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【らんまん】身の丈【第15週・ヤマトグサ】

「らんまん」第73回感想です。

今日は「大窪回(?)」でした。

寿恵子の発案で、万太郎たちは石版印刷機を購入することになりました。価格は石版も入れると1,000円。現在なら2,000万円相当?そこまでいかないのかもしれませんが、大金であることは間違いありません。
綾が持たせてくれたお金を充てるということですが、峰屋の経営が苦しい中、そんな大金を持たせてくれていたとは…

昨日の放送で、「身の丈に合わねえ望みは不幸になる」と、棒手振りの福治(池田鉄洋さん)にアドバイスされた寿恵子ですが、今日は、身の丈に合わない買い物をしてしまいました…と笑っていました。

万太郎たちは、たくさんの標本を置くために長屋を2部屋借りていますが、その壁をぶち抜いて、石版印刷機を置くことにしました。
長屋の住人たちはあれこれ心配を口にしますが、倉木(大東駿介さん)は、ここに庇を作って、砂を置いたらいいだろう…など、前向きに協力してくれそう。いい人ですね。初登場時、万太郎の持ち物を盗んだ男とは思えません…

そんな中、長屋に波多野と藤丸、そして大窪がやってきました。万太郎が土佐で見つけた植物の標本を見に来たのです。

長屋の部屋の中で、壁に空いた穴から、寿恵子の姿がちらりと見える… その時の波多野のセリフに笑いました。

「この穴をなくすのは、情緒的に惜しい」

確かに…。なかなか良い穴でしたよね。。

そしてこの後、大窪(今野浩喜さん)の秘められていた気持ちが明らかになってきました。

大窪は、悔しそうに話し始めます。

「俺は、口先だけのゲスと言われた」
「お前のようになれないから…」

そして大窪は、万太郎が見つけた新種の研究を手伝わせてくれないか、研究に参加させてくれと、頭を床につけて懇願しました。
大窪が研究に参加することになれば、実質大学植物学教室との共同研究になる。もし新種だとわかれば、大学の実績となる。お金も動く。
もしかして、田邊教授の差し金なのでは? と藤丸は疑っていました。
しかし大窪は言います。

「俺は、今初めて、植物学を学びたいと…」

「初めて?」と驚く万太郎たち。なんでも話してくれと万太郎が促すと、大窪は自分の経歴を語り始めました。

大窪の父親は旗本の出で、東京府知事を務めたのち、現在は元老院議官。その三男の大窪は留学しても職が見つからず、勝海舟の口利きで、植物学教室の御用掛に就いたということでした。情けない気持ちを抱えつつ、父に見限られないよう、必死で御用掛の役目に邁進し、田邊教授にも気に入られようと頑張っていたようです。
そんな中、万太郎が現れて…

と、話の後半は明日に持ち越しとなりました。

大窪のモデルは、実際に牧野富太郎と共同でヤマトグサの研究をした大久保三郎です。経歴も、東京府知事だった大久保一翁の息子で、ミシガン大学に留学経験があり、東京大学の御用掛から助教授に昇進したということなので、ほぼ史実に沿っているようですね。

万太郎が大学に来たときは四面楚歌、味方は田邊教授だけ、という状況だったのに、今や万太郎の周りにどんどん人が集まり、田邊教授は孤独な状況に追い込まれそうです。
植物をめぐる、ドロドロとした人間関係…見ごたえがあります。

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