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【よしたんのゲームレビュー】種をまき、成果が実り、収穫する。――人生の縮図『Stardew Valley』というゲーム。

もうすぐ2023年が終わる~~~~~!!!!!

年末になると一年の振り返りをおこなう方が多いと思うのですが、やはり1ゲーマーとしてそれとは別に振り返りたいテーマがあるよね。
そうそれは、

「今年プレイした面白かったゲームについてだ!!!(クソデカボイス)」


いや~~~、今年は実に豊作だった。

数年間発売を楽しみに待ち続けた『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は前作の唯一無二っぷりと発売待ちの年数により上がりに上がりまくったこちらの期待を遥かに上回る紛うことなき神ゲーであったし、シリーズ待望の最新作『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON(アーマード・コアVI ファイアーズオブルビコン)』は新兵をも虜にするメカニックのロマンとかっこいいアクション、フロムらしさを残しながらも良い調整がなされた難易度、魅力的なキャラクターと作りこまれた世界観が織りなすストーリーなど、「これでもか!!!」というほどにシリーズ自体の伝統と進化が詰め込まれた、“傑作”と呼ぶにふさわしい素晴らしい作品だった。

その他にも、『ピクミン4』『スーパーマリオブラザーズ・ワンダー』『Starfield(スターフィールド)』――など、遊びたいタイトルが目白押しの1年だったのだが(みんな……オラに時間を分けてくれ……!!!)、そんなゲーマーにとって豊作な1年によしたんにハッとなるような人生哲学的な気付きを与えた作品があるのでこの場でレビューしたいと思う。





『Stardew Valley(スターデューバレー)』

Eric Baroneによって開発されたシミュレーション・RPGゲーム。PC版のほか、家庭用ゲーム機向けにもリリースされている。
本作は、ゲーム作品『牧場物語』シリーズの影響を強く受けた作りになっている。

プレイヤーは祖父から古い農場を受け継ぎ、道具と少量のお金を手に「スターデューバレー」での新生活を開始する。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

……と、まあ分かりやすく言えば「スローライフ系・牧場経営シミュレーションRPG」な本作。
要は、自分好みの牧場を作り育て上げていく、そんなゲームなわけです。

本作が強く影響を受けているという『牧場物語』シリーズは、実は未プレイのよしたん。同じようなスローライフゲーだと『どうぶつの森』シリーズが大好きで、シリーズ累計プレイ時間はおそらく1,000時間を超えている。
(余談ですが『どうぶつの森』シリーズが好きだと言うと「えーー可愛い、よしたんさんっぽい!」と返してくださる方が多いのだが、ゲームプレイの様子を見るとガチ過ぎて大爆笑されるかドン引きされかけるかの二択。)

そんなわけで「よっしゃ、スタデューバレーやってみるぞ!!!」となったよしたんが、「コレ、人生の縮図やん……。」となるまでの軌跡を綴りたいと思います。



まずはゲームシステムの説明を

■ゲーム内の1時間は現実時間の43秒
ゲーム内で起きて活動ができるのは1日のうち6:00~26:00の間。
1日に活動できる時間はゲーム時間で20時間と定められているわけですが、これは現実時間に置き換えると約15分。
ちなみに、1日を終えるためには自宅のベッドに入り眠りにつく必要があるのですが、活動限界である26:00を超えてもなお活動し続けると気絶して意識が強制シャットアウト・病院送りになったりします。(やたらリアル。そしてしっかり病院代も発生するので草)


■季節の概念
スタデューバレーでは現実と同じく四季の概念が存在しますが、やはり時間の流れるスピードが違うのです。
現実の1シーズンが大まかに3か月ずつあるのに対し、スタデューバレー内では1つの季節は28日間に縮小されている。よって、1年は112日。

その上、季節によってできることや育つものが変化するので、上手くスケジュールを計算しながら立ち回ることが、やりたいことを効率的に叶えるための重要な鍵になったりします。
(そんなこんなで、スローライフと言いながらせわしない日々を過ごすことになるのが、スローライフゲーのお約束ですね)



■過ごし方、稼ぎ方は自分の好きなルートで!

