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【なんの香り?】クチナシ

以前仕事に行くときによく通っていた道を、久しぶりに歩く機会がありました。その道で、クチナシがたくさん咲いているのを見つけました。
この時期にこの場所を歩くのは初めてだったので、「あ、こんなところにクチナシがあったんだ」と、まるで別の風景のように見えました。

このクチナシは、バラのような整った形をした、八重咲きの園芸品種でした。

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絞り出したクリームのような、整った形が良いですね♡

そして思い出したことがありました。
ずっと前に、植物のことを書く仕事をしていたとき、「植物の香りについての表現を工夫してほしい」と、編集者の方に指摘されたことがありました。
例えば、キンモクセイなら「トイレの芳香剤の香り」などとよく言われるのですが、今はトイレの芳香剤にも色々な香りのものがあるので、もっと別の表現はないだろうか。なるべく実感がこもった、オリジナルの表現をしてほしい、ということでした。

しかし季節は冬……(植物の本は春に出す場合、秋冬に作業していることがよくありました)、対象となるお花が咲いておらず、実際に香りをかぐことができないので、何とか記憶をたどりながら、あれこれと試行錯誤しました。

クチナシの香りは独特ですよね。ジンチョウゲ、キンモクセイとともに「三大香木」の一つにもなっているほどなので、やはり香りの印象が強い植物だと思います。
香りの成分はベンジルアセテート、リナロール、リナリルアセテート、ターピネオールなどだそうです。
ジャスミンにも少し似ている、とても強い香りなのですが、今だったらなんと表すかなぁ……。
甘ったるい香り…、外国のお菓子のような香り…、外国の化粧品のような香り…(???)、今一つですね(^^;
オリエンタルな感じというか、とろんと酔ってしまいそうな、強烈な香りだなと思います。
個人的には少し苦手な香りなのですが、好きという方も多いと思います。

花言葉は「喜びを運ぶ」「とてもしあわせです」と、ハッピーなイメージです。この花言葉を考えた方は、「喜びを運ぶいい香り…♪」と感じたのかもしれません。

※雨がすごいですね……。どうぞお気をつけてお過ごしください。

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