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通塾なしで東京大学に現役合格した私の勉強法

私が東京大学に合格したのは,
かれこれ18年ほど前のことですが,
塾には通わずに,自分なりに工夫して
学習に取り組んでいました。

現在,自身で教育事業を立ち上げ,
生徒さんの指導をしたり,
保護者の方のご相談に乗ったりしていますが,
勉強のやり方に関するご質問も多くいただきます。

自身が学生時代に気を付けていたこと,
勉強をする上で皆様に
ぜひ意識していただきたいことについて
書きたいと思います。

① 目標から逆算して計画を立てる


「○○に合格したい」
というように大きな目標が決まれば,

「この模試でこれくらいの成績を取りたい」
「そのためには,いつまでにこの教材を終えておきたい」
というように,そこから逆算して
小さな目標が自然と決まります。

小さな目標をさらにブレークダウンして,
日々のやるべきことに
落とし込む
のが効果的です。

「数学問題集p.10-15」
「過去問2020・2021年度」というように
その日に取り組むべき学習内容を具体的に決め,
あとは計画を実行するだけ!という
状態にしておきましょう。

やるべきこと・期限が決まっていないと,
人間は目の前の楽しいこと・ラクなことに
つい流されてしまいます

私自身もそうなので,
娯楽に流されて後悔しないように
日々やるべきことをきちんと決めて,
実行するようにしていました。

これは,現在の仕事にも
生きてきているなと感じます。

起業して組織に属さずに仕事をしていると,
仕事のペースを自分で決め,
管理していく必要があります。

書籍を執筆する際も,締切から逆算して,
自分で執筆ペースを決めて
コツコツ原稿を書き進めなければ,
1冊書き上げることができません。

受験勉強を通して身に付いた習慣が,
仕事でも大いに役立っています。

② 効率を意識する


私は勉強する際に効率を重要視してきました。

例えば,とても綺麗に色分けして,
時間をかけてまとめノートを作る子がいますが,
かけた時間に対して,
どれくらいの学習効果があるのかを
考えてみてほしいです。

私は,ノートを綺麗に作り直すのではなく,
教科書や,すでに作ったノートをコピーして,
緑のマーカーで重要語を塗りつぶし,
赤い下敷きで隠して暗記していました。

その方が,ノートを作成し直す手間が省け,
暗記に時間をかけられる
からです。

また,問題を解く際,
必ず正解・不正解の問題に分けて,
不正解の問題に印を付けていました。

正解の問題は繰り返し解く必要はなく,
不正解の問題のみ解き直すと
効率的
だからです。

1日は24時間しかなく,
睡眠時間や通学時間,
部活の時間などを除くと,
限られた時間しか残りません。

学習効率×時間で
成果が出るかどうかが決まる
ので,
常に勉強のやり方を見直して,
学習効率を上げることを意識していました。

③ 隙間時間を有効活用する


信号を待っている時間,
電車やバスに乗っている間,
病院での待ち時間など,
隙間時間を有効活用するよう心がけていました。

ノートを取り出して
問題を解くのは難しいかもしれませんが,
英単語をいくつか覚えたり,
理科や社会の一問一答集を
数問解いたりすることはできます。

暗記は繰り返し取り組むことで
記憶に定着しやすいので,
回数を分けてこまめに行うようにしていました。

1回の隙間時間は
たった数分,数十分かもしれませんが,
積み重なると大きい
です。

「昨日覚えた内容,まだ覚えているかな?」
「明日の小テストの勉強をしよう」
というように隙間時間を
有効活用するのがおすすめです。

④ とにかく手を動かして考える


わからないとき,問題文を眺めただけで,
「わからない!無理!」
と諦めてしまうのではなく,

図やメモを書いたり,情報を書き入れたりして,
とにかく手を動かして考えるようにしていました

眺めているだけ=思考停止状態です。

問題を見ただけで諦めてしまう子は多いですが,
手を動かして考えるうちに,
「なるほど,ここはこうなっていたのか!」
「じゃあ次はここを求めたら良さそう!」
などと解法の道筋が少しずつ
見えてくることが多いです。

