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私が2時間で考えた「で、ちぃたん☆って何?」

とつぜんですけど、今日はちぃたん☆とは何者なのかを考えてみたいと思います。

秋葉原出身のコツメカワウソの妖精。秋葉原観光推進協会公式キャラクター。
高知県須崎市観光大使に任命され、ユーチューバーとしても活動中。
SNS上での体を張ったチャレンジ動画が話題になり色んな意味で有名になった。
引用:公式サイト(https://chiitan.love/)

見た目かわいいのにやってることダチョウ倶楽部みたいなとこがいい。公式サイトが媚びっこびのアイドル気取りJCみたいなところも、あざとカワイイ。

ここでちぃたん☆の可愛さと対比するために、2018年ゆるキャラグランプリ暫定1位(今日時点)のこにゅうどうくんをご紹介しておきます。

おい嘘だろ…………としか言いようのない振り幅。さすがゆるキャラグランプリ。2018/10/17時点ではこにゅうどうくんが1位、ちぃたん☆が11位です。

そもそもゆるキャラは何のために生きるのか

キャラクターマーケティングの基本は、「目的を明確にすること」です。
「なんとなく可愛いから」ではキャラクターもブレブレになり、うまく効果が生まれません。そこで、ゆるキャラの目的を考えてみます。

大きく3つに細分化してみたので、今回は「集客・認知」「収益化」「情報発信・イメージ形成」という軸でちぃたんを見てみたいと思います。

集客・認知:ちぃたん☆は人を呼べるのか

SNSの傾向を見ると、ツイート数に対してフォロワー数が圧倒的です。一方で、ちぃたんはFacebookの公式ページを開設していません。こにゅうどうくんは4,138人、くまモンは178,372人がフォローしています。

YouTuberとしては当然とも言えますが、「面白いことを発信する」という目的ありきでバズりやすいチャネルを選択しているのでしょう。若者に人気のtiktokもいち早く取り入れるYouTuberちぃたん。

一方、「地方の認知を上げる・人を集める」というゆるキャラの役割からすると、果たせているとは言いづらいのではないでしょうか。

ちぃたんの活動地域は、秋葉原ではなく原宿のコラボカフェ、東京駅一番街のショップなど、若者が集まりやすい場所です。また、活動内容も地域活性化よりもコンテンツに寄っています。

バズるけど地域貢献はしない。これがちぃたんの基本的な活動のようです。

収益:ちぃたん☆はカネになるのか

これはめちゃめちゃなるでしょう。まずYouTuberという側面から20万~30万回再生が基本なので広告費取れてるはず。
さらに、コラボカフェ・グッズ販売・企業タイアップなど、さまざまな販路ができています。

情報発信:ちぃたんはコンテンツになるのか

圧倒的コンテンツ力。情報発信力は申し分ありません。

他方、「コミュニケーション」という点では双方向性はほとんどありません。また、「地方のイメージ訴求」というゆるキャラの役割も対して果たしてないのは先述の通りです。

そもそもちぃたんはゆるキャラなのか?

ゆるキャラとしてのちぃたんを見てみると、どうも「ゆるキャラの目的」という点ではイマイチなようです。

そこで、ゆるキャラのセグメンテーション・ターゲティングという点で、ゆるキャラのお手本くまモンと比較してみました。

ゆるキャラ市場は、一時期のブームも去りだいぶ下火になってきています。また、各地方にいろんなキャラクターが乱立していて、差別化するのもだいぶ難しいのではないでしょうか。

どうでもいいけど、最近のゆるキャラ「こわいキャラ」寄りになってない?メロン熊とかさぁ……

ここまでの繰り返しに近くなりますが、
くまモンは「万人受けする熊本PR大使」だったのに対して、「ちぃたん☆は個人力のめっちゃ強いYouTuber」という全く違う方向性が見えてきます。


結論、ちぃたん☆はゆるキャラではない

おもしろYouTuberとしてのコンテンツ力はあるものの、「ゆるキャラ」という型には収まらないのかもしれません。

(今回はキャラクターマーケティング的な見方をしました。そもそもゆるキャラの定義とは…みたいな議論はあるはずで異論は認める。)

ちぃたんの人気は、「可愛いのにやってることがダチョウ倶楽部」という、ギャップが生み出す魅力です。どんどん体張ってがんばってね、ちぃたん☆