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【詩】最後の試練・10 of Swords

峻厳なソードの旅の帰着点は
破滅的な光景のようだ
主人公は10本の剣に貫かれて
地面に倒れている
その光景は痛々しく
凄惨な場面だ

ソードの10は
一つの物事の限界であり
決定的な出来事が起こっている
彼の背には鋭い剣が
何本も突き立てられた
いくつもの悲しみを通ってきたが
彼は今
最後の大きな試練に遭遇した

どん底の状況ではあるが
このカードにはいくつかの
再生の象徴が隠されている

空は黒く塗られるけれども
遠景の空は黄色に染まっている
遠くの空には曙光が挿しているのだ
漆黒の闇の向こうに
再生と祝福があるということが
ほのめかされている

倒れている男性の
指のかたちは
人差し指と中指を伸ばし
他の指を折り曲げたものだ
このサインに見覚えはないだろうか

そうだ
大アルカナの法王が
祝福を与える時のポーズと同じだ
つまりこの痛々しい死は
一見破滅のように見えて
実はこの人物にとって
乗り越えるべき試練だったのだ
精神的な死を通過して
新しい生命を得るということの
象徴ではないだろうか

タロットにはこのような
死と再生の象徴が
随所に織り込まれている
秘教的なテーマであると
言うことができるだろう
ここに描かれているのは
肉体的な死ではないのだ

ある人物の成長譚として
このストーリーを読む時
死はひとつの通過儀礼となる
極限状態の中で彼は
一度死して蘇るだろう
試練をくぐり抜けた者のみが
祝福を受けることができるのだ


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