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珈琲の起源説でざっくり覚えておきたいこと

まず珈琲の起源を押さえておいて、ざっくりと人に語れるようになるということを目標に調べたことまとめてみます。
最後に私の感想もちょっと入れますね。諸説ある中で有名なものは以下ふたつですが、本当かどうかは別として伝説として、教養として押さえておきます。

エチオピア起源説

昔、アビシニア高原(エチオピア高原)にカルディという若い山羊飼いがいました。ある日、山羊たちが新しい牧草地の草を食べて興奮し、夜も寝付かなくなりました。カルディは困り果てて修道院の院長に相談しました。院長は山羊が食べた木の実を試しに飲み、その晩は目が冴え、寝付けなかったことから、山羊たちが同じ実を食べたことが原因だと気づきました。院長は実を焙り、修道僧たちに飲ませることで夜間の礼拝中の居眠りがなくなり、「眠らない修道院」の噂が広まり、人々が実を求めるようになったとされています。

この物語の舞台、エチオピア高原のカッファ地方が「コーヒー(coffee)」「カフェ(cafe)」の名前の起源と言われています。
ちなみにあの有名な「カルディコーヒーファーム」の名前の由来でもありますね。


イエメン起源説

昔、アラビアにシーク・オマールという若いイスラム教の僧侶がいました。彼は祈祷で病気を治すことで有名でした。ある日、イエメンのモカを訪れ、多くの人々が彼のもとに集まりました。その中には、病気を患う領主の娘もいました。オマールは彼女に祈祷をして完治させましたが、噂が広まり、領主は怒ってオマールを追放しました。追放されたオマールたちは山中で飢えに苦しむ中、鳥がついばんでいた赤い木の実を見つけてスープを作り、命をつなぎました。そのスープで多くの人々を救った後、オマールはモカに帰還しました。これがアラビア半島の起源伝説であり、「イスラム教説」と呼ばれます。話の舞台となるモカはコーヒーの名前の由来となる港町で、もう一つの起源伝説の舞台であるアビシニアは紅海の対岸に位置します。

エチオピアとイエメン

<ざっくりまとめ>
珈琲の起源は諸説あるが、エチオピア説とイエメン説がある。
エチオピアのカッファ地区でヤギ使いの青年カルディが、赤い実を食べたヤギが夜眠らなかったので修道院に相談にいく。そこの院長が飲んだら覚醒作用があり礼拝の時に重宝され広まった説。
イエメン説はシーク・オマールというイスラム教の僧侶がイエメンのモカを訪れた際、領主の娘の病気を祈祷で治す。ただ、娘との噂が広まり追放される。
追放された山中で偶然見つけた赤い実をスープにしたら元気になり他の人にもこのスープを飲ませたらたくさんの病人が元気になったので広まった説。
どちらもあくまで民間伝承や伝説の類ではあるが、コーヒーノキはエチオピア原産でやがて対岸のイエメンに渡って広まっていったと考えられている。

<感想>
どちらも眠気覚ましや元気になるなど覚醒作用があり、当時の宗教儀式や信仰、スピリチュアルな領域に関係した共通点がある。
そしてイエメンのイスラム教徒のシーク・オマールはスーフィーというイスラム神秘主義の修行僧で、俗世を捨て清貧と禁欲に徹して修行を通じトランス状態から神に近づくという考え方もあるようです。
そのために大麻やアヘン、カートといった植物を儀式に使っている団体もあり、その変性意識に近づくための道具の一つとして珈琲の覚醒作用に注目が集まったという一面もあるのではないでしょうか。
(イスラム教はアルコールも禁止ですし)
この頃は珈琲の味やリラックス効果などより、より肉体や精神の向上させるための薬的な側面と神に近づくためのスピリチュアル的な側面が当時の人類に大きなインパクトを持って広まっていったのではないかなと想像されます。
ちょっと怪しくて魅力的と思うのは私だけではないはず。



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