ゲーム内には一応大きな目標が何個かあるのですが、それらをどう達成していくかは自分次第。
そして目標達成の命運と明暗を大きく分けるのが「時間とお金の使い方」
目標達成のために設備投資が必要になる場面が出てくるわけですが、その設備投資をするために身の振り方をどうしていくのか。そのプランニングやタスク管理をどう考えどう行動に落とし込んでいくかがこのゲームの醍醐味の1つかもしれません✨


■具体的に何して過ごす?
プレイヤーのとれる行動はおおまかに、農業/採鉱/採取/釣り/戦闘の5つ。それらに加えて、住民とのコミュニケーションや自宅・農場のレイアウトのデザイン、細かなやりこみ要素を楽しむことができる形。
スローライフゲーに珍しく、ダンジョンでの戦闘要素があるのがスタデューバレーの特徴です。とはいえ、ボタン1つで攻撃できる簡単な戦闘要素なので、アクションが苦手な方でも問題なくプレイできると思います。

過ごし方はさまざま✨


具体的にわたしが何に重きを置いてプレイしていたかを書くと、今からプレイする方の牧場経営の方針を決める楽しさを奪ってしまうので詳細は割愛しますが、わたしは農作物を育て動物を育てる「THE 牧場主スタイル」でした。

よしたん牧場の一部をご紹介。これはわが牧場のメイン金策、トリュフ農場。この大量のブタさんたちがトリュフを見つけてくれるので、それらを加工して売りさばくだけの簡単なおしごとです。


ちなみにステータスとして、1日の行動量を左右するエナジー、HPという意味での体力、毎日ランダムで変わる運の良さを表す幸運、農業/採鉱/採取/釣り/戦闘の5つの要素の技能レベルを表すスキル、天気などが存在し、これらのステータスの組み合わせでその日その時に最適なプランニングをおこなう形になります。


■ちなみに結婚(同居)もできるよ♡
ゲーム内に好感度の概念があり、既婚キャラや一部キャラを除いてにはなりますが結婚が可能です。そして、結婚するとちょっぴりありがたい特典があったり。

キャラとの関係性は他人→友人→交際→結婚と段階を踏むのですが、交際までであれば複数人と付き合い隠れハーレム状態をつくることも可能
そしてなんと同性婚もできちゃう。多様性だね!

住民たちは個性的なメンツ揃い。ヒットを夢見るロマンチストな物書き、自宅に遊びに行くといつも半裸で筋トレをしてるスポーツマン、毎日酒場で熱心に働く良い子かと思いきやちょっぴりスピリチュアルな不思議ちゃん、果てはアル中の飲んだくれまで。なかなかカオスなラインナップです(笑)

よしたんは作中セバスチャンというクール系エンジニアと結婚しました。(信念があるクールキャラが好物なよしたん。)

……が、どこかひねくれている彼の考え方にイマイチ共感できない瞬間があるので「なんだコイツ」と思いつつも、自分だけに見せるデレが可愛いので今のところは良しとします。(好きな属性に無条件に食いついた者の末路)

スタバレ内のパートナー、セバスチャンと朝の一コマ。家の外の作業に夢中になりすぎて、家の中がゴミみたいなレイアウトをしているところには目を瞑りましょう。



「ここが深い……!」よしたんの気付きポイント

要約すると、Xのこのポストの内容になるのだけれど。

やっぱり自分が一から種をまいて育てた農作物や、じっくり時間をかけて熟成させた加工品などを無事に収穫する瞬間の嬉しさや達成感は何物にも代えがたい。そして、それらを出荷し“利益”という形で可視化されるとより一層嬉しいし、そのお金で欲しいものを得る充実感と満足感がさらなるモチベーションを生みQOLを向上させる。――これって、実際の人生にも同じことが言えると思います。

さらに素晴らしいことは、このゲームの時間の設定。
【スタデューバレーの1日は現実時間の約15分に相当し、1シーズンが28日に設定されている】と先ほど説明しました。
これらのことをまとめると、スタデューバレーでの1シーズンは現実世界で約7時間、1年は約28時間となるわけです。
現実世界で生きていると「トータル1日と数時間」でこのような気付きを得ることって、とても難しいです。それこそ、何か一つの気付きを得るのに数か月、一年、場合によっては数年や数十年かかることもザラにあります。