問題を見ただけで「わからない!」
と諦める癖がついてしまうと,
解ける問題が増えません。

学年が上がるにつれて,
見た瞬間に答えがわかる問題は
どんどん減ってきます。

東大・京大の入試では,
単純な計算問題や
一問一答の問題はほとんど出題されません。

勉強のおもしろさ・醍醐味は
未知の問いに対して,
自分なりに筋道立てて考え,
答えを導き出すことにあります

社会に出たら,答えがない
様々な問題に直面しますが,
自部で筋道立てて考える力があれば,
きっと問題を解決できるでしょう。

⑤ アウトプットする


教科書を読んだり,授業動画を見たりして,
勉強したつもりになってませんか。

インプットのみの学習だと,
「聞いたことはあるけど何だったかな?」
というようにテストで答えられない
可能性が高いです。

テストでは,問題に答えるという
アウトプットができて初めて
点数を取ることができます

だから,普段の学習でも
問題を解くなどのアウトプットを
行うことが大切です。

学習効果が最大になるのは,
インプットとアウトプットの割合が3:7
のときであるという実験結果があります。

私自身,自宅学習時間の8~9割は
アウトプットに費やしてきました。

インプットは学校の授業で足りていたので,
自宅ではアウトプットを中心に行っていました。

学校や塾の授業は解説がほとんどで,
インプットの時間が多くなりやすいので,
自宅学習ではアウトプットの時間を
意識的に確保するのがおすすめです。

⑥ 徹底的に反復学習を行う

答えを見なくても,
自分で解法を再現できるようになるまで,
徹底的に反復学習を行っていました

答えを見たら「わかった!」
と思うかもしれませんが,
答えを閉じて,いざ解き方を再現しようとすると,
「あれ?どうだったっけ?」
とわからなくなってしまうことが
少なくありません。

このような状態は,
まだ理解が完全ではありません。
テストでせっかく類似問題が出題されても
解けないでしょう。

特に東大・京大の入試問題レベルになると,
ステップを踏んで考えなければならないので,
一度答えを見ただけだと
知識や考え方が自分のものにならないことが多いです。

まずは答えを見た直後に,
解答集を閉じて自力でできるかやってみる,
その日の夜や次の日の朝にもう一度やってみる,
週末に再度やってみる,
テスト前に最終確認する......というように,
完全に一人で解けるようになるまで,
何度も繰り返し解き直しましょう

答えを見なくても自力で解ける,
時間が経っても解き方を覚えている
という状態になって初めて,
知識・考え方が自分のものになったと言えます。

生徒さんを指導していると,
赤ペンで答えを書き写して終わり,
解き直しをしないという子が少なくありません。

そのようなやり方で
色々な教材に手を付けるよりも,
一つの教材に絞って,
徹底的に反復学習を行った方が成果が出やすい
ので,
ぜひ意識してみてほしいです。

成果を出す上で大事なのは,
いかに自分に合った勉強法を見つけるかということです。

今回ご紹介した①~⑥は
オーソドックスな勉強法ですが,
一人一人得意・不得意や特性が異なるため,
当てはまらなかったり,
調整が必要だったり
するものもあります。

例えば「⑥徹底的に反復学習を行う」に関しては,
非常に少数ですが,
一度答えを見ただけで
知識・考え方が身に付く人がいるのも事実です。
(なんと羨ましい……!)

また,私は一つの教科を2~3時間かけて
じっくり学ぶやり方が合っていましたが,
同じく東大に合格した同級生は
「ずっと同じ教科を勉強していると
飽きて効率が下がる!」
と言い,15分おきに教科を変えて
勉強していました。

何年間も本気で勉強に向き合い,試行錯誤して,
自分に合った勉強法を見つけられる人が
東大や京大に合格できる
のだと思います。

受験勉強で得た知識は
社会でほとんど役立ちませんが,
受験を通して鍛えられた
考える力,試行錯誤して目標を達成する力は
きっと社会に出てからも役立つ
はずです!

家庭教育・学習のコンサルティングを行っております。
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2024.2.20 追記
2週間連続で「先週特にスキを集めた記事」に
選んでいただきました。
ありがとうございます!

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