見出し画像

“おひとりさまデビュー“いつだっけ

独身中年女は基本なんでも“おひとりさま“です。

買い物も食事も旅行も9割ひとりです。
すっかり慣れたものです。
ふと、“おひとりさまデビュー“っていつだろうと思いました。

それぞれの行動にデビュー日があったはずなのです。

新幹線乗車デビュー

初めてひとりで新幹線に乗ったのは小学6年生の夏休みのことです。
祖父母の家へ行くために東京駅から新大阪駅まで2時間半のひとり移動でした。
ドキドキだったのを覚えています。
切符を見て指定席に座ってひとりで2時間半を過ごしました。

1992年のことです。
滞在中に祖母が宝塚大劇場へ連れて行ってくれました。
月組公演を演っていてトップは涼風真世様。
天海祐希様もいらっしゃいました。
子供にもわかりやすい内容だからと「PUCK」の時に連れて行ってくれた
おばあちゃん、素晴らしいです。

話が逸れてしまいました。
この日が宝塚デビューであったのです。(おひとりさまではないです)

飲食店デビュー

今の若い子っておひとりさま上手だなって思います。
入りやすいカフェが沢山あって、ひとりでも平気で長時間滞在できて、
音楽を聴いたりPC作業したり勉強したり。
高校生ひとりでスタバ行きますよね。すごいなぁ。

私が大学生の頃はカフェがあまりありませんでした。
スタバの関西初出店は1998年の11月末だそうです。
そこから少しづつ増えていきましたが身近ではなく特別感がありました。
オーダーに不慣れで恥ずかしい思いを何度もしました。

当時多かったのは喫煙可能な喫茶店で、常連のおじさんおばさんたちの溜まり場という感じ。
大学生が気軽に休憩や読書目的で入れませんでした。

ひとり飲食店デビューはワンコインの定食屋さんでした。
500円でお腹いっぱい食べられたのです。良い時代でした。
ひとり飯がメインのカウンターだけの小さなお店でした。
今はもう無いんじゃないかなぁ。
そもそも定食屋さんを見かけなくなった気がします。

ひとり旅デビュー

大学1年生の春休みに青春18きっぷで旅に出ました。

・神戸から名古屋へ
・名古屋から東京へ
・埼玉から長野へ
・長野から福井へ
・福井から神戸へ

小さく本州を周りました。
当時はスマホの乗換案内アプリなどありません。
携帯電話は文字制限ありのメールと通話のみの機能です。
鈍行電車でうまく乗り継げるように分厚い時刻表で全て調べてノートに書き留めて旅に出ました。
18歳の私にとっては大冒険でした。
小学生時代を埼玉で過ごしていたので同窓会の予定もありとても楽しみでしたが
ちゃんと辿り着けるのか不安でした。
出発の前日に泣きながら同窓生に電話したのを覚えています。
小学生の頃は背が小さくて声が高いままだった男の子。
電話で話を聞いてくれて。
大人びた低い声で
「不安なんだったら無理して来なくてもいいよ。
でも、俺は久しぶりに会いたいな」
って言ってくれて。
恋愛感情とかじゃなくて本当に仲の良い友達だったので。
こう言ってもらえたのが心から嬉しくて。
不安を振り切って、よし!!と旅に出たのです。
会ったらホッとしてまた泣いてしまいました。
大学生になった彼はすっかりカッコイイ青年になっていました。
「よく来たね」って頭ポンポンしてくれて。
惚れたりしなかったですけどキュンとしました。
青春ちっくな思い出です。まさに青春18きっぷ!!!

途中、懐かしい友達に会いつつ移動は全てひとりです。
長野県に入ったら3月末に雪が降り積もっていて驚きました。
スキー板を担いで電車に乗り込んでくる人がいてまた驚き。
完全に春の装いだった私は変な感じがしました。
両サイドをみっちりと雪の壁に挟まれながら電車がゆっくりと進んでいきます。
窓の外が雪景色ではなく雪の壁。
見たことのない不思議な景色でした。

昔って遅延が少なかったのでしょうか。
事前に調べた時刻通りちゃんと移動することができました。
前日は不安だったけれど、旅をして良い経験になったと思います。

ひとりだと困ること

ひとりで困ることはあまり無いですが、私はなぜか頑固にマップアプリに現在地を教えないので地図を見て己で現在地や方角を探って移動します。
方向音痴では無いのでちゃんと辿り着けますが時間がかかることも稀にあります。

食へのこだわりが無いので観光地で歩き疲れたらコンビニで買ってホテルの部屋で食べることが多いです。
美味を逃しているのでもったいないですよね。
ひとりだと疲れたらすぐにホテルへ戻っちゃう。
ひとりだと頑張れない、という困った点があります。

嫌な思いをした記憶は無いです。
国内旅行しかしませんからね。
夜中に出歩かないですし。


コロナがあって「ひとり時間」を持つ人が増えたような気がします。
ひとりの方が五感でしっかりと味わいって体験できて記憶に残るそうです。


色んな“おひとりさまデビュー“があってすっかりベテランです。

新鮮な気持ちと懐かしい思い出を脳内でくゆらせて。
今日も私はひとりで出かけます。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?