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旧仮名キーボード開発記#4|GPLというライセンス

今日は辞書について書こうと思ったのですが、それよりも先に形態素解析をどうするかを考える必要がありそうだったので、形態素解析について書きます。

という記事を書こうとして調べていたら、使いたい辞書や形態素解析器のなかにはGPLというライセンスに基づいて配布されているものがあったので、今回はすこしライセンスまわりのことについて調べて書こうと思います。

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GPLとは

GPLとは、オープンソースソフトウェア用のライセンスの一種です。

ぴよぴよさん(「分かりそう」で「分からない」でも「分かった」気になれるIT用語辞典)によれば、以下のようなものとして説明されています。

「自己責任で使え」「著作権の表示は消すな」「複製・改変・再配布・販売等は自由にやれ」「再配布する物もGPLライセンスにしろ」な条件が指定されているライセンス

引用: https://wa3.i-3-i.info/word13200.html

なんのこともなさそうですが、実は「再配布する物もGPLライセンスにしろ」という条件には「公開するアプリのソースコードの中にGPLのプログラムが含まれていた場合、アプリのソースコードも公開しなければならない」という意味が含まれています。

アプリを公開しなければソースコードを公開する必要はないのですが、アプリを公開すればソースコードの公開も必要になる(オープンソース化を強制される)とのことで、これはソースコードを公開する意志のない人にとって非常に困った義務となります。

プログラムの一部にGPLのコードが紛れ込むだけで、プログラム全体にまでGPLが適用される状態になってしまうのがこのライセンスの特徴ですが、Wikipediaによると、この現象を俗に「ライセンス感染」「GPL汚染」と呼ぶらしいです。マイクロソフトも過去にこの罠にはまり、あるソフトウェアのソースコードの公開を余儀なくされたことがあるのだとか。

ちなみに、このようなライセンス形態のことを、copyrightの逆を行くという意味で、copyleftという言い方もあるそうです。

旧仮名キーボードのライセンス

現時点において、旧仮名キーボードをオープンソースソフトウェアとして公開する考えはないので、GPLのお世話になるのは避けたいところです。オープンソース化するにしても、タイミングを選んですると思います。

したがって、あえて道の遠く嶮しきを冒すようにも思えますが、できるかぎり自前で作るか、コピーレフトしないライセンスのプログラムを使うという方針で開発を進めようと思います。

次回予告

次回は形態素解析についてです。

つづく。


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