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母から言われた「一言」に支えられ、母子家庭一人っ子で育った僕は「父親」になれました【Aflevering.208】

 こちらは子育ての記録として記事を書いております。私の家族は私と妻、7歳の娘が1人いて3人家族で暮らしています。我が家では、家族での対話を大切にしており、1日に1回は必ず家族が顔を合わせて食事をし、そこでいろんな話をします。また、家の中で何かをタブー視するような話題はあまりなく、子どもが興味を持って聞いてきたことには、ありのままで伝えることにしています。もちろん、その際は子どもが誤解しないように配慮はしますが、性に関する話も3人あるいは父親である私と娘の間でもオープンにしています。

 私たち夫婦の子育てのスタンスとして、子どもに対しても大人と話すのと同じように話しかける、配慮はしても子ども扱いしない、性別や年齢、国の違い(〜人だから、〜なんだ。)など表面的なことで物事を決めつけないように心がけています。
 そして、最近私自身が元公立高校の教諭であったことと、現在は日本語教室を開設していろんな年齢の子どもたちの学習サポートをしているという立場から、子どもとの関わり方について聞かれることも増えてきたので、その時に私が話していることを新しいマガジンで記録していこうと思います。この記事では、私の父親としてのスタート地点に立つまでについて振り返っています。

父親と祖父は幼少期に死別、家族や親戚はほとんど女性の中で育った

 私は1988年に大阪で生まれ、一人っ子でした。8歳の時に父が病気のため死別、それからは母子家庭一人っ子という環境で育ちました。その前後で、両祖父も病気のため他界しました。そして、親戚に身近な男性がほとんどいないまま育ちました。

 母親は仕事をしながら私を育ててくれ、母のおかげで大学まで進学することもできました。そして、大学を出て公立高校で働き、23歳で結婚、25歳で娘を授かりました。娘が誕生した2015年に、私も0歳の父親としての生活がスタートしたのです。
 しかし、私には身近な大人の男性がいなかったため、良くも悪くも「父親像」というものがありませんでした。

父親の役割ってなんだろう?

「親っていうのはどういうものなんだろうか?」
「親のあるべき姿とはどういうものなんだろうか?」
「子育てをする上で心がけるべきことはなんだろう?」

 かつて私が学生だった頃、母に尋ねたことがあります。
「僕にはお父さんがいないけれど、結婚して子どもが生まれたら、どんなお父さんになったらいいのかわからない。」
 当時、何気なく浮かんだ疑問を母にぶつけてみました。その時に母が答えてくれた内容が今でも頭に残っています。

 その時母が私に言ってくれたのは、

「あなたが自分でなりたいと思う父親になればいい。」

 非常にシンプルかつ納得のいく回答でした。母の言葉に私は安堵し、母子家庭だからといって良い父親にはなれないという漠然とした不安は消えました。

 8歳になる頃まで家族3人で生活していました私ですが、当時を振り返ってみてもあまり覚えていることはありません。
 数少ない記憶の中で鮮明に覚えていることは、父親としょうもないことをして笑い転げたり、私が心から嫌っていたプロレス遊びをされたことです。
むしろ父が亡くなった後の方が、母は生き生きとしていたの覚えています。

 そんな私が父親になる時、そういった数少ない記憶の中から自分なりに持っていた「父親像」というものがありました。

それは、

相談できる父親
一緒にふざけて笑える父親
悪いことに対しては毅然と怒れる父親

でした。これは私の幼少期に体験したことが大きく影響しています。
 改めて個人の価値観はその人がたどってきた人生に左右されているのだと感じました。

「困った時に頼れる存在でありたい。」
 悩んでいる内容によって相談相手は異なりますが、その中の候補でありたいと思いました。また、相談できる相手であるからといって完璧である必要はありません。時には失敗したり、その中でトライアンドエラーを繰り返している様子を見せることも大切だと思います。
 また、子どもに対して頭ごなしに怒ったりせず、なるべく子どもの話に耳を傾けるようにしようと思っていました。

 そういった子どもとの信頼関係を築くために、「ダメなものはダメ」ときちんと説明して、楽しむところは全力で楽しむことができたら最高だと考えました。そういった関係性が子どもとできていることで、子どもも困った時に相談してみようと思うかもしれません。

 私の父親としてのスタートはこのような感じです。子どもも親もみんなそれぞれ違う人格を持っていますので参考になれば何よりです。
 それでは、次回は娘が生まれてからの話をまとめていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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