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それは素敵な偶然の物語: キラメイジャーよありがとう

終わってしまいました,魔進戦隊キラメイジャー.「子供と一緒に見る」つもりが,いつの間に親の方が熱中してしまっているのが戦隊ヒーロー.1つ前のリュウソウジャーは全くハマりませんでしたが,2つ前の,ルパンレンジャーVSパトレンジャーは,その構成からして「正義とは何か」を考えさせられるなかなか見ごたえのある作品だったように思います.

キラメイジャーについては,始まった当初は何じゃこりゃ感が強めでしたが,見ていくうちにそれすらクセになる魅力だと思えてきましたし,実際そういう狙いだったのだろうと思います.全体的にドタバタコメディタッチで,オタク要素やアニソン的キャラ専用テーマソングもあったりして,ストーリーやアクションより,サブカルをごった煮にしたエンタメとして楽しむのが正解の作品だったのかなと,今になって思います.

また,私のひっかかりポイントとしては,明らかにマイティ・ソーと関連のMCU作品を元ネタとしていると思しき設定が挙げられます.アタマルドはアスガルドだし,オラディンはオーディンだし,ヨドンヘイムはヨトゥンヘイム.ガルザは王子ではなく王の弟ですが,アタマルドを裏切ってヨドンヘイムを引き入れるあたり,マイティ・ソー1のロキと全く同じ.4つ集めると願いが叶う,という「カナエマストーン」は完全にインフィニティストーン

それだけでなくて,最終話におけるヨドン皇帝との最終決戦においては,様々な映画・漫画などのオマージュが見られたように思います.ヨドン皇帝が邪面を外すシーンは,映画『プレデター』でプレデターがマスクを外すシーンと瓜二つでしたし,幻覚を見せて裏をかくという戦い方は,『バキ』のドリアンを彷彿とさせます.カナエマストーンを単体で使用して敵に迫る戦い方は,『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』におけるサノス的でもありました (ヴィラン側ばっかりですが).

日曜の朝はいろいろ予定があったり,ゆっくり寝ていたりして,見逃している回もそれなりにありますし,見ていたとしても私の知識不足で気付かなかった「ネタ」もあるでしょうから,実際はもっともっといろいろ散りばめられていたのだろうと思います.まあ,子供向けの作品というのは概してそういうものなのかもしれませんが.

そして子供たちはこれから様々な作品に触れていく中で,きっと気が付くのでしょう.「あ,これアレで見たやつだ!」と.いや,そこまで明確に気付くことはなかったとしても,幼き頃に家族で見たシーンとの類似をなんとなく見出して,「なつかしさ」を覚えるのではないでしょうか.そういう作品との出会いも,素敵な偶然

ありがとう,キラメイジャー! またきっとどこかで!

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