誤してやり方を工夫する姿勢などを
養うことが大切
です。

③ 自分のやりたいことがわからないから

「勉強さえしていれば何とかなる」
「東大を出れば幸せな人生が待っている!」
と信じ込み,自分の心の声に
耳を傾けてこなかった場合,
大学卒業までは問題ないかもしれませんが,
社会に出てから苦労するでしょう。

大学までは学業に専念すれば
充実した生活が送れますが,
社会に出てからは,何にエネルギーを注ぐかを
自分で決める
必要があります。

自分は何をしたいのか,
どんなときにやりがいや幸せを感じるのか,
好きなこと・嫌いなこと,
得意なこと・不得意なことは何か
というような自身の価値観や特性によって
エネルギーを注ぐ対象を決めたほうが,
幸せな人生を送れます

私自身,自分の価値観や特性などを
あまり考えずに,
周りに流されるまま大手企業に就職しました。

働いてみて初めて,
「自分のやりたい仕事と違うのでは?」
「全くやりがいを感じられない......」
「自分はどんなときにやりがいを感じるんだろう?
これまで考えたことがなかったなぁ」
と気づきました。

先輩や同級生,いわゆるエリートと
呼ばれる人たちの多くが,
同じ問題に直面していました。

私は自分の心の声に耳を傾け,
すぐに退職しました。
「そうだ!学生時代にやっていた
塾講師と家庭教師のアルバイトは,
大きなやりがいを感じていたなぁ」
と思い出し,教育事業を立ち上げました。

自分の心の声を無視して,
やりたくない仕事を続けた結果,
心身を病み,休職を繰り返したり,
退職したり
する人を多く見てきました。

勉強には正解がありますが,
人生には正解がありません。

過去の私もそうだったのですが,
正解を追い求める癖が付いていると,
人生にもつい正解を追い求めて,

「この方法は正解じゃないかもしれない」
「こっちの方が良いかもしれない」
というように優柔不断になり,
肝心なところで決断ができない
東大生もいると思います。

「自分がどう感じるか,
どのように生きたいのか,
どんなときに幸せだと思うのかで,
人生を選択していっていいんだ!」と
ここ10年ほどで私はようやく理解しました。

勉強ができても,
幸せになれるとは限りません。

教育のゴールは,
子どもをレベルの高い学校に入れることでも,
勉強ができるようにすることでもなく,
子どもに幸せな人生を歩んでもらうこと

だと思います。

子どもが何に向いていて,
逆に何に向いてないのか,
どんなときに幸せそうか,
何にやりがいを感じるのか――。

このようなことをぜひご家庭で
意識してほしいなと思います。

家庭教育コンサルティングを行っております。
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