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母親パワーの冷凍ドリア【コロナ1日目】


・9/19 昼。喉の痛みを感じる。乾燥かな?と思いつつ、ミンティアを舐めまくりその痛みを誤魔化す。

・9/19 23時。エリザベス女王の国葬の様子をベッドでゴロゴロしながら見学させていただく。その内容とカメラワークの良さにまるで映画を見ている感覚に。「すごい時代になったもんだ」としみじみ。なんとなく、動きたくない気持ち。2時間近く配信を見た後、ようやくシャワーを浴びる。どことなく怠さを感じる。

・9/20 午前3時。ものすごい倦怠感と熱っぽさで目が覚める。熱を測ると38.0℃。あーこれはやっちまったな。

・9/20 6時。目が覚めて熱を測ると37.5℃。多少下がったが倦怠感と寒気が治まらず会社に休みますメールを送る。以降体温は37℃~38℃をウロウロ。

・午後、病院の発熱外来で抗原検査。例の「鼻の奥に棒突っ込まれる痛いやつ」を経験するも、小学生のころ中耳炎などで耳鼻科に通いまくっていた私には赤子の手をひねるようなものだった。

・その場ですぐに検査結果を見せられる。先生「あ、反応が出てますね~」。発熱と倦怠感しか症状がなかった私はワンチャン陰性もありうるなと心のどこかで期待していたのだが、あまりにサラっと言われ過ぎてなんのことかわからず、思わず「…陽性…ってコト!?」とちいかわのように聞き返す。あっさり陽性が判明。まあ「結果は…!ドゥルルルルルル(ドラムロール)…ダン!…陽性です!」とかくす玉付きでやられても困るけど。

・個人的に最悪のタイミングでコロナになってしまったなぁと絶望しながら処方箋を受け取り病院をあとに。
このまま普通に薬局入っちゃって大丈夫なのかな?と思いつつ、致し方なく薬局に入り受付で処方箋を見せると、薬剤師さんが慌てて「ここには隔離施設がないので、外で待っていてください」と。え、私悪くないよね?
大通りに面していたので、薬局の前で不自然に立ち尽くしている私を見る周囲の目が痛かった。これじゃあ「私はコロナです!」と言っているようなものではないか。

・そしてそのまま30分待たされる。あれ、これ私忘れられてない?
いくら大した症状がないとはいえ、38℃あるのに立ちっぱなしはしんどい。せめて座らせて…と周囲からの視線と体調に限界が近づいてきたころにようやく薬を受け取る。なんか保険が適用?されるらしく、タダだった。びっくり。保険パワーすごい。パワー!

・夕方、お願いしていた大量の食料と冷却シートを母親がわざわざ持ってきてくれた。玄関先に置いてもらって帰ってもらう予定だったが、なんだか急に切なく寂しくなってしまい、ついドアを10cmほど開けてしまう。マスク着用しつつ、元気だということや感謝の言葉をひとことふたことだけ交わして母親は帰路に。伝えてなかったのに食べたかった冷凍ドリアも入っていた。心を読まれたか。母親パワーすごい。パワー!しかし本当にありがたい。

・そういえばお医者さんに「発症してから数日後に味覚がなくなるパターンが多い」と言われた。小さなころからどんなに体調が悪くなっても食欲だけはなくなることはないくらい、食べることが大好きな私にとっては余命宣告のようなものだ。
とりあえず夕飯はお味噌汁と、塩昆布となめ茸と、母親が持ってきてくれた桜海老の混ぜごはんにした。美味しい。まだ味はある。大丈夫だ。
大好きな漫画「ハチミツとクローバー」のラストのほうのシーンで(※以下ネタバレ)事故に遭ったはぐちゃんが、手に神経が戻るかどうか確認するためだけに、鎮痛剤を摂らずにひたすら待ち続けるっていう場面があったな。あれの逆バージョンみたいだ。味覚がなくなるまで食べ続けてその時を待ち続ける…いや訂正、全然違うわ。

・ちなみにその桜海老はちょっといいやつだったみたいで、美味しすぎてそのあともスナック菓子感覚でボリボリ食べた。

・感染するタイミングが悪すぎることに絶望しつつも、まあどうあがいても少なくとも1週間は外に出られないのだから、と諦めたら逆に「遅れて来たお盆休みとでも思って楽しもう」とプラスに考える。

・そしてその日はそのままゴロゴロして、気づかないうちに寝ていたらしい。起きたら朝だった。
おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。とりあえず、今のところは。



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