これは気付きに限らず、目標達成の視点で見てもそうです。
何かに取り組むときに最初こそモチベーションが高いものの、だんだんと前に進んでいる実感を持てなくなり、目に見える成果をなかなか得ることができず、気持ちが折れて諦めてしまうことって現実ではあるあるだと思います。

でも、このゲームの中では成果を得るまでの体感時間が早い。
それは、ゲーム内の時間と日数の概念が現実を縮小した形で設定されているから。でも、その縮小されたゲーム内の人生の中で、確実に着々と行動を積み重ねているからこそ成果がでているのです。この行動自体は、現実で何かを成そうとする姿勢と本質的に同じなわけで。
この、「小さな一歩一歩が大きな成果を生む」という事実を、自分自身の体感を伴って知るという事はとんでもない財産だと思います。

そしてさらに良い点は、媒体がゲームであること。
自分自身の頭と手先を動かして遊ぶゲームだからこそ、実際に色々なことを体験できるのです。想像して脳内で補完する「そうかもしれない」ではなく、感情すらも伴った生きた実体験として。
本来なら長らく生きて様々な経験をした先でようやく気付くようなことを、ものの1日ちょっとで身をもって知れるのです。しかもゲームだからこそ、現実世界に比べて何か物事を成す上でのプレッシャーが少ない。だってゲームだもん、手軽にセーブ地点まで戻ってやり直したらいいじゃん。(人生も取り返しがつかない要素は意外と少ないけれど、やっぱり責任やコストがあるからね。そう考えると気軽に行動できない瞬間はあると思います。)

え、ナニコレ、人生の教訓を得る過程としてコスパ良すぎません???最高か。しかも楽しいしな。(楽しいかは人それぞれだけど)

このことは、スタデューバレーに限らず他のゲーム作品にも言えることでしょう。
遊んだ上で得る気付きは作品によって様々だけれど、確実に小さな成功体験を積み重ねることができるのは娯楽としてのゲームの強みであり、楽しさや嬉しさを感じるポイントだと感じます。

そして、この小さな成功体験というのは、現代において何かと話題になる自己肯定感アップにとても重要な役割を果たすと感じているのですよね。

ゲーマーになる以前と今だと間違いなく今の方が自己肯定感が高いです。全部がゲームのおかげとは言いませんが、ゲームが自己肯定感を爆上げする要になっていることは間違いないです。ありがとうゲーム。愛してるよゲーム。これからもよろしくねゲーム。
(自己肯定感に関してはその他にも大切だと感じる要素があるので、これについてはまた別記事で語りたい……!)


最後に

ここまでスタデューバレーの感想を書き連ねてみましたが、いかがだったでしょうか。

熱烈に語った人生哲学についてはよしたんがスタデューバレーを通して勝手に感じ取った解釈の1つというだけで、本作はのんびりとしたスローライフゲーです。

普通にゲーム作品としての良さを書くと、まず音楽が良いです。普段の作業用BGMにしたいくらい、聴いていて耳馴染みと心地が良い。
海外製の作品ということでたまに謎翻訳が飛び出しますが、それもご愛嬌。

そして何より価格がリーズナブル……!
インディーズゲームなので1,500円ほどなのですが、「いいのか?そんなに安くて!?」と心配になります。
よしたんは100時間ほど遊んだので、現状1時間15円で遊んできたような計算。やっっっっっす、実質タダじゃん。いいんですかマジで……。
さきほど「人生の教訓を得る過程として良コスパ」と書きましたが、そもそもゲーム作品としても良…いや鬼コスパです。
(まあ、ゲーム自体が基本的にコスパの良い娯楽なのだけれどね)

進め方は自由、マルチプレイも可能なのでお友達やご家族同士、カップルでも遊べます。一人で黙々と進めるもよし、誰かと役割分担をしながらワイワイ楽しむのもよし。

気になった方は是非遊んでみてください✨

■Nintendo Switch版

■Steam版


ちなみに、こんなに熱烈に語っておりますがよしたんには当たり前に1円も入りませんので安心して遊んでください♡(完全なる個人のオススメです)

それではみなさま、良いお年を~~~!
そして、よいゲームライフを♡